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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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メルボルン夏日始まりました。
さっそくですが明日で一週間なのでお知らせ。

Stonnington Symphony Orchestra Malvern Town Hall Seriesコンサート3
Malvern Town Hall 11月16日(日)午後2時30分開演
指揮者:Roy Theaker
クロード・ドビュッシー(モーリス・ラヴェル編曲) サラバンド
サミュエル・バーバー 「悪口学校」序曲(ゲスト指揮者:Ingrid Martin)
エイノ・タンベルク トランペット協奏曲第1番 op.42(トランペット:Josh Rogan)
モデスト・ムソルグスキー(モーリス・ラヴェル編曲) 展覧会の絵

楽譜が届くのが遅れた上に知られてない曲ということでタンベルクがちょっと遅れをとってますが他は順調。展覧会の絵で盛り上がるといいな。

今日は実はソロの方で進めてるレパートリーについて書きたかったのですが今日の一曲を展覧会の絵にしたくてちょっと予定変更。ちょうど書けることもあるので。

メルボルンカップも終われば夏の始まり、アップダウンは激しいですが気温は確実に上向きになってます。昼ももちろん長くなって7時半くらいまでは明るいです。
昨日今日は30度超えということで昨日はシティまで遊びに行ってきました。

最初の行き先は最近習慣になりつつある初めての店での食事。今回は名前は何度も聞いていたけど行ったことがなかった The Hardware Société。メルボルンのシティの中でもいわゆるメインの通りでなく裏道に入ってもう一回裏道に入るという場所なので今まで行ったことがなかったです。今回一人だったのですぐ入れましたが行列できてました。それくらい有名なところ。
(ちなみに近くに以前メル響がSecret Symphonyコンサートをやった1000£Bendも近くにありました。あっちも気になりますね-)

The Hardware Sociétéはフランス系(とちょっとスペイン系)のカフェです。ケーキなども売ってるみたい。どこのカフェでも朝食に卵料理はありますがここはなんか卵料理が多いような。私は小さい鍋に入ってオーブンで焼かれた(と思われる)Baked Eggsを頂きました。カリフラワーのピューレやブリーチーズ、カボチャに松の実と卵3個(黄身の数からして)がこんがりと熱々でおいしかったです。ちょっとお値段は張るかな。ちょっと贅沢したいときにまた来たいです。そしてケーキも食べたい。(午後のお茶に来てもいいのですが閉店早めです)

そして久しぶりにチャイナタウンを歩いたり、大体手持ちのCDが消化されてきたし最近刺激&きっかけがあったのでオーストラリアの作曲家のCD2枚買ってしまいました。
一つは今年亡くなったPeter Sculthorpeのレクイエム(ようつべで探すとチェロ独奏のレクイエムが出てきますが今回買ったのは別作品のオケ+合唱レクイエム)が収録されたCD、そしてもう一つはElena Kats-Cherninのバレエ「Wild Swans」組曲が収録されたCD。もちろん演奏もオーストラリアのオケです。ゆっくり聴いたらこちらでまた紹介します。
(ちなみにどっちもABCが出してるCDなのにABC Shopには置いてなかったのでThomas' Musicまで行きました。あそこに行くと色々欲しくなって困るのですがぐっと我慢)

それからIngressのミッションでシティのストリートアート(MuralとかGraffitiとか、分類はよくわからないのですが)を巡るミッションがあったのでちょっとやってみました。こちらも裏道が多く知らない場所に初めて行きました。
ただミッションとは別のところでポータルがあるストリートアートの元の絵がなくなってる場所がありましたね。なるべくpermanentに存在するものをポータル登録する、という方針の中Graffiti/Muralもかなりポータルとして登録されてますがたまにこういうこともあるんだなーと。

ここポータルとして登録されてない?みたいなところも数カ所見ましたがちょっと人通り車通り多くて写真に撮りにくかったり立ち止まって手続きしにくかったり。でも現在数ヶ月待ちなのですでにだれか申請してるかも。
とりあえず今までに私も2箇所ほど申請出しておきました。これからも常に目を光らせておくつもりではいますがいい候補が見つかるかな。

シティだけとっても最近行ってないところ、Ingressを始めてから行ってないところ、全く行ったことのないところ色々。東西・南北とも端から端まで歩いても1時間しないくらいの小さい街ではありますがこうやって目的地を可視化してみるとものすごいですね。

あ、あと歩いてる途中でBourke StreetにMelbournaliaというインディーズ的なメルボルンもの・お土産やさんを見つけました。シティや住宅地の屋上で作った蜂蜜、ローカルメイドの雑貨やメルボルンにちなんだ本など面白いもの、メルボルン人でもときめくもの色々。
その中でちょっと買ってみたメルボルングルメ紹介カード(本は重いしちょっとだけ高かった)にいくつか日本系の食べ所(レストランに限らず)が載ってたので要フォローアップですね。
Melbournaliaはオンラインストアもありますよー。

来週はリハーサル2回に本番、それから金曜はメル響のコンサートとあわただしくなりそう。
Stonningtonが終わったらこんどはZelmanでのパートを練習しなければ。特にソロがもらえるあの曲を。


今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー 「展覧会の絵」より「カタコンベ」&「死せる言葉による死者への呼びかけ」



「展覧会の絵」を語るとどうしてもオケに編曲したラヴェルの仕事に話が行く、と以前書きましたがこの2曲はムソルグスキーの貢献もものすごい。
(といってもムソルグスキーのピアノ版も元々素晴らしくて、ラヴェルはそれをさらにすごい作品にしたんですけどね)

まずは「カタコンベ」。イタリアなどにある教会の地下の墓所を表した作品です。
重々しく荘厳で、どこか不気味さというかこの世のものでない、この世界から切り離された感もある曲。コラール的な、でもコラールと言い切ってしまうにはちょっと異質な曲調。
(しかも前の楽章のにぎやかな市場の様子から切れ目なく続くのがさらに効果的)
強弱のコントラストと不協和音が暗いだけでなくはっきりと死の雰囲気のある独特な空間と時間を作ります。小さい頃から大好きな曲ですが、細部まで分かるようになった今も一つ一つの和音を愛せずにはいられない。

ラヴェルの仕事でいえば主体である金管がものすごく格好いい!舞台に向かって右のトランペット+トロンボーン+チューバ群と左のホルン群が組み合わさるように交互に吹くのはからくりが分かるとなんだかびっくりします。楽しそうではあるのですがかなり神経を使う金管パートじゃないかな。

「死せる言葉による死者への呼びかけ」はそんな「カタコンベ」から自然に続く次の曲。静かに震えるような弦のトレモロに乗せて最初のプロムナードのメロディーがこれまた静かにコラール風に奏でられます。高音と低音がまるで会話しているような構成。ただその息のような静けさと透明さ、浮遊している感じは生きている人間の肉声ではありえない。日本の「幽霊」の質感ともかなり近い物があると思います。

ピアノ版もオケ版も、プロムナードのメロディーがため息のように繊細で細くなるのが美しい。でもそれを実現するのは(特にピアノでは)ちょっと難しそうでもあります。特にピアノという楽器の音は元々が結構質量がある音ですし。息で鳴らす楽器とはちょっと事情が違う。息のように弾けたらなー。

「展覧会の絵」だとかなり暗い曲に入りますしちょっとマイナーな楽章ではありますがこの2つの「死」を描いた楽章はとても特別な音楽だと思います。もしも美術館だったらメインの廊下のコースから逸れた、暗い照明の部屋にこの2枚だけ飾ってあったら素敵だなあと。いわくつきの、またはそういう雰囲気のある不気味な部屋。

今回は「展覧会の絵」の他にこれもムソルグスキーの代表作だけど実は編曲という「禿げ山の一夜」(こちらも一流の楽器使いリムスキー=コルサコフによる編曲)も入ってるCDを。


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Our daily bread
前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
昨日今日はAge of Wondersの前作Wizard's ThroneとShadow Magicを遊ぶ・・・と思ってたんですがなんかキャンペーンが難しくて結局即勝利チートで物語を読むだけにとどめました。だいたい3までの経緯が分かった。物語だけでも面白かったです。
ただ両方ともキャンペーンのエピソードは全部解除したので(若干のシステムの違いに対応しあんがら)ちまちま軽く遊ぶのもいいかなーと思ってます。

さて、今日は唐突ですがパンの話です。
オーストラリアに帰ってきてから「やっぱパンおいしいなー」と思って、ちょっと考えを巡らせたらエントリー一つ立てられるくらいには話が広がったので。それだけの話ですが。

オーストラリアに住んでると(夜は和食作るにしても)パンを食べることはものすごく多いです。
特に冬場は毎朝パンです。トーストで何か塗ってもいいしスープに浸けても良い。
ただ今の時期とか暖かくなってくるとシリアルが多いです(ケロッグのSustainというレーズンやらアーモンドやら乾燥リンゴやら入ってるやつがお気に入り)。
毎朝食べても家に2人しかいないので冷凍庫保存は必須です。
ちなみに親友の家ではお母さんが毎朝?手作りでパンを焼いているそうで、いろんな種・穀が入ってて大変おいしいです。家族は食べ飽きたという声もありますがお客さんとしてはものすごくおいしいと思います。

家で食べる食パンはもっぱらHelga'sのClassicシリーズから買ってます。スーパーにはClassicシリーズしかおいてないので他は知らない。
一番のお気に入りはPumpkin Five Seeds。その名の通りカボチャの種が入っていて、心なしか生地がちょっとしっとりしている。なので焼かないで食べてもしっとり美味しい。塗る物では一番よく使う蜂蜜とも合いますし、うちはハンバーグにパン粉でなく牛乳に浸した食パンを使うのですがこのパンを使うとハンバーグがカボチャの種入りハンバーグになる(笑)

長年サンドイッチを作ったりしてないのですが、うちにはオーストラリアに来て初期のころ、学食で買えるサンドイッチに憧れて買ってもらったた「ジャッフルメーカー」なるものがあります。これは〼←こういう形にプレスするトーストサンドイッチを作る機械です。ハムが家にあればチーズとハムを挟みますがチーズだけでも十分美味しい。特に対角線辺りのおこげチーズの美味しさ。使うパンは白いパンよりは雑穀系の方が香ばしくておすすめです。

あとたまーにフランスパンとか買ってくるとこれまたいいですね。チーズを乗せて焼いたり焼いてからNutella(ヘーゼルナッツのチョコレートっぽい塗り物)を塗るのもいいし、細かく切ったトマトをオリーブオイルとバジルで和えて乗せてブルスケッタにするのもいい。
・・・ただそんな面倒なことは滅多にしませんが。お店で食べる方が美味しい。

買って食べるパンももちろん種類豊富。
アジア系のパン屋でメロンパンやあんパンを買ったり、行きつけのベーグル屋がシティと家の近くにあったり。あんまり入らないけど東ヨーロッパ・ギリシャ方面系のパン屋さんなんかもあります。
チェーンのパン屋さんだと周りに多いのはBrumby'sとBaker's Delight。普通にお昼やおやつはもちろん、旅のごはんにも重宝。Baker's Delightは寄るとどうしてもapple and walnut scrollを買ってしまいます。アイシングが甘いんだけどアイシング+クルミ+リンゴの組み合わせが素晴らしくて。でもさすがに半分に分けて2日で食べるしかない。ちなみに大きいサイズ(log)もあります。

ベーグルはもう思えば10年好きなんですね。シティの10年行きつけの店は今年になってパン変えてちょっと残念なのですが今でもチキンシーザー頼みます。セミドライトマトが練り込んであるベーグルも美味しい(バジル入りのクリームチーズが合う!)
自宅近くのベーグル屋さんはもちょっと最近出来たところですが昼飯時はかなり混むところです。パンはいくつか種類売り切れちゃうことも珍しくない。こちらではスモークサーモン+クリームチーズのベーグルをケッパー抜き・ルッコラ入りで。

さて、オーストラリアでパン文化と言えばベジマイトは外せません。
黄色の瓶に入った塩辛い方面の味の黒いペーストで、イースト酵母が入ってる立派な発酵食品。
オーストラリアの国民食とまで言われるのは決して100%ネタというわけでもなく、多くの人がパンやクラッカーに塗って食べています。
ただ独特の匂いと味で外国人(&オーストラリア人でも一定数)にはうけないことが多くネタ土産として扱われることもしばしば。

私もそんなに得意でないのですが、でも自分にとっての美味しいベジマイトの食べ方はいくつか発見してきました。
一つはバターを塗った雑穀系のクラッカー(Vita-Weatくらい雑雑してるのがいい)でサンドイッチする食べ方。オージーキッズのおやつです。
もう一つはポーチドエッグをトーストに乗せるとき、あらかじめトーストにベジマイトを塗っておく食べ方。ベジマイト自体にもある程度塩気はありますが塩胡椒もちょっと足します。
卵の黄身とベジマイトのコンビネーションがちょっと信じられない程美味しいですよ。最初はうすーく塗ってただけだったのがちょっとずつベジマイトの量が増えてるような・・・(笑)

・・・というポーチドエッグonベジマイトトーストの話をしていたら食べたくなったので明日の昼にまた作ろうかな。そうしよう。



今日の一曲: Larry Sitsky 「Dimensions of Night」より「Lord of the Smoking Mirror (Tezcatlipoca)」

Move Recordsでの録音紹介ページ

長らく紹介しようとしてなかなか紹介できていなかったDimensions of Night。やっとこさなんとか書いてみようと思います。(偶然にも今年Sitskyの80歳の誕生日でこの曲がついこないだ弾かれたそうです)。

とはいえどれくらい(質的に)書けるかわかりません。なぜならこの曲集が何度聴いても理解できないから。もはや理解できないものなのかなーと若干流れに任せてしまった感もあり。
でも理解出来ないながらにもものすごく好きなんですよね。普段からがんがん聴くぞーというような音楽じゃないのですが、仕事とかで頭を動かしながら聴きたくなったり、静かななかで浸ってみたくなったり。分からないながらに色々探検してみたくもなりますし、ただ耳と脳をゆだねたくもなります。あとなんかストレスなく普通に聴いてられる。

Dimensions of Nightは10つの楽章で構成されていて、その各々が様々な国や文化の神、神話などをタイトル・モチーフにしています。
ギリシャ神話のエロスなど聞いたことあるものもあればちょっとマニアックな方面もあり。
ぱっと聴き抽象的な曲ですが、聴けば聴くほど映像的でもなければ彫像的でもなければ、なんかこう、神話を描くにしてもものすごく「存在」として感じるような。説明が難しい。

今回紹介する楽章は第8楽章「Lord of the Smoking Mirror (Tezcatlipoca)」。「煙を吐く鏡の(王)」の異名を持つアステカの神テスカトリポカがモチーフになっています。
煙を吐く鏡=黒曜石の鏡で、闇や夜、魔術などに関係の深い神様。また様々な力を持った神で複数の得意分野に合わせて別名があるそう。
このDimensions of Nightではその楽章のタイトル・曲集の趣旨にものすごくふさわしい黒さ、暗さ、不気味な静けさがピアノで描かれます。

それにしてもこういう黒さ暗さってピアノで表すのが最高ですね!
楽器のルックスももちろんですが不協和音の響き方や音の消え方、間の取り方。ピアノだからこそ表現できる&味わえる奥深さと広がりだと思います。こういう音楽が好きなんですよ。こういう世界が創りたい。そういう練習がもっとしたい。和音と響きと間で作る世界。
他の作曲家だと例えばクラムなんかもそういうところ追究してるんだけどSitskyの黒曜石の鏡に映る世界はまた別の表現と魅力があって、ちょっと憧れます。

もちろんこの曲集はこの楽章みたいな静かな曲ばっかりじゃありません。なんせ作曲家は多分このCDで弾いてるマイケルが弾くのを想定してますからね。ものすごい超絶技巧の音の連なりに聴いてて顎が外れそうになる部分も。

そしてこの曲を聴いて再確認したのですが、どんなに難解な曲でも(Sitskyの作品は自分にとって最難関くらいにランクします)曲にタイトルやモチーフがある場合元ネタを知ると少しは親しみが湧く可能性が増えるよーということ。実際Dimension of Nightは楽章単位での聴きやすさはどっこいどっこいでも神話の元ネタを知ってる楽章は好きになる傾向が。
それからこういうタイトルやモチーフがある曲に出会ったら元ネタについて調べ物しながら聴き込むのも大事ですしものすごく楽しい作業ですよーということも。(そこから派生する道草や横道も含めて)
なのでとりあえずWikipediaを片手に読みながら聞き流してみてください・・・としか勧めようがなかったり。

もう一度書きますが私はこの曲集がすごい好きです。分からないし説明できないけど魅力がある。元ネタを調べながら聴くのも楽しいです。あとマイケルがこういうとんでもなく(技巧よりもメンタルが)すごい難しい曲を弾いてるのがものすごく楽しい。

リンクは日本のAmazonではなかったので出版レコード会社Moveのリンクを。試聴はこの楽章でなく第4楽章。冒頭から波がうねり突っ走りますよー。

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Age of Wonders 3: Elven Court & Golden Realmsキャンペーンクリア!
ずっとAoW3について書いてない間にキャンペーン2つクリアしてしまいましたー。

・・・が本題の前に。
今日はメシアンの「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」をそのうちコンプリートで弾くために最初の見積りやプランニングと称して今までに弾いてきた17曲(=第6,10,20番以外)の状態をチェックしてみました。思ってたよりも確実に行けそう。ちょっとだけ道が見えてきた。あとは残りの3つ(というか今弾いてる20番以外の2つ)の習得と全部通して弾くことと多分暗譜で弾くことをなんとか。まだ自分に自信が持てずにいますがちょっとずつなんとかしていきたいです。

さてAge of Wonders 3。9月に最初の拡張版Golden Realmsが発売されてからゲームプレイがかなり変わりました。Halflingのシリーズ復帰やNaga族の登場、Seal of PowerやEmpire Questなどのシステム、AIの挙動やユニット進化の変更など色々楽しくなりました。
ただまずは拡張発売前にやってたSundrenのストーリーを終わらせなきゃ!ということで終わらせました。(難易度:易)

Elven Courtキャンペーン、最後のミッションはエルフとCommonwealth(人間中心の複数種族同盟)の全面戦争を回避するべくそれぞれの勢力の長(1人はSundrenの実の父)を生け捕りにして幽閉する、というもの。
生け捕り+幽閉は前作の主人公Merlinがくれた杖を携えてターゲットに直接攻撃すればいいだけ。SundrenはRogueクラスなのでAssassin's Strike(直接攻撃で反撃を受けない)があるので直接攻撃も割と強気に出るのが嬉しい。

つまり勝利するに当たって最悪自分の勢力が領土を持ってなくてもオーケーというわけでもあります。
ただし生け捕りにしてから幽閉状態になるまで数ターンかかるのは重要ですし、結構な大軍をまかなう収入も必要になるので少なくとも最初のうちは周りの無所属都市をどんどん獲っていくのが重要。(あと自分の本拠が周りの敵8勢力に落とされないためにも周りに都市を持っておく方が賢明)

特に序盤でSundrenの母親にして第1作の主人公Juliaが助けに来てくれますし、もうちょっと経つと今作もう一つのキャンペーンの主人公Edwardも援軍を連れてきます。この2人は高位ユニットを始め結構な軍隊を連れてくるのでかなり強力ですが、一気に勢力経営が赤字になる恐れがががが。
ただターゲット2人のうち1人を生け捕りにしたくらいから敵勢力もかなり活発に動き始めるので無理して領土を維持する必要はないかも。

自軍にはこれまでの仲間や援軍など心強い味方がたくさん居て、ざくざく敵領土の中を進んでターゲットを攻撃するのはそんなに難しくはないのですが、勝利条件としては「Sundrenが直接攻撃」する必要があるのがちょっとやっかいなところ。最初のターゲットを生け捕りにして編成直してすぐもう一人のターゲットのところに向かってもそこそこ時間がかかる。一人を攻略してる間にあらかじめ斥候使ってもう一人の場所を探っておくのは必須ですね。当たり前ですが。

とにかくエンディングが見れてよかった。Sundrenの両親もよりを戻したようで。あとエンディングで前作のwizardたちの彫像が並んでる廊下の絵が素晴らしかった。あれを壁紙で欲しいです。壁紙で出してくれないかな。

そして次にはEdwardのキャンペーンをほっぽっておいて拡張Golden Realmsのキャンペーンにチャレンジしました(難易度:易)。こちらはHalflingが主人公の3ミッション構成(3つ全部が違うHalfling主人公です)。Elven Courtとは違ってチュートリアル的な要素がないためすでにAoW3を遊んでるプレイヤー向けのキャンペーンになってます。(なので初めての方はエルフのからどうぞー)

Halflingは前作の諸々があった後に虐殺により物語のメインの地を追われ、新天地で暮らすことになったという設定。なのでユニットは前作までとは違った、一見戦う用ではないやつらのラインアップ。物理攻撃に弱く大きなダメージを受けやすいながら他の種族とはひと味違った攻撃や特性(例えばあらゆる攻撃を一定の確率で避けるLucky)が楽しいです。

最初の方ではHalfling同士の戦いでそんなに苦労はしないのですがだんだんOrcなんかと戦うようになってくると自軍のユニットを維持するのがかなり難しくなってきます。使い捨て感はGoblinに近いですね。街一つ守るにしても他の種族より多くユニットを配置する必要がありますし、常に前線にユニットを追加で送る必要があるため街の施設をアップグレードする暇も無く常に兵を生産することに。
ただGoblinと同じくユニット生産自体にお金はあんまりかからないのでキャンペーンを通じて赤字とは全く無縁でした。

ただやっぱHalflingは心許ないなーという印象。結局主人公がSorcererであるミッション2では召還に頼りがちでしたし、ミッション3では序盤で押さえたOrcのユニットばっかり使ってましたし。(そしてミッション3では主人公がTheocratなので召還ユニットが乏しいのが大変痛かった!)

ミッション3といえば結局クリアはできたのですが新しいSeals of Powerのシステムがちょっとよくわからなかったです。Seals of Powerはマップにある「Shadow worldとのつながりを押さえる封印」的な物で、これを押さえて数ターン待つとリーダーがとんでもない力を得て進行中のゲームを自動的に勝利にするというシステムになってます。(一発逆転で終盤のマンネリを打破するために導入されたシステムだそうで)
ただこのSeals of Powerを押さえなきゃいけないターン数がよくわからない。ミッション3では割と近く同士に3つsealsがあるのですが複数押さえるとターン数に影響がでる???あと一度退いてもターン数が元に戻らない?(最初は13ターンって出てたけど何度か退いても13ターンに戻ることはなかったと思う)
ミッション3は(難易度:易でも)かなり難しくて苦労しながら進めたのですがこのシステムが分からないとなるともういっかい挑戦しなきゃなあ・・・

あとミッション2、3では新DwellingのNagaが仲間になってくれるのですが意外と拠点が遠いところにあってそんなに使いませんでした。Draconianと似た耐性で水の上もすいすい移動、それから直接攻撃・Blight攻撃が多い種族です。つまりちょっとずつGoblinやDraconianとかぶってるのでランダムマップで仲間に加える時は注意。
それからFey族が意外と使える事が分かったのもこのキャンペーンの良いところでした(多分)。

エルフのキャンペーンもそうだったのですがGolden Realmsのキャンペーンはより強く次の拡張に続いてる感があってわくわくします。次は新クラスNecromancer登場だそうですからね!
ここ数週間の開発ジャーナルによるとNecromancerは単なるアンデッド使いではなく戦略や都市開発などにかなり大きな影響が出るクラスっぽいので楽しみ(面倒くさそうな側面もありますが)。多分クリスマスくらいまでには発売するのでは?みたいな話がありますがさて。

次の拡張を待ってる間(Edwardのキャンペーンはまだほっぽっておいて)色んな種族とクラス、Specializations(特に新しく追加されたWild MagicやPartisan)の組み合わせで遊んでみたいと思っています。
ちょうど昨日はRogueでScoundrel→Lesser shadow stalker進化(この変更グッジョブ!)と炎耐性で遊ぶため再生能力+炎耐性が優秀なDraconianのRogue+Fire Master専門の組み合わせでキャラクターを作ってみました。場持ちの良さいいですねー。安心します(Halflingの後だと特に)

やっぱり極めたいクラスといえばRogueですね。Rogueがうまく&かっこよく使えるようになりたいです。その次はWarlordかな。
私の場合はクラスをまず固定してそこから種族を色々選んでspecializationで補ったりなんだりというキャラクターの作り方がうまくいくのかも。可能性がふくらむばかり。

なんだか次のAoW3関連更新が次の拡張が出たときになるような気もするのですがポケモン同様面白いキャラクターが出来たらちょこちょこっと紹介できたらいいなと思います。


今日の一曲: オリヴィエ・メシアン 「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」より第20楽章「愛の教会のまなざし」



今弾いてる20のまなざし。最後の楽章です。
正直第19番の天国的なスローで美しいのでほっこりしたまま終わっても全然良いよ(時の終わりの四重奏曲みたいに)、とも思うのですがこの楽章の存在もまた別の意味でメシアンらしい締めくくりかな、と思い始めてます。単一の存在ではなく(建築としての教会をどこか思わせる)システムとしての教会、人の集まり・心の集まりとしての教会が最後という。メシアンはクリスチャンですがちょっとだけイスラムの幾何学模様に通じるイメージがありますね。

トゥーランガリラもそうなのですが、最後の楽章が必ずしも一番盛り上がるわけではないのがメシアンのエンディングのちょっと不可思議なところ。(トゥーも20のまなざしもどっちかというと半分地点の方が盛り上がりが大きいような・・・)
この「愛の教会のまなざし」も最後にがんがん盛り上がるにしてはちょっと小難しい側面もあり、最後の「神のテーマ」の繰り返しでパワーとmomentumを保つのが難しいところもあり。もちろん奏者の解釈や演奏、曲の形作り方にもかかってくるのですが。
トゥーランガリラもちょっとそうですが曲そのものの存在よりも「最後の曲」としての役割を全うするのが重要なのかな、という解釈。

それでもなんか20のまなざしの全てはここに向かってここで完結=完全になる&結ばれる、そういう性質があって。自分の中でだんだんとこの曲の存在は大きくなりつつあります。音楽的にもっと美しかったり楽しかったりする曲は他にもありますがこの最終楽章の役目(大役です)がものすごく好き。

で、一見長くて難しそうに見える曲ではありますが実は繰り返し(または別のキーでの繰り返し)がかなり多くて、理屈で理解することで解決する部分もかなり大きいのにほっとしました。
メシアンの音楽って難しそうに見えますがそんなに意地悪でもないんですよ、というにはもってこいの曲かもしれません。

メシアン初めましての人はもちろん、メシアンをある程度知ってる人に進んでこれを聴けと勧める曲ではないのですが、20のまなざしを聴くなら最後のこの曲までしっかり聴いて欲しいという勧め方をしたい曲です。どうしても第19番の美しさに浸りたくなりますが、それでも。

今回リンクしたのは持ってないけど欲しいかもしれないエマールの演奏。クオリティとしてはほんと間違い無いです(試聴もあり)。エマールは他にも20世紀のピアノ音楽、例えばリゲティなんかもすごいので迷ったら是非エマールを。

そして私もそのうち全曲弾きたい!完全なるチキンだけど自分の「20のまなざし」が弾きたい!という気持ちはあります。いつか揃えてお届けできるようがんばりますよ。

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Ingress始めました
今日は豪ABC Classic FMでオーストラリアの作曲家をメインにしたコンサートをやってたので聴いてました。でも自分にとっての目当てはゴリホフの3つの歌曲。ソロはオーストラリアのソプラノ歌手Gretta Bradman(偉大なクリケット選手Don Bradmanの孫で去年国際的オペラコンクールで優勝したそうでし)が歌ったのですがすごかったです。

さて、Twitterでの友人に影響を受けてメルボルンに戻ってきてからIngressを初めてみました。
IngressはGoogleによるゲームで、スマートフォンを使って現実世界のマップ上で陣取りゲームする、みたいな感じでいいのかな?自分の足で歩いて各地に散らばるポータルをとってつなりで陣を作っていく(でいいのかな)。ポータルはresonatorというアイテムを設置することで所有できる&レベルが上げられて、ポータルをhackすることで(敵味方関係なく)アイテムが入手できます。
敵のポータルはresonatorを破壊することで中立に戻してから所有できる。多分基本システムこれくらい。

ポータルは実在の郵便局とか宗教的建造物とか屋外彫刻とか割といろいろな種類の場所にあって、なんかそれらしい場所があれば新規追加申請もできるようになってます(今は数ヶ月待ちみたいですが)。
メルボルンだと郵便局や教会(および今まで気づかなかった他の宗教施設も)、駅、公園(及び公園内施設)が色んなところにあるのはもちろん、ストリートアート(MuralとかGraffitiの類い)がかなり数あります。なので住宅街でもポータルが密集してるエリアがちょこちょこある様子。
シティまで行けばいたるところにポータルがあって地図で見ると埋め尽くされている感じ。カフェに座っててもポータル爆破できたりしますよ。

さらにシティはポータルの所有権がかなりめまぐるしく変わるようで、レベルの低い=乗っ取りやすいポータルも多いのでレベルが低いうちにアイテムを入手したり経験値を貯めたりするにはシティの方が向いてるかも。
(少なくともうちの周りだと数人強いプレイヤーがいて最初のうちはポータル奪取を狙うのはほぼ無理でした)
ただポータルをリンクしたりリンクして陣地を作ったりするのにはシティは(ものすごい密集なので)そんなに面白くはないかな。ちまちましてしまう。住宅地だとちょっと大きな陣地ができたりするし陣地の大きさや効率を考える余裕も出てくる(といいながらちょっと今日変なリンクしかたしてちょっと後悔していたり)。

あとIngressは普通に自由にhackしたりポータルとったりなんだりする他にもミッションなるものがあって、特定のポータルを順にor順不同に通ったりhackしたりしてコースを回るようになっています。私も一つヤラ川沿いの散歩がてらやってみました。ミッションはプレイヤー投稿なのですがiPhoneだとどうやらミッションを組めないらしい。(元はAndroid用なので。Googleだから。オーストラリアはiPhoneが多いのでメルボルンでミッション組んでるのほぼ1人ですよ)
Docklandsで屋外彫刻を巡りながらの散歩ミッション組んでみたいな-。
あとそのほぼ1人が以前一部歩いたSt. Kildaの惑星散歩をミッションとして仕立ててくれてるので気温がもうちょっと上がって天気のいい日に攻略したいです。

Ingressが自分に魅力的な理由はいくつかあります。
元々歩くのが好きだけど目的なしに頻繁に散歩にでるのは難しく、どうしても同じところを回ってしまうという悩みがIngressでポータルをとったりミッションをこなしたりすることで散歩コースの目的やアイディアが出来てマンネリになりにくい。知らない場所にも行きやすくなるし。あと同じ場所にも何度も行く理由もできる。

さらに同じ歩くでもちょっと近くのポータルをhackしに行ったりとか細かく道草を食べやすく、距離を増やしやすい。
ただIngressをプレイしながら歩く時の時間の感覚ってのはちょっと慣れないと難しかったりしますね。何かと外で長く時間を過ごしてしまうので注意。

あとIngressで色んなところを歩き回るついでにメルボルン周りで入ったことのないカフェや店などに入って場所見知りを克服しようという試みもやってます(笑)
ついこないだ家の近くの散歩先で公園傍に店もちょこちょこっと並んでるくらいの並びに素敵そうなカフェを見つけたのですが、後から調べてみたら今年のGood Cafe Guideに載ってるじゃないですか(汗)せっかく買ったんだしせっかくコーヒー飲むようになったんだし(料理ももちろんですが)せっかくメルボルンだから活用せねば。

とにかくこれで日本に居た頃の活動量をある程度維持できるかな、とちょっと張り切ってます。
これから夏で色んなところを散歩するのが楽しみですがIngressを利用して秋冬にも外出を続けられるようにしたいです。カフェめぐり。


今日の一曲: ジュセッペ・ヴェルディ 「聖歌四篇」より「アヴェ・マリア」



今年Stonnington Symphonyで演奏された「スターバト・マーテル」に惚れてヴェルディいいかも!と思ったので同じ曲集の他の楽章も聴き進めています。オペラは相変わらずあんまりなのですがヴェルディの宗教的な作品の内向的な感じ(でもまぎれもないイタリア的気質・信仰)がちょっと親和性あるみたいです。

第1曲の「アヴェ・マリア」はオケ伴奏なし、アカペラ四部合唱のための曲です。Wikipediaにもありますがこの曲は「謎の音階」という従来の長調・短調の音階と違う音階をベースに作られたことでも有名です。「謎の音階」に和声をつけたような構成になってるはず。

西洋の音楽では和音の変化による緊張の増減がものすごく大事になってきますが、音階はその緊張を左右する大事な要素の一つ。ちょうど後期ロマン派は(ワーグナーやリストもそうですが)伝統的な音階や和音進行による決まった緊張・緩和のレールから脱却して、長調や短調の枠もぼかしたような曖昧な繊細さのあるハーモニー進行が好まれました。ヴェルディのこの作品もそんな試みの一つと言えます。
このハ長調で始まったけどいきなりどこに行くかわからなくなる、不安定だけれど(オケがないのでなおさらに)ものすごく繊細で魅力的な複雑な色彩を持った、そんな不安定さの中でも通る光はとてもpreciousだと思います。ヴェルディの並ならぬ感性と繊細さ、そして宗教音楽ならではの芯のまっすぐさがとにかく美しい。

そしてこの音楽にあるなんとも形容しがたい信仰の感じってカトリックならではなのかなーとよく思います。スターバト・マーテルもそうですし、メシアンの音楽もそう(王道からはかなり逸れてはいますがベースはカトリックです)。バッハの音楽やブラームスのレクイエムのルター派系統の音楽に含まれる信仰、ロシア系のキリスト教の宗教音楽、イギリスのキリスト教の宗教音楽、純粋に音楽的なスタイルやお国柄の違いだけでなく信仰の性質の違いが音楽に透けて見えるようなところがあるような気がします。それが何か言葉にできないのですが。

とりあえず宗教抜きでも美しい音楽です。アカペラの合唱作品としてなんかものすごく特別なところにいるような感じがある曲。
そしてこの機会に「スターバト・マーテル」の素晴らしさももう一回強調したいです。曲調は真逆とも言えるほど違いますが「移り変わりの美しさ」は共通していると思います。

そしてリンクしたのはスターバト・マーテルの時と同じく「聖歌四篇」が同じくヴェルディ作曲の「レクイエム」とカップリングされているCD。「聖歌四篇」はズービン・メータ指揮です。
レクイエムは(Dies Iraeが)ものすごく有名ですし同じく宗教的な作品ということで「聖歌四篇」とは良い組み合わせですし後者に入りやすくなるコンビネーションでもあるのかな。(あとCDの収録時間的な都合もあるか)

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ただ今オケで弾いていますの巻
最近オケピアノに関する一連のエントリーにアクセスがあってちょっとびっくりしています。
そんなタイミングでちょうどいいというべきか、今Stonnington Symphonyの今年の最後のコンサートに向けたリハーサルまっただ中でちょっとキーボードでピアノやらチェレスタやら弾いてます。

プログラムはこんな予定。

Stonnington Symphony Orchestra Malvern Town Hall Seriesコンサート3
Malvern Town Hall 11月16日(日)午後2時30分開演
指揮者:Roy Theaker
クロード・ドビュッシー(モーリス・ラヴェル編曲) サラバンド
サミュエル・バーバー 「悪口学校」序曲(ゲスト指揮者:Ingrid Martin)
エイノ・タンベルク トランペット協奏曲第1番 op.42(トランペット:Josh Rogan)
モデスト・ムソルグスキー(モーリス・ラヴェル編曲) 展覧会の絵

ちなみにトランペットのソロを吹くのは以前トマジやデザンクロを弾いたのと同じ彼。展覧会の絵では最高に格好いい第1トランペットパートを担当します。むちゃくちゃかっこいい音です。

私はドビュッシー以外の3曲でなにかしらん出番があります。バーバーでは6小節だけチェレスタパートがあるだけなのですがタンベルクでは結構長めのピアノパートがあり。展覧会の絵はちょこちょこっとずつ出番が数楽章であります。全部キーボードですけどね。
いくらチェレスタの表現の幅が限られてるといってもキーボードだとそれさえも細かい調整ができないのをひしひし実感しています。もっと豊かで繊細なチェレスタ表現がしたい!

ちなみにリハーサルが始まってから半月くらい経ちますがタンベルクはスコア・パートが欧州からの注文で、一昨日のリハーサルでやっと届くというハプニングが。なので一昨日は(まだソリストは抜きで)みんなで初見でした。一筋縄では行かない曲で(特にリズムが)、しかもパートが手書きなので読みにくい。でも本番までにはなんとかなりそう。いい初見エクササイズでした。パートの書き込みも前述オケピアノに関するエントリーで書いたの全部網羅するくらい書き入れました。
(リハーサルしながら自分で「あーやっぱりこういうメソッドになるよなー」って思い出してました)

なにより今回のハイライトは展覧会の絵。ものすごく広く知られている曲で(といっても最初のプロムナードと最後の「キエフの大きな門」が突出していて知名度低い楽章も多いです)、きっと今回も楽しみにしている聴衆が多いはず。

私は「展覧会の絵」を弾くのは始めてですが本当に長いつきあいの曲です。物心ついたときにはもう普通に知ってたくらい両親が車でよく聴く曲で、「キエフの大きな門」やは幼い頃から大好きな曲でした(あとなぜか「カタコンブ」も)。
「キエフの大きな門」では残念ながら一音も弾かないのですが、間近で聴きながらまさか大人になってこういうことになるとは思ってもなかったなーとしみじみ。

展覧会の絵はそういう私情を抜きにしても素晴らしい作品。元々ムソルグスキーはピアノのためにこの曲集を書いていて、その原曲ももちろん有名ですがラヴェルによるオーケストラ編曲版の有名さといったらものすごいもので。
ラヴェルのオーケストラ使いの素晴らしいことったら語り尽くせないほどで、実際「展覧会の曲の魅力はなにか」と語り始めると半分以上ラヴェルが仕事した部分の話になっちゃうんですよね。(今日の一曲では気をつけます)
しかもピアノ原曲を弾くときもラヴェル版を意識せずにはいられない。
(ちなみに他にも展覧会の絵の編曲っていくつかあります。オーストラリアだとJulian Yuが編曲してます)

展覧会の絵のラヴェルが仕事した部分ですごいこと。「古い城」のメインメロディーをサックスに吹かせたり、「ビドロ」のチューバソロ+後半のスネアドラムのかっこよさ。ソロ以外でも繰り返されるパッセージを細かく楽器割り当てたり。とにかくこの曲集に幾千もの色彩を与え、ピアノの音から想像される理想でベストのオーケストレーションが目の前に出てくる。そのうえ終始音楽作りに遊び心がある。

展覧会の絵のムソルグスキーが仕事した部分ですごいこと。例えばからをつけたひな鳥の踊りやリモージュの市場での描写の生き生きさ、小人や古い城、カタコンブでの和音や強弱のチョイスによる緊張や色彩の操り方、そもそもカタコンブという曲が今あらためてみるとものすごく不思議で天才的な曲だと思いますし、ピアノという楽器の音色で絵を描く美しさと楽しさが強く感じられる曲。

あと展覧会の絵をセットリストとするとすごくよく出来てるような気がするんですよね。つなぎとしてのプロムナードの工夫はもちろんですがそれ以外での曲のつながりもものすごくしっくりくる。同じキーでつないでみたり完全に虚を突いてみたり、曲と曲がattaccaで(切れ目なく)つながる部分も例外なくうまくいってるような。これがひとつながりの物語を表しているのではなく絵一枚一枚を見て歩いているというんだからさらにびっくり、みたいな。

毎回あれですが両親が大人になっても&音楽玄人・マニアになっても単なるノスタルジーだけでなく音楽的にも変わらず楽しめる曲で育ててくれてほんとうに感謝です(とはいっても両親は自分たちが好きな曲を聴いてただけなんですがね)。
そして生涯聴いて親しんで好きでいたこの曲を大人になって弾く機会に出会えて嬉しいです。本番が楽しみ。

・・・そんな間にもピアノのソロの諸々もやっているのでそっちの話も今度したいです。
まだまだ書きたいトピックがたくさんあるよー・・・


今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー 「展覧会の絵」より「鶏の足の上に建つ小屋(バーバ・ヤーガ)」



展覧会の絵もこんなに長く付き合いがあるのにこのブログで紹介していないぽい。そんなばかな。(むしろそんなに長く親しい曲だからこそ空気のような存在になって積極的に紹介する気持ちにならなかった?)
これから紹介していかないと・・・(たまに2楽章セットとかで?)

どの楽章も魅力がつまってますがまずはこの曲を。最後から2番目の楽章で、最後の「キエフの大きな門」とはまた違う盛り上がりポイントです。
「鶏の足の上に建つ小屋」とはロシアの方の童話に出てくる魔女の住む小屋。昔読んだ覚えがあるんだけどどういう童話だったっけ?主人公が行きに助けた諸々に助けられる(ドアに油差したりとかあったような)くだりがあったはず。
この小屋がその足で走る(?)ので、この曲もひょこひょこと追いかけるような描写があります。

この曲はほんとロシアっぽい。ロシア色はもしかしたら一番強いかも。
例えばラフマニノフも練習曲「音の絵」で狼から逃げる赤ずきんを描いてますが共通する部分はかなりあると思います。あとストラヴィンスキーの「火の鳥」や同じムソルグスキーの「禿げ山の一夜」にもある、ロシアの童話独特の雰囲気。
暗さと恐ろしさと「異形」の奇怪な雰囲気と、でもどこかわくわくする感じ。もちろんピアノ版でも濃く現れています。

ラヴェルはフランス人ですがそのロシア感を殺さない、でも他にはなかなか真似できない楽器使いが光ります。ティンパニを初めとした打楽器軍団もいいですし、中間部の静かな(でも緊張に溢れた)部分で聞こえるコントラファゴットの伸ばす音もかっこいい。これはこないだのリハーサルで知ったことです。コントラファゴットは奇形・異形を表すのは得意ですからねー。それを音一つでやっちゃうのがまたすごい。

そうえいばこの曲はちょうど最後の盛り上がり=魔女に追いかけられて追い詰められてさあどうなる!みたいなところでattaccaで最後の楽章になだれこむってことですよね。絵を見る限りでは追い詰められてどうなったかのエンディングは分からないということになります。
そういう「絵」というイメージの兼ね合いも含めてほんとよく出来てる曲なんだなー・・・

とりあえずなんでもそうですが聴いた方が簡単で速くて楽しいです。今回はこの楽章から紹介しましたがまずは最初から通して聴いてほしいです。そんなに長くないですし、音楽が細かく変わるので飽きずに聴けると思います。
他の楽章の紹介もまた後日。

リンクしたのは私は持ってない録音ですがショルティ指揮・シカゴ響で春の祭典と展覧会の絵を一緒に収録したCD。もしかしたら今回書いたバーバ・ヤーガのロシアっぽさが春の祭典との組み合わせでさらに分かるかも?
もちろん「展覧会の絵」はピアノ版も巷にたくさん録音ありますし富田勲のシンセ版も面白いですよ~

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