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前回のエントリー&過去のエントリーに拍手&拍手コメントありがとうございます。
音楽と生活のバランス、人それぞれですがなんらかの納得ができるところに落ち着けるのがいいですね。
さて引き続き年末です(当たり前の話ですが)。
以前言及した米Q2 Musicのカウントダウンに投票してきたので今日はその話。
アメリカのニューヨーク?だったっけ?東海岸時間だから多分ニューヨークを拠点としてクラシック音楽専門に放送しているWQXRというラジオチャンネルがあるのですが、そのWXQRはオンラインラジオチャンネルとしてQ2 Musicというチャンネルも運営していて。
WQXRがクラシック音楽全般を扱うのに対してQ2 Musicは現代音楽に特化したチャンネル。これまでにもクロノス・カルテットの40周年を祝う24時間マラソンをやったり特定の作曲家や分野をがっつり24時間扱う24時間マラソン企画も色々やってます。ちょこちょこ流れてくる意見とかからもリスナー達もかなり強者なことがうかがえます。
年末にはWQXRもQ2 Musicもリスナー投票(自由投票)でカウントダウン企画をやります。
Q2 Musicはもちろんカウントダウンも現代音楽。これまでは過去100年に絞って投票を募っていましたが今年はその「新しい音楽」を再定義するべく過去何年までで区切るか事前にリスナー投票をすることに。結果選択肢の中で一番短い「過去20年のレパートリー」ということになりました。
これほんとすごいことですよね。前述リスナーの強者さもそうですが、過去20年に絞ってもちゃんと100位までカウントダウンが成り立つってことも。
世界の様々なクラシックラジオチャンネルのこういう投票企画で過去20年に作曲された作品なんか1曲も出てこないのが普通ですし(ただし英Classic FMとか映画音楽も入れてる場合は例外)。世の中のクラシック愛好家が過去20年の作品をどれだけ知ってるんだろうってのもありますし。
自分も現代音楽好きではありましたがつい最近まで聴くのも20世紀の音楽中心で21世紀の音楽はあんまり知らなくて。でもここ数年でオーストラリアで活躍中の作曲家の作品を聴いたりクロノス・カルテットからつなげていったり、Q2 Musicをたまに聴いたり、そういうところから色々知識を広げてきて。
ほんと知らないエリアを知るって面白いし、要はきっかけと意欲と好奇心ですね。
なのでこんかい100年が20年に狭まってもどんとこい!と思いましたね。
一度に投票できる曲数(複数回投票可)は3曲~5曲でしたが5曲ノミネートしてきました。
だいたいこのブログでは何回も言及してきた曲ばかりなので解説はまとめて。
流 星姫のノミネートした過去20年の音楽作品
(1)トーマス・アデス 「Polaris」
(2)Brett Dean 「ソクラテスの最後の日々」
(3)ジョン・アダムズ 「City Noir」
(4)陳其鋼 「ヴェールを取られたイリス」
(5)ジョージ・クラム アメリカ歌曲集第5巻「Voices from a Forgotten World」
ソクラテスは録音がコンサートからのものしかないと思うのですがそれでも名前を出しておきたかった。もっと知られろ!というか。
そしてアデスも20年ならAsyla、Tevot、Polarisが全部該当するのですが、比較的最近の作品が前回ふるってなかった覚えがあるのでPolarisをプッシュ。
PolarisにしてもCity Noirにしてもソクラテスにしても古き良きクラシックの要素を受け継ぎながら新しい形で、みたいなところがある、ちょっと保守的かもしれないけど猛烈に推したい曲です。
イリスもそういうとこあるにはあるんですけど、陳其鋼の場合は20世紀の巨匠メシアンから流れを受け継いだ21世紀の作曲家であり(アダムズとかクラムは20世紀を自ら旅した作曲家)、西洋と東洋の融合ってのもあり、あとソクラテス同様心を直撃されたので。
クラムは過去20年っていうと主に歌曲集くらいで。でも今のクラムを食い込ませておきたくて一番好きなアメリカ歌曲集をノミネートしました。
ルールが変わった今回のカウントダウン、結果がどんな感じになるか正直想像も付きません。
20世紀初頭の割とポピュラーな曲だけじゃなくハードコアなモダニストの作品もがっつりそぎ落とされて。何が残るかっていう心配じゃなくてこの小さなカオスの中で何が票を集めるか。
アメリカ偏りにはなるのかなあ。とりあえずJohn Luther Adamsあたりは賞もとってるしMeet the Composerでも扱われてるし上位確実か。他はなんともいいがたいなあ。
実際のカウントダウン放送は向こう時間の12月28日から。旅行なんかもあって聴けるのは限られるけどできるだけフォローしていきたいです。そしてその際にまた現代音楽の今にここで言及したい。
もっともっと今の音楽に応援を!とこれからも願います。
今日の一曲: ジョージ・クラム アメリカ歌曲集第5巻「Voices from a Forgotten World」 第9楽章「Firefly Song」
意外にこの第5巻今日の一曲であんまり紹介してなかった。前述の通りアメリカ歌曲集では一番好きな第5巻。多分一番際最初に触れあったクラムのアメリカ歌曲集だからかな。あと題材のチョイスも(知ってる曲もそうでないものも)自分好みで。
題材ソースが黒人霊歌だったり英国から来た感じのだったりばらけ気味なのもなんとなく好きなのかも。
その中でもメルボルンの今の季節によく聴くようになるのがこの第9楽章。
アメリカの先住民オジブワ族の民謡が元なんですが、ペンタトニック(五音音階)のメロディーなのでアジア系統にもちょーっと似てる。
以前虫関係の音楽についてのエントリーで書きましたが歌詞を見てみるとこの歌のFireflyって文字通りの蛍じゃなくて蛾なんじゃないかな?と思います。Flittingって言葉を始め動きに関する形容や白いってこととか(光を反射して白い?)。あと曲もそこはかとなくそんな感じ。実際どうなんだろう。
そしてなんか最近打楽器がすっごい細かいパート弾いて活躍する曲ばっかり紹介してましたがこの曲もそう。そもそもクラムのアメリカ歌曲集全般の編成は歌い手(1人か2人)+ピアノ+打楽器4人で、まあピアノもこの際打楽器なんですけど打楽器セクションが音楽の表現の大部分を担っています。その面白さを見つけちゃうともう止まらないというか(笑)クラムの打楽器使いってなによりほんとに面白いし楽しい。
今回Q2 Musicの投票をするに当たって「過去20年」という区切りで「現代音楽」を見てみたらなんか色々見え方が違ってきたような気がします。
こうやってみるとクラムの音楽って20世紀の音楽なんだなーというか。表現の開発、打楽器の使い方、そして西洋音楽に限らないアメリカの音楽のアイデンティティの探索と確立、そういうものはどっちかというと前の世紀の流れなのかも・・・と思えてしまう。
でもクラムの作品に感じる課題ってまだまだこれからなところもあるようで。そういうところを含めて21世紀の音楽にどう繋がっていくのか。
難しく考えて長々書きましたがVoices for a Forgotten World、クラムのアメリカ歌曲集入門としてもオススメです。Beautiful DreamerやDemon Lover、The House of Rising Sunや大胆にアレンジ(?)したSomebody Got Lost in a Stormも大好き。
音楽と生活のバランス、人それぞれですがなんらかの納得ができるところに落ち着けるのがいいですね。
さて引き続き年末です(当たり前の話ですが)。
以前言及した米Q2 Musicのカウントダウンに投票してきたので今日はその話。
アメリカのニューヨーク?だったっけ?東海岸時間だから多分ニューヨークを拠点としてクラシック音楽専門に放送しているWQXRというラジオチャンネルがあるのですが、そのWXQRはオンラインラジオチャンネルとしてQ2 Musicというチャンネルも運営していて。
WQXRがクラシック音楽全般を扱うのに対してQ2 Musicは現代音楽に特化したチャンネル。これまでにもクロノス・カルテットの40周年を祝う24時間マラソンをやったり特定の作曲家や分野をがっつり24時間扱う24時間マラソン企画も色々やってます。ちょこちょこ流れてくる意見とかからもリスナー達もかなり強者なことがうかがえます。
年末にはWQXRもQ2 Musicもリスナー投票(自由投票)でカウントダウン企画をやります。
Q2 Musicはもちろんカウントダウンも現代音楽。これまでは過去100年に絞って投票を募っていましたが今年はその「新しい音楽」を再定義するべく過去何年までで区切るか事前にリスナー投票をすることに。結果選択肢の中で一番短い「過去20年のレパートリー」ということになりました。
これほんとすごいことですよね。前述リスナーの強者さもそうですが、過去20年に絞ってもちゃんと100位までカウントダウンが成り立つってことも。
世界の様々なクラシックラジオチャンネルのこういう投票企画で過去20年に作曲された作品なんか1曲も出てこないのが普通ですし(ただし英Classic FMとか映画音楽も入れてる場合は例外)。世の中のクラシック愛好家が過去20年の作品をどれだけ知ってるんだろうってのもありますし。
自分も現代音楽好きではありましたがつい最近まで聴くのも20世紀の音楽中心で21世紀の音楽はあんまり知らなくて。でもここ数年でオーストラリアで活躍中の作曲家の作品を聴いたりクロノス・カルテットからつなげていったり、Q2 Musicをたまに聴いたり、そういうところから色々知識を広げてきて。
ほんと知らないエリアを知るって面白いし、要はきっかけと意欲と好奇心ですね。
なのでこんかい100年が20年に狭まってもどんとこい!と思いましたね。
一度に投票できる曲数(複数回投票可)は3曲~5曲でしたが5曲ノミネートしてきました。
だいたいこのブログでは何回も言及してきた曲ばかりなので解説はまとめて。
流 星姫のノミネートした過去20年の音楽作品
(1)トーマス・アデス 「Polaris」
(2)Brett Dean 「ソクラテスの最後の日々」
(3)ジョン・アダムズ 「City Noir」
(4)陳其鋼 「ヴェールを取られたイリス」
(5)ジョージ・クラム アメリカ歌曲集第5巻「Voices from a Forgotten World」
ソクラテスは録音がコンサートからのものしかないと思うのですがそれでも名前を出しておきたかった。もっと知られろ!というか。
そしてアデスも20年ならAsyla、Tevot、Polarisが全部該当するのですが、比較的最近の作品が前回ふるってなかった覚えがあるのでPolarisをプッシュ。
PolarisにしてもCity Noirにしてもソクラテスにしても古き良きクラシックの要素を受け継ぎながら新しい形で、みたいなところがある、ちょっと保守的かもしれないけど猛烈に推したい曲です。
イリスもそういうとこあるにはあるんですけど、陳其鋼の場合は20世紀の巨匠メシアンから流れを受け継いだ21世紀の作曲家であり(アダムズとかクラムは20世紀を自ら旅した作曲家)、西洋と東洋の融合ってのもあり、あとソクラテス同様心を直撃されたので。
クラムは過去20年っていうと主に歌曲集くらいで。でも今のクラムを食い込ませておきたくて一番好きなアメリカ歌曲集をノミネートしました。
ルールが変わった今回のカウントダウン、結果がどんな感じになるか正直想像も付きません。
20世紀初頭の割とポピュラーな曲だけじゃなくハードコアなモダニストの作品もがっつりそぎ落とされて。何が残るかっていう心配じゃなくてこの小さなカオスの中で何が票を集めるか。
アメリカ偏りにはなるのかなあ。とりあえずJohn Luther Adamsあたりは賞もとってるしMeet the Composerでも扱われてるし上位確実か。他はなんともいいがたいなあ。
実際のカウントダウン放送は向こう時間の12月28日から。旅行なんかもあって聴けるのは限られるけどできるだけフォローしていきたいです。そしてその際にまた現代音楽の今にここで言及したい。
もっともっと今の音楽に応援を!とこれからも願います。
今日の一曲: ジョージ・クラム アメリカ歌曲集第5巻「Voices from a Forgotten World」 第9楽章「Firefly Song」
意外にこの第5巻今日の一曲であんまり紹介してなかった。前述の通りアメリカ歌曲集では一番好きな第5巻。多分一番際最初に触れあったクラムのアメリカ歌曲集だからかな。あと題材のチョイスも(知ってる曲もそうでないものも)自分好みで。
題材ソースが黒人霊歌だったり英国から来た感じのだったりばらけ気味なのもなんとなく好きなのかも。
その中でもメルボルンの今の季節によく聴くようになるのがこの第9楽章。
アメリカの先住民オジブワ族の民謡が元なんですが、ペンタトニック(五音音階)のメロディーなのでアジア系統にもちょーっと似てる。
以前虫関係の音楽についてのエントリーで書きましたが歌詞を見てみるとこの歌のFireflyって文字通りの蛍じゃなくて蛾なんじゃないかな?と思います。Flittingって言葉を始め動きに関する形容や白いってこととか(光を反射して白い?)。あと曲もそこはかとなくそんな感じ。実際どうなんだろう。
そしてなんか最近打楽器がすっごい細かいパート弾いて活躍する曲ばっかり紹介してましたがこの曲もそう。そもそもクラムのアメリカ歌曲集全般の編成は歌い手(1人か2人)+ピアノ+打楽器4人で、まあピアノもこの際打楽器なんですけど打楽器セクションが音楽の表現の大部分を担っています。その面白さを見つけちゃうともう止まらないというか(笑)クラムの打楽器使いってなによりほんとに面白いし楽しい。
今回Q2 Musicの投票をするに当たって「過去20年」という区切りで「現代音楽」を見てみたらなんか色々見え方が違ってきたような気がします。
こうやってみるとクラムの音楽って20世紀の音楽なんだなーというか。表現の開発、打楽器の使い方、そして西洋音楽に限らないアメリカの音楽のアイデンティティの探索と確立、そういうものはどっちかというと前の世紀の流れなのかも・・・と思えてしまう。
でもクラムの作品に感じる課題ってまだまだこれからなところもあるようで。そういうところを含めて21世紀の音楽にどう繋がっていくのか。
難しく考えて長々書きましたがVoices for a Forgotten World、クラムのアメリカ歌曲集入門としてもオススメです。Beautiful DreamerやDemon Lover、The House of Rising Sunや大胆にアレンジ(?)したSomebody Got Lost in a Stormも大好き。
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昨日更新したばっかりですが色々フレッシュなうちに。
メルボルンに住んでもう20年、うちでのご飯は日本食が基本を保ってますがここ数年で外食を通じていろんな国の料理を食べるようになり。特に日本食では使わないような様々なスパイスの味の良さが分かってきました。
外食でそういう多国籍グルメするのも楽しいけどうちでもある程度いくつか作れるようになりたいと思いつつ。
そんな流れもあって一冊本を買いました。「Moroccan Soup Bar Book」です。
Moroccan Soup Barはメルボルンのシティの北、Fitzroy Northにあるベジタリアンのモロッコ料理レストラン(スープのみならず色んな料理が食べれます)。6人以上でないと予約ができないのですが、アットホームな雰囲気もあって行列のできる人気店です。
私も何回か行ったことがあるのですが普段食べないようなエキゾチックだけど家庭的な料理が美味しかったです。ただ自宅からはちょっと遠いしシェアする料理が多いのでそんなに頻繁にはいけないところでもあります。
今回買った本はそのMoroccan Soup Barが出した本。レシピ本はレシピ本なのですが店の看板料理(ヒヨコ豆とpita breadとヨーグルトを重ねて焼いた料理)を始めモロッコ周りの口伝メニューを本にまとめたものだそう。調味料からサラダからスープ、メイン、デザート、飲み物まで一通り収録されてます。豆やなすやオクラやトマトやいろんな野菜を使うレシピ満載。ほかにも店内の写真やモロッコの写真、料理のアプローチや文化の話もあります。
字も大きくて見やすいのも助かります。
Tahini(ゴマのペースト状の調味料)やスパイス各種など馴染みのない材料も多いですが、豆のスープやバクラヴァやカレー風な料理など作ってみたいもの色々。特にバクラヴァが食べたい。材料のリスト見るからに甘そうですが店で食べたのはそんなには甘く感じなかったはず。
この本はもちろんモロッコ料理の本なのですが、うちの近くではユダヤ・イスラエル系の料理が食べられるところも多いです。そっちももっと知りたいんだよなあ。(だから引っ越したいにしても近場で引っ越したい)
行きつけのカフェでも食べるシャクシューカとかファラフェルとか美味しいし。あととにかくヒヨコ豆が好き。Hummus好きになったのがそもそものきっかけだったかもしれない。
イスラエル料理に関してはクックパッドに日本のイスラエル大使館のページがあるので活用予定。シャクシューカもあります。
あとは中国方面ももっと家で作れるようになりたいです。中国料理だと必要なスパイスはアジアンスーパーまでいかないとないものもありますが、でもそれでも入手に苦労するわけじゃないですし。今日も花椒(粉)を買って来たのですがそのまんまのもの、粉状の物、ペースト状のものなど調味料が色々あって面白い。まずはリサーチしないとですがわくわくします。
(中国といえばついでに三国時代の料理や食事情なんかも色々気になることあったり。「孔明のヨメ。」にも色々でてきますが一つくらい今の家庭で作れる料理あるかなー当時の食事と医学についてももっとどこかで読みたい)
明日は再びバレエです。前回みたいにびっくりすることはないかもしれませんがまだまだ必死でかじりついてかなくちゃいけないのでまた頑張ってきます。
あと家見にいく予定も色々。早いとこ引っ越し先見つかるといいな。
今日の一曲: Elena Kats-Chernin フルート協奏曲「Night and Now」 第3楽章
(録音はまだないです)
録音ないですが(待ってるよ!)紹介したいのでフレッシュなうちに。
ウズベキスタン生まれ(当時はソヴィエトですが)のオーストラリア人作曲家Elena Kats-Cherninによるフルート協奏曲です。前回のエントリーでも書きましたがまだ2回しか演奏されてなくて曲の細かいところも微調整中とのこと。完成してプロのオケが演奏するのを聴くのはいつになるかな。
昨日両親と話してたのですがソヴィエト圏からオーストラリアに移住する人も多いですがその中でも音楽関係の仕事やってる人って結構多いんですよね。ギターのGrigoryan Brothersもそうですし、周りのロシア系音楽周り先生もそういうことらしく。他の国から移住した人にはあんまりない傾向かも。
それでロシア文化圏の音楽がオーストラリアの一部になってくってのも面白いですね。
特にこのフルート協奏曲は西洋化したロシア中心部ではなくてもっとシルクロードの方の風も香るのが素敵。アルチュニアンとかハチャトゥリアンとかそっちの方と似てる。
実はあんまりフルート協奏曲って知らないんですけど(フルートのレパートリー自体も全く詳しくないですが協奏曲っていうとモーツァルトくらい)このNight and Nowではその吹く部分の多さにびっくりしました。吹く楽器なのにかなり出ずっぱり。大変だなー。
そしてそんなスタミナもきっと必要な協奏曲の第3楽章はタランテラ。作曲家がコンサート前のトークで「ふと頭に浮かんだメロディーをタランテラに仕立てた」みたいなこと言ってたのですがこれが浮かんじゃうのは凄いなってくらい特徴のあるメロディー。しかもタランテラは普通8分の6拍子なのが8分の12拍子(つまり1小節が2倍長い、4拍子みたいに感じる)なのですごく波に乗って転がる気持ち良さがある。
蜘蛛に噛まれて踊る狂気の踊りが機嫌と言われるタランテラですが、Kats-Cherninのタランテラは(この曲もWild Swansのタランテラも)あんまり「狂」の要素がないというか。Out of controlになる気配が全くなくて、逆にコントロールがっちり理性フル回転な方向の「狂気」が近い。
なぜそうなるかっていうと多分打楽器できっちり細かくリズム刻んでるからかなー。これはこれで面白いし新しい形のタランテラ。
ということでリンクする録音はないですがいずれはオーストラリアのどこかのオケで録音されることになると思います。また録音が楽しみなる曲が一つ増えました。(というか友人のトリオのおかげで結構蓄積してるんだなこれが)その際にはまた改めて紹介したいと思います。
メルボルンに住んでもう20年、うちでのご飯は日本食が基本を保ってますがここ数年で外食を通じていろんな国の料理を食べるようになり。特に日本食では使わないような様々なスパイスの味の良さが分かってきました。
外食でそういう多国籍グルメするのも楽しいけどうちでもある程度いくつか作れるようになりたいと思いつつ。
そんな流れもあって一冊本を買いました。「Moroccan Soup Bar Book」です。
Moroccan Soup Barはメルボルンのシティの北、Fitzroy Northにあるベジタリアンのモロッコ料理レストラン(スープのみならず色んな料理が食べれます)。6人以上でないと予約ができないのですが、アットホームな雰囲気もあって行列のできる人気店です。
私も何回か行ったことがあるのですが普段食べないようなエキゾチックだけど家庭的な料理が美味しかったです。ただ自宅からはちょっと遠いしシェアする料理が多いのでそんなに頻繁にはいけないところでもあります。
今回買った本はそのMoroccan Soup Barが出した本。レシピ本はレシピ本なのですが店の看板料理(ヒヨコ豆とpita breadとヨーグルトを重ねて焼いた料理)を始めモロッコ周りの口伝メニューを本にまとめたものだそう。調味料からサラダからスープ、メイン、デザート、飲み物まで一通り収録されてます。豆やなすやオクラやトマトやいろんな野菜を使うレシピ満載。ほかにも店内の写真やモロッコの写真、料理のアプローチや文化の話もあります。
字も大きくて見やすいのも助かります。
Tahini(ゴマのペースト状の調味料)やスパイス各種など馴染みのない材料も多いですが、豆のスープやバクラヴァやカレー風な料理など作ってみたいもの色々。特にバクラヴァが食べたい。材料のリスト見るからに甘そうですが店で食べたのはそんなには甘く感じなかったはず。
この本はもちろんモロッコ料理の本なのですが、うちの近くではユダヤ・イスラエル系の料理が食べられるところも多いです。そっちももっと知りたいんだよなあ。(だから引っ越したいにしても近場で引っ越したい)
行きつけのカフェでも食べるシャクシューカとかファラフェルとか美味しいし。あととにかくヒヨコ豆が好き。Hummus好きになったのがそもそものきっかけだったかもしれない。
イスラエル料理に関してはクックパッドに日本のイスラエル大使館のページがあるので活用予定。シャクシューカもあります。
あとは中国方面ももっと家で作れるようになりたいです。中国料理だと必要なスパイスはアジアンスーパーまでいかないとないものもありますが、でもそれでも入手に苦労するわけじゃないですし。今日も花椒(粉)を買って来たのですがそのまんまのもの、粉状の物、ペースト状のものなど調味料が色々あって面白い。まずはリサーチしないとですがわくわくします。
(中国といえばついでに三国時代の料理や食事情なんかも色々気になることあったり。「孔明のヨメ。」にも色々でてきますが一つくらい今の家庭で作れる料理あるかなー当時の食事と医学についてももっとどこかで読みたい)
明日は再びバレエです。前回みたいにびっくりすることはないかもしれませんがまだまだ必死でかじりついてかなくちゃいけないのでまた頑張ってきます。
あと家見にいく予定も色々。早いとこ引っ越し先見つかるといいな。
今日の一曲: Elena Kats-Chernin フルート協奏曲「Night and Now」 第3楽章
(録音はまだないです)
録音ないですが(待ってるよ!)紹介したいのでフレッシュなうちに。
ウズベキスタン生まれ(当時はソヴィエトですが)のオーストラリア人作曲家Elena Kats-Cherninによるフルート協奏曲です。前回のエントリーでも書きましたがまだ2回しか演奏されてなくて曲の細かいところも微調整中とのこと。完成してプロのオケが演奏するのを聴くのはいつになるかな。
昨日両親と話してたのですがソヴィエト圏からオーストラリアに移住する人も多いですがその中でも音楽関係の仕事やってる人って結構多いんですよね。ギターのGrigoryan Brothersもそうですし、周りのロシア系音楽周り先生もそういうことらしく。他の国から移住した人にはあんまりない傾向かも。
それでロシア文化圏の音楽がオーストラリアの一部になってくってのも面白いですね。
特にこのフルート協奏曲は西洋化したロシア中心部ではなくてもっとシルクロードの方の風も香るのが素敵。アルチュニアンとかハチャトゥリアンとかそっちの方と似てる。
実はあんまりフルート協奏曲って知らないんですけど(フルートのレパートリー自体も全く詳しくないですが協奏曲っていうとモーツァルトくらい)このNight and Nowではその吹く部分の多さにびっくりしました。吹く楽器なのにかなり出ずっぱり。大変だなー。
そしてそんなスタミナもきっと必要な協奏曲の第3楽章はタランテラ。作曲家がコンサート前のトークで「ふと頭に浮かんだメロディーをタランテラに仕立てた」みたいなこと言ってたのですがこれが浮かんじゃうのは凄いなってくらい特徴のあるメロディー。しかもタランテラは普通8分の6拍子なのが8分の12拍子(つまり1小節が2倍長い、4拍子みたいに感じる)なのですごく波に乗って転がる気持ち良さがある。
蜘蛛に噛まれて踊る狂気の踊りが機嫌と言われるタランテラですが、Kats-Cherninのタランテラは(この曲もWild Swansのタランテラも)あんまり「狂」の要素がないというか。Out of controlになる気配が全くなくて、逆にコントロールがっちり理性フル回転な方向の「狂気」が近い。
なぜそうなるかっていうと多分打楽器できっちり細かくリズム刻んでるからかなー。これはこれで面白いし新しい形のタランテラ。
ということでリンクする録音はないですがいずれはオーストラリアのどこかのオケで録音されることになると思います。また録音が楽しみなる曲が一つ増えました。(というか友人のトリオのおかげで結構蓄積してるんだなこれが)その際にはまた改めて紹介したいと思います。
行って来ました本番!
さっそく詳細から。
さっそく詳細から。
Zelman Symphony Orchestra「Russian Dance」
2015年12月5日 20時開演
Eldon Hogan Performing Arts Centre, Xavier College
指揮者:Mark Shiell
<プログラム>
ピョートル・チャイコフスキー バレエ「くるみ割り人形」組曲
Elena Kats-Chernin フルート協奏曲「Night and Now」(フルート:Sally Walker)
セルゲイ・ラフマニノフ 交響的舞曲
いやあ一時はどうなるかと思いましたがこの難しいプログラム、なんとかいい演奏になりました。
ラフマニノフは最後まで難しくて、なんか途中で誰かがミスカウントしたのか崩れた場所がいくつかありましたが輝いた瞬間も少なからず。
Elena Kats-Cherninのフルート協奏曲(本州初演)も素晴らしい演奏になり。
実はこの日のサウンドチェック(とその前のリハーサル)には作曲家が来てて、曲の詳細を変えたりなんだりもしていた様子。曲がリハーサルと演奏を通じて作られていくプロセスを見るのも面白かったです。そういう経験もまた貴重。
さらにアンコールではソリストのSallyと作曲家Elenaのデュエットも。Elenaの代表作のバレエ「Wild Swans」から「Eliza Aria」(ちょっとロシア系ユダヤ風味入りバージョン)で。知ってる人いっぱいいたみたいでよかった。
サウンドチェックの時にElenaとちょっとだけお話しすることもできてよかったです。色々コミュニケーションに難ありの自分ですが協奏曲もアンコールも素晴らしいことだけでも伝えられてよかった。今回チェレスタがあるの知ってたら入れたのにとおっしゃってたし、どこか音楽のお仕事でご一緒できたらいいなと心から願っています。
自分自身の演奏は結構良かったかなと。サウンドチェックで一回も引かなかった割に金平糖の精ものすごく安定してましたし。そしてラフマニノフでは久しぶりのグランドピアノの音とタッチの深さをエンジョイし。
曲が曲なんで終わっちゃったのはものすごく名残惜しいですがこれでまた一つ死ぬまでに弾きたい曲が一つ弾けたのは嬉しいこと。(ただし当分オケの仕事はこなさそうですので気長に待つしかない・・・)
そんなコンサートがあった昨日から数日30度くらいのいい暑さ。
仕事が一段落したしちょっと明日も出かけるかな、と思ってます。買い物もあるし美味しい物も食べたいしクリスマス模様のシティもちょっと写真撮りたいし。
それとはまた別にちょっと書きたいことができたので次回はそちらを。
そして今日の一曲はラフマニノフですが次回はKats-Cherninのフルート協奏曲を紹介したいですね。録音ないですけどそのうち作るのかな。
今日の一曲: セルゲイ・ラフマニノフ 交響的舞曲 第3楽章
昨日思ったんですけどこの曲の難しさって技巧的な難しさとかアンサンブルの難しさとかそういうこともあるのですが曲について把握してなくちゃいけない情報の量がとにかく多いんですよね。多分奏者一人一人が指揮者と同じくらい音楽の中で何が起こってるか常に知ってなくちゃいけない。全員が個も全体も把握してなくちゃいけない参謀クラス。
そこまで奏者全員に求めるかなあラフマニノフ。無茶にも程がある。
前に第2楽章を紹介したとき踊りたくなるのは第2楽章、でも踊りの本能を一番感じるのは第3楽章的なことを書きましたがとにかくこの最終楽章のリズムの凄さ。明確に踊りのリズムなんだけど、でも振り付けとして考えてみるとどうリズムを解釈して動きにしていいか分からなくなる。春の祭典みたいに西洋文化以外のもっと原始的な何かも感じるような爆発性のあるイレギュラー。
そして曲の複雑さも多分この第3楽章がMAX。なんかこう詰め込んだ感があるんですよね。華やかさとちょっと異常とも言える複雑さと。ラフマニノフに関してはこんなに細かいのは珍しい気がするけど、それがまた他には出会えない魅力でもあり。その複雑さの中に入ってみるってのはなかなか面白い経験でした。(第3楽章で弾いてないのが残念でしたが)
さらにこの第3楽章で好きなのがその儚さ。ちょっと長くも感じる中間部のスローな部分の後にくるフィナーレはあっという間。ラフマニノフはこの最後の作品のことを「last spark」といってたそうですが、sparkを火花と訳したくなるのはこの楽章が原因。花開いては闇に消えていく花火の様なフィナーレを聴きながら、この曲が終わって欲しくないことやラフマニノフの最後の作品であることに思いを馳せて切なくなってしまいます。
交響的舞曲はラフマニノフの作品だと知名度が比較的低めで、ラフマニノフが有名なロマンチックな部分はちょっと少なめはあるものの、それとはまた違った魅力もあり、新しい風も感じられるような曲で。聴き込めば聴き込むほど、知れば知るほど心に浸みる音楽です。
ピアノ2台版もオケ版も是非聴いてみてください。
リンクしたのは手持ちの録音。いくつかバレエ作品もあるみたいなので振り付けしたバージョンも見てみたいです。
いやあ一時はどうなるかと思いましたがこの難しいプログラム、なんとかいい演奏になりました。
ラフマニノフは最後まで難しくて、なんか途中で誰かがミスカウントしたのか崩れた場所がいくつかありましたが輝いた瞬間も少なからず。
Elena Kats-Cherninのフルート協奏曲(本州初演)も素晴らしい演奏になり。
実はこの日のサウンドチェック(とその前のリハーサル)には作曲家が来てて、曲の詳細を変えたりなんだりもしていた様子。曲がリハーサルと演奏を通じて作られていくプロセスを見るのも面白かったです。そういう経験もまた貴重。
さらにアンコールではソリストのSallyと作曲家Elenaのデュエットも。Elenaの代表作のバレエ「Wild Swans」から「Eliza Aria」(ちょっとロシア系ユダヤ風味入りバージョン)で。知ってる人いっぱいいたみたいでよかった。
サウンドチェックの時にElenaとちょっとだけお話しすることもできてよかったです。色々コミュニケーションに難ありの自分ですが協奏曲もアンコールも素晴らしいことだけでも伝えられてよかった。今回チェレスタがあるの知ってたら入れたのにとおっしゃってたし、どこか音楽のお仕事でご一緒できたらいいなと心から願っています。
自分自身の演奏は結構良かったかなと。サウンドチェックで一回も引かなかった割に金平糖の精ものすごく安定してましたし。そしてラフマニノフでは久しぶりのグランドピアノの音とタッチの深さをエンジョイし。
曲が曲なんで終わっちゃったのはものすごく名残惜しいですがこれでまた一つ死ぬまでに弾きたい曲が一つ弾けたのは嬉しいこと。(ただし当分オケの仕事はこなさそうですので気長に待つしかない・・・)
そんなコンサートがあった昨日から数日30度くらいのいい暑さ。
仕事が一段落したしちょっと明日も出かけるかな、と思ってます。買い物もあるし美味しい物も食べたいしクリスマス模様のシティもちょっと写真撮りたいし。
それとはまた別にちょっと書きたいことができたので次回はそちらを。
そして今日の一曲はラフマニノフですが次回はKats-Cherninのフルート協奏曲を紹介したいですね。録音ないですけどそのうち作るのかな。
今日の一曲: セルゲイ・ラフマニノフ 交響的舞曲 第3楽章
昨日思ったんですけどこの曲の難しさって技巧的な難しさとかアンサンブルの難しさとかそういうこともあるのですが曲について把握してなくちゃいけない情報の量がとにかく多いんですよね。多分奏者一人一人が指揮者と同じくらい音楽の中で何が起こってるか常に知ってなくちゃいけない。全員が個も全体も把握してなくちゃいけない参謀クラス。
そこまで奏者全員に求めるかなあラフマニノフ。無茶にも程がある。
前に第2楽章を紹介したとき踊りたくなるのは第2楽章、でも踊りの本能を一番感じるのは第3楽章的なことを書きましたがとにかくこの最終楽章のリズムの凄さ。明確に踊りのリズムなんだけど、でも振り付けとして考えてみるとどうリズムを解釈して動きにしていいか分からなくなる。春の祭典みたいに西洋文化以外のもっと原始的な何かも感じるような爆発性のあるイレギュラー。
そして曲の複雑さも多分この第3楽章がMAX。なんかこう詰め込んだ感があるんですよね。華やかさとちょっと異常とも言える複雑さと。ラフマニノフに関してはこんなに細かいのは珍しい気がするけど、それがまた他には出会えない魅力でもあり。その複雑さの中に入ってみるってのはなかなか面白い経験でした。(第3楽章で弾いてないのが残念でしたが)
さらにこの第3楽章で好きなのがその儚さ。ちょっと長くも感じる中間部のスローな部分の後にくるフィナーレはあっという間。ラフマニノフはこの最後の作品のことを「last spark」といってたそうですが、sparkを火花と訳したくなるのはこの楽章が原因。花開いては闇に消えていく花火の様なフィナーレを聴きながら、この曲が終わって欲しくないことやラフマニノフの最後の作品であることに思いを馳せて切なくなってしまいます。
交響的舞曲はラフマニノフの作品だと知名度が比較的低めで、ラフマニノフが有名なロマンチックな部分はちょっと少なめはあるものの、それとはまた違った魅力もあり、新しい風も感じられるような曲で。聴き込めば聴き込むほど、知れば知るほど心に浸みる音楽です。
ピアノ2台版もオケ版も是非聴いてみてください。
リンクしたのは手持ちの録音。いくつかバレエ作品もあるみたいなので振り付けしたバージョンも見てみたいです。
前回のエントリーに拍手ありがとうございます!
またキーワードto音楽とかじっくりネタ練り系やりたいけど一応師走でちょっと忙しい季節。
そして世間ではジャカランダの青紫の花が満開の季節でもあります。近くのどこにジャカランダの木があるか普段分かってるつもりでも予期せぬ所に青紫が広がっててびっくりしたり。
暑くなるのは明日から、まだ気温がぐるぐるしますがいい季節です。
さて昨日最後のリハーサルに行って来たのでお知らせから。
またキーワードto音楽とかじっくりネタ練り系やりたいけど一応師走でちょっと忙しい季節。
そして世間ではジャカランダの青紫の花が満開の季節でもあります。近くのどこにジャカランダの木があるか普段分かってるつもりでも予期せぬ所に青紫が広がっててびっくりしたり。
暑くなるのは明日から、まだ気温がぐるぐるしますがいい季節です。
さて昨日最後のリハーサルに行って来たのでお知らせから。
Zelman Symphony Orchestra「Russian Dance」
2015年12月5日 20時開演
Eldon Hogan Performing Arts Centre, Xavier College
指揮者:Mark Shiell
<プログラム>
ピョートル・チャイコフスキー バレエ「くるみ割り人形」組曲
Elena Kats-Chernin フルート協奏曲「Night and Now」(フルート:Sally Walker)
セルゲイ・ラフマニノフ 交響的舞曲
昨日はチャイコフスキーでチェレスタの感覚を再認識してきましたがもう次は舞台の上。
オケ全体としてはラフマニノフがやっぱ難しいですがなんとかなるかな。
そして昨日の後半のリハーサル(私が帰った後)にはコンチェルトの作曲家がリハーサルに来てたそうです。そちらも聴くのを楽しみ。
(ちなみにソリストの方は前半にも来てて、金平糖の精でブラボーと言ってもらえました。とっても嬉しい)
そしてその前の日はバレエに行って来ました。先週まではBasic Beginnerのクラスでしたが今週は初めてBeginnerのクラスに。
いやあ大変でした。とにかく進行も速いし情報量も多いし動きも複雑だし。かなりのギャップでした。ただ今はこれまでのゆるさよりも今のクラスの速さが必要だと実感。そしてそれぞれのエクササイズがもっと意味あるというか踊りに直結するようになってきて、できるようになるとこれまでよりずっとバレエが楽しくなりそう。
ただやっぱり肉体より脳が大変で。何より自分のリズム感覚頼りでした。これまでのレッスンで気をつけてきた諸々のディテールもすっとんでましたが、脳がびっくりしないようになったら少しはまた取り戻せてくるかな。
子供の頃よりも衰えたところもあれば学習・理解しやすくなったこともあるのでまだまだ伸びるはず。とりあえずこのクラスのテンポと難しさになれるまで頑張ります。
さて、音楽関係だと米Q2 Music関係で2つほど。
以前クラウドファンディングで寄付したMeet the Composerシリーズのシーズン2の最近回まで聴いたのでシーズン1まで遡って聴いてますがこれが面白い!一通り集まったら全部ざっとさらってここでちょっと書きたいと思います。
そしてQ2 Musicは毎年年末のNew musicカウントダウンとして過去100年に書かれた曲の投票とカウントダウンを開催してたのですが今年は「new music」を再定義することになり、視聴者に過去何年までの音楽にするべきか投票を行い。その結果今年は一番短いオプションだった「過去20年」でカウントダウンを行うことになったそうです。
20年っていうと随分最近の短い間なイメージがあると思いますがQ2 Musicなら20年間に面白い曲が十分集まる!と確信できるのがすごいとこ。
そして私自身も今年なら20年でも5曲ノミネートできる!と確信が持ててなんだか嬉しくて誇らしいです。なので近日に私も投票してノミネートした5曲をここで紹介したいと思います。(いつものら辺ですがね)
投票はこちら。自由記入で5曲まで投票可、アメリカ東海岸の12月18日正午に締め切りだそう。
カウントダウンの放送はQ2 Musicで12月28日から。出かけるのでなんとか曲目チェックできる体制を整えなければ。
↑は紹介エントリーで再度書きます。
今日の一曲: ピョートル・チャイコフスキー 「くるみ割り人形」組曲より「行進曲」
昨日のリハーサルではホルン4本の後ろ=音がでる方に座ってました。普段だったらホルンの音を直撃する場所なのですが今回くるみ割りなのででっかい音を出すことはほぼなく、母の言うところの「豆のような小さな音」がころころ転がってくるばっかりでした。でっかい音をたくさん出すのも大変ですが小さい音だけで我慢するのもホルンの大変さです。
特にこの「行進曲」の冒頭の第1ホルンの「豆のような小さい音で音程が一緒の音を吹き続ける」のを目の当たりにして大変だと思いながらもどうしようもなく笑いが込み上げてきてしまって。
なんかほんと面白い。他人事ですし。
この行進曲は「くるみ割り人形」を代表するといってもいい曲で、ささやかでシンプルなキャラクターがまた素敵な曲ですが、かといって弾く方にとってシンプルな曲ではなかったり。
前述ホルンの豆もそうですが、なにかとびっこ弾きがちなリズムに弦楽器が速い音階をリレーでつないでいくところに、とにかく細かさならではの難しさがぎゅっと詰まってます。
曲調としては有名な「悲愴」(交響曲第6番)の第3楽章の行進曲にも似てますが、あれをもっとぎゅっとミニチュアにした感じですね。ミニチュアの精巧さすごい。
あ、でもZelmanの弦楽器は(チュートリアルやってしごかれたのか)音階リレーしっかりこなしてました。アマチュアオケですが頑張ってる。心強いですね。本番でもそのまま頼みまっせ!
リンクしたのは今さっき言及した交響曲第6番も収録されてるCD。しかも第5番もロミジュリも入ってるてんこもり2枚組。しかもバーンスタイン+NYフィルなので調子よさめな演奏かな。クリスマスプレゼントな雰囲気満々です。
昨日はチャイコフスキーでチェレスタの感覚を再認識してきましたがもう次は舞台の上。
オケ全体としてはラフマニノフがやっぱ難しいですがなんとかなるかな。
そして昨日の後半のリハーサル(私が帰った後)にはコンチェルトの作曲家がリハーサルに来てたそうです。そちらも聴くのを楽しみ。
(ちなみにソリストの方は前半にも来てて、金平糖の精でブラボーと言ってもらえました。とっても嬉しい)
そしてその前の日はバレエに行って来ました。先週まではBasic Beginnerのクラスでしたが今週は初めてBeginnerのクラスに。
いやあ大変でした。とにかく進行も速いし情報量も多いし動きも複雑だし。かなりのギャップでした。ただ今はこれまでのゆるさよりも今のクラスの速さが必要だと実感。そしてそれぞれのエクササイズがもっと意味あるというか踊りに直結するようになってきて、できるようになるとこれまでよりずっとバレエが楽しくなりそう。
ただやっぱり肉体より脳が大変で。何より自分のリズム感覚頼りでした。これまでのレッスンで気をつけてきた諸々のディテールもすっとんでましたが、脳がびっくりしないようになったら少しはまた取り戻せてくるかな。
子供の頃よりも衰えたところもあれば学習・理解しやすくなったこともあるのでまだまだ伸びるはず。とりあえずこのクラスのテンポと難しさになれるまで頑張ります。
さて、音楽関係だと米Q2 Music関係で2つほど。
以前クラウドファンディングで寄付したMeet the Composerシリーズのシーズン2の最近回まで聴いたのでシーズン1まで遡って聴いてますがこれが面白い!一通り集まったら全部ざっとさらってここでちょっと書きたいと思います。
そしてQ2 Musicは毎年年末のNew musicカウントダウンとして過去100年に書かれた曲の投票とカウントダウンを開催してたのですが今年は「new music」を再定義することになり、視聴者に過去何年までの音楽にするべきか投票を行い。その結果今年は一番短いオプションだった「過去20年」でカウントダウンを行うことになったそうです。
20年っていうと随分最近の短い間なイメージがあると思いますがQ2 Musicなら20年間に面白い曲が十分集まる!と確信できるのがすごいとこ。
そして私自身も今年なら20年でも5曲ノミネートできる!と確信が持ててなんだか嬉しくて誇らしいです。なので近日に私も投票してノミネートした5曲をここで紹介したいと思います。(いつものら辺ですがね)
投票はこちら。自由記入で5曲まで投票可、アメリカ東海岸の12月18日正午に締め切りだそう。
カウントダウンの放送はQ2 Musicで12月28日から。出かけるのでなんとか曲目チェックできる体制を整えなければ。
↑は紹介エントリーで再度書きます。
今日の一曲: ピョートル・チャイコフスキー 「くるみ割り人形」組曲より「行進曲」
昨日のリハーサルではホルン4本の後ろ=音がでる方に座ってました。普段だったらホルンの音を直撃する場所なのですが今回くるみ割りなのででっかい音を出すことはほぼなく、母の言うところの「豆のような小さな音」がころころ転がってくるばっかりでした。でっかい音をたくさん出すのも大変ですが小さい音だけで我慢するのもホルンの大変さです。
特にこの「行進曲」の冒頭の第1ホルンの「豆のような小さい音で音程が一緒の音を吹き続ける」のを目の当たりにして大変だと思いながらもどうしようもなく笑いが込み上げてきてしまって。
なんかほんと面白い。他人事ですし。
この行進曲は「くるみ割り人形」を代表するといってもいい曲で、ささやかでシンプルなキャラクターがまた素敵な曲ですが、かといって弾く方にとってシンプルな曲ではなかったり。
前述ホルンの豆もそうですが、なにかとびっこ弾きがちなリズムに弦楽器が速い音階をリレーでつないでいくところに、とにかく細かさならではの難しさがぎゅっと詰まってます。
曲調としては有名な「悲愴」(交響曲第6番)の第3楽章の行進曲にも似てますが、あれをもっとぎゅっとミニチュアにした感じですね。ミニチュアの精巧さすごい。
あ、でもZelmanの弦楽器は(チュートリアルやってしごかれたのか)音階リレーしっかりこなしてました。アマチュアオケですが頑張ってる。心強いですね。本番でもそのまま頼みまっせ!
リンクしたのは今さっき言及した交響曲第6番も収録されてるCD。しかも第5番もロミジュリも入ってるてんこもり2枚組。しかもバーンスタイン+NYフィルなので調子よさめな演奏かな。クリスマスプレゼントな雰囲気満々です。
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
どうも新しいタイプのスパムがコメント欄に湧いているようでゆるゆる対処中。
お見苦しいとこがしばらくあるかもしれません~
明日から12月、師でないので走るとまではいきませんがそこそこイベントがある月です。
そこはもちろん全部楽しみなのですが、とりあえず基本の幸せとして仕事がちょこちょこもらえてピアノも練習できるといいな。
さて、ちょっと久しぶりにキーワードto音楽です。題材が長いこと見つからなかったのですが、こないだ何年前かのQさま見てたらちょっと使えそうなドボン問題があったのでちょっと題材にさせてもらいました。
問題は「晴れ」を表す言葉を選ぶ、というもの。11つの言葉の内10つが実際「晴れ」を表す言葉で、1つだけ違う言葉が混ざってます。
ということで10つの晴れを表す言葉に音楽を割り当ててみました:
(1)青空: オリヴィエ・メシアン 「鳥のカタログ」 第12楽章「クロサバクヒタキ」
ストレートに空が青いという表現。鳥の名前には「砂漠」が入ってますが曲の舞台は海。解説・曲中にあるように「青い海の喜び」なのです。そして海がそれほど青いってことは空も青いということですね。つまり同時に青い空の喜びでもある。ちなみに鳥が歌うのも気候・天候に色々関係するから鳥カタはほとんどが晴れの日の曲だったりします。
(2)蒼天: ヨハネス・ブラームス 交響曲第3番 第1楽章
上記と同じ青い空を表す言葉ですがこちらはHeaven的な天のニュアンスが強いようで。それならこのブラームスかな(多分この曲は「笑う」関連の言葉でも選んだ気がしますが気にしない)。一人のちっぽけな存在でしかない人間がでっかい山々に囲まれて見上げるでっかい青空、みたいなイメージ。
(3)碧空: オットリーノ・レスピーギ 「ボッティチェッリの3枚の絵」 第3楽章「ヴィーナスの誕生」
もう一つ青い空を表す言葉。「碧」だからちょっと緑色の色合い?ある程度雲もありそうな?と考えてたらこの曲に。題材の絵画よりも曲の方が天気がよさそうに聞こえます。上記2つの青空の突き抜けたパワフルさと日差しの強さ、曲元のイタリアや絵画の元のギリシャの地中海の晴れのイメージと比べてこちらはもっと穏やかで優しい印象に。(お肌に優しい?)
(4)好天: フランシス・プーランク 「シテール島への船出」
好天=良い天気、というニュアンスですね。いい天気っていっても色々ありますが門出だったり旅に出たりするのに恵まれた天気とみるとなんとなくこの曲が陽気に躍り出てくる。シテール島に行く芸術作品は数ありますがこの曲の明るさが一番「天気良い!」のテンションにふさわしいかなと。船に乗って旅に出る日に天気が良いってのはほんと清々しいですもんね。
(5)小春空: アントニン・ドヴォルザーク ピアノ五重奏曲第2番 第1楽章
「小春」というのは春のことではなく、秋の終わり~冬の初めの晴れて穏やかな気候のことを言うそうで。そういう季節ならヨーロッパ周りも色々音楽がありそう。ただ自分にとってはこのドヴォルザークかな。ちょうどこの曲に出会ったのも秋のそういう日で、これから来る厳しい季節をちょっと匂わせるようなところもあり。
(6)霜日和: セルゲイ・プロコフィエフ 「キージェ中尉」より「キージェの誕生」
小春と似たような季節の、もっと寒い晴れの日。そこまで寒いんならやっぱり探すはロシアとかそっち方面ですね。キージェという人物自体がなんか諸々謎なのですが、それでも誕生のときには天気がいいと縁起が良いよね、祝福されてるといいよね、みたいな思いのチョイス。音楽としてもわかりやすく寒さとほがらかさがある曲かな。
(7)上天気: クロード・ドビュッシー 前奏曲第1集 第5番「アナカプリの丘」
イタリアってほんと天気がいいイメージで。ただ地元の作曲家の作品を選ぶのもこの場合はちょっと違う。イタリアに旅行に来てる外国人が旅行だ!天気がいい!とテンション上がってるのを含めて選んぶべきだと思ったわけです。というわけでこの曲なんですが、旅行好きのドビュッシーに限らず他の国からイタリアに遊びに来て曲を書いてる作曲家多いですねー。
(8)長閑: レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ 「揚げひばり」
のどか、と言うと田園題材の曲をいろいろ浮かべますがぶっちぎりでのどかなのはこの曲じゃないかなあ。ヒバリが歌い翔ける青い空、というのもありますが曲の穏やかさと息の長さ、時が止まるような、絵画になったような時間と空間。そしてなにより静けさ。この曲の(ひばりが主役と見せかけて)青い空に雲がただただ流れていく静けさがぴったり。
(9)凪ぐ: Stuart Greenbaum 「City Lights, a Mile Up」
これもまた空が晴れる、に風が止む=静けさの要素が加わった言葉。夕凪という言葉もあるくらいですから夕方とかの方がイメージしやすいかと思い。街の灯りを空から見下ろすというタイトルなのですが、曲を聴いて思ったのは夜ではなく、夕方に灯りがつきつつある状態で街を見下ろす風景。それにしてもこの曲が収録されてるThe Magic Islandは「凪ぎ」な曲ほんと多いです!オーストラリアの曲はデフォルトで天気良い曲多いですが穏やかな風景も幅広い。
(10)晴雪: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第13番 第5楽章
言葉は「雪が降った後の晴れ」ですが、曲のイメージとしては「雪が降った冬の終わりを告げる晴れと日差しの暖かさ」ですかね。交響曲第13番の他の楽章を聴かなくても、ロシア・ソヴィエトやショスタコーヴィチの音楽や歴史や諸々を知らなくても多分そういう画になるんじゃないかな。ささやかな暖かさ、まだ弱い日差しのまぶしさ、そしてそよ風にかすかな痛みと安堵を覚えるような曲です。
ちなみにドボン(ダミー)として入ってた言葉は「回天」。状況を一変させること、突然勢いを盛り返すという意味があるそう。Upside downな「回」ってことかな。
この言葉から連想するのはストラヴィンスキーの「春の祭典」とかかな。正にクラシック音楽・バレエの世界をひっくり返して新しい風をばーっと入れた、新しい世界が生まれた作品なので。
やっぱこういうエントリー楽しいんですけど題材準備するのも曲選びも時間・労力かかるので。
また思いついたらいずれ。
今日の一曲はお休みです。
どうも新しいタイプのスパムがコメント欄に湧いているようでゆるゆる対処中。
お見苦しいとこがしばらくあるかもしれません~
明日から12月、師でないので走るとまではいきませんがそこそこイベントがある月です。
そこはもちろん全部楽しみなのですが、とりあえず基本の幸せとして仕事がちょこちょこもらえてピアノも練習できるといいな。
さて、ちょっと久しぶりにキーワードto音楽です。題材が長いこと見つからなかったのですが、こないだ何年前かのQさま見てたらちょっと使えそうなドボン問題があったのでちょっと題材にさせてもらいました。
問題は「晴れ」を表す言葉を選ぶ、というもの。11つの言葉の内10つが実際「晴れ」を表す言葉で、1つだけ違う言葉が混ざってます。
ということで10つの晴れを表す言葉に音楽を割り当ててみました:
(1)青空: オリヴィエ・メシアン 「鳥のカタログ」 第12楽章「クロサバクヒタキ」
ストレートに空が青いという表現。鳥の名前には「砂漠」が入ってますが曲の舞台は海。解説・曲中にあるように「青い海の喜び」なのです。そして海がそれほど青いってことは空も青いということですね。つまり同時に青い空の喜びでもある。ちなみに鳥が歌うのも気候・天候に色々関係するから鳥カタはほとんどが晴れの日の曲だったりします。
(2)蒼天: ヨハネス・ブラームス 交響曲第3番 第1楽章
上記と同じ青い空を表す言葉ですがこちらはHeaven的な天のニュアンスが強いようで。それならこのブラームスかな(多分この曲は「笑う」関連の言葉でも選んだ気がしますが気にしない)。一人のちっぽけな存在でしかない人間がでっかい山々に囲まれて見上げるでっかい青空、みたいなイメージ。
(3)碧空: オットリーノ・レスピーギ 「ボッティチェッリの3枚の絵」 第3楽章「ヴィーナスの誕生」
もう一つ青い空を表す言葉。「碧」だからちょっと緑色の色合い?ある程度雲もありそうな?と考えてたらこの曲に。題材の絵画よりも曲の方が天気がよさそうに聞こえます。上記2つの青空の突き抜けたパワフルさと日差しの強さ、曲元のイタリアや絵画の元のギリシャの地中海の晴れのイメージと比べてこちらはもっと穏やかで優しい印象に。(お肌に優しい?)
(4)好天: フランシス・プーランク 「シテール島への船出」
好天=良い天気、というニュアンスですね。いい天気っていっても色々ありますが門出だったり旅に出たりするのに恵まれた天気とみるとなんとなくこの曲が陽気に躍り出てくる。シテール島に行く芸術作品は数ありますがこの曲の明るさが一番「天気良い!」のテンションにふさわしいかなと。船に乗って旅に出る日に天気が良いってのはほんと清々しいですもんね。
(5)小春空: アントニン・ドヴォルザーク ピアノ五重奏曲第2番 第1楽章
「小春」というのは春のことではなく、秋の終わり~冬の初めの晴れて穏やかな気候のことを言うそうで。そういう季節ならヨーロッパ周りも色々音楽がありそう。ただ自分にとってはこのドヴォルザークかな。ちょうどこの曲に出会ったのも秋のそういう日で、これから来る厳しい季節をちょっと匂わせるようなところもあり。
(6)霜日和: セルゲイ・プロコフィエフ 「キージェ中尉」より「キージェの誕生」
小春と似たような季節の、もっと寒い晴れの日。そこまで寒いんならやっぱり探すはロシアとかそっち方面ですね。キージェという人物自体がなんか諸々謎なのですが、それでも誕生のときには天気がいいと縁起が良いよね、祝福されてるといいよね、みたいな思いのチョイス。音楽としてもわかりやすく寒さとほがらかさがある曲かな。
(7)上天気: クロード・ドビュッシー 前奏曲第1集 第5番「アナカプリの丘」
イタリアってほんと天気がいいイメージで。ただ地元の作曲家の作品を選ぶのもこの場合はちょっと違う。イタリアに旅行に来てる外国人が旅行だ!天気がいい!とテンション上がってるのを含めて選んぶべきだと思ったわけです。というわけでこの曲なんですが、旅行好きのドビュッシーに限らず他の国からイタリアに遊びに来て曲を書いてる作曲家多いですねー。
(8)長閑: レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ 「揚げひばり」
のどか、と言うと田園題材の曲をいろいろ浮かべますがぶっちぎりでのどかなのはこの曲じゃないかなあ。ヒバリが歌い翔ける青い空、というのもありますが曲の穏やかさと息の長さ、時が止まるような、絵画になったような時間と空間。そしてなにより静けさ。この曲の(ひばりが主役と見せかけて)青い空に雲がただただ流れていく静けさがぴったり。
(9)凪ぐ: Stuart Greenbaum 「City Lights, a Mile Up」
これもまた空が晴れる、に風が止む=静けさの要素が加わった言葉。夕凪という言葉もあるくらいですから夕方とかの方がイメージしやすいかと思い。街の灯りを空から見下ろすというタイトルなのですが、曲を聴いて思ったのは夜ではなく、夕方に灯りがつきつつある状態で街を見下ろす風景。それにしてもこの曲が収録されてるThe Magic Islandは「凪ぎ」な曲ほんと多いです!オーストラリアの曲はデフォルトで天気良い曲多いですが穏やかな風景も幅広い。
(10)晴雪: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第13番 第5楽章
言葉は「雪が降った後の晴れ」ですが、曲のイメージとしては「雪が降った冬の終わりを告げる晴れと日差しの暖かさ」ですかね。交響曲第13番の他の楽章を聴かなくても、ロシア・ソヴィエトやショスタコーヴィチの音楽や歴史や諸々を知らなくても多分そういう画になるんじゃないかな。ささやかな暖かさ、まだ弱い日差しのまぶしさ、そしてそよ風にかすかな痛みと安堵を覚えるような曲です。
ちなみにドボン(ダミー)として入ってた言葉は「回天」。状況を一変させること、突然勢いを盛り返すという意味があるそう。Upside downな「回」ってことかな。
この言葉から連想するのはストラヴィンスキーの「春の祭典」とかかな。正にクラシック音楽・バレエの世界をひっくり返して新しい風をばーっと入れた、新しい世界が生まれた作品なので。
やっぱこういうエントリー楽しいんですけど題材準備するのも曲選びも時間・労力かかるので。
また思いついたらいずれ。
今日の一曲はお休みです。