×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
久しぶりのキーワードto音楽でいきなり題材が若干物騒ですが気にしない。
どうも最近メンタルの調子色々なのかそっちに(どっちとは言わないですが)傾きやすく、それでどうもメシアンが音楽的にうまくいってなかったり(汗)
ただ多少物騒なメンタルも音楽では他に活かせることもあるのがいいところ。ということで今回は久しぶりに一つまとめてみました。
お題はタイトルの通り「血」という字を使った慣用句。思いついただけでは足りなかったのでネットで適当に調べました。そして作曲家かぶりは今回OKにしました。ある程度の偏りが予想されたので。
(1)「血が騒ぐ」:ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第10番第2楽章
個人的に自分が聴いて血が騒ぐ曲といったらこれ。ショスタコーヴィチ全体「血」題材に縁が深いですがこの楽章のひたすら前に前に突っ走る感じ(ショスタコにしてはちょっと珍しい突撃スピード&勢い)が何より血を騒がせるのです。とにかくアグレッシブな演奏がいいですね。特に打楽器が元気がいいと盛り上がる、DNAに刻まれてるレベルの戦いの音楽。
(2)「血の涙」:オリヴィエ・メシアン 「アーメンの幻影」より「イエスの苦しみのアーメン」
血の涙を流すような苦しみを表す曲は色々ありますが、一番「血」のイメージだったのがこの曲。赤い血、というよりはメシアンらしいサイケデリックな苦痛の色の涙ではあります。絞り出すような涙の雫に幾千もの強烈な色が詰まっている、ものすごく濃い痛み。
苦痛に限らずメシアンも実はなにかと「血」のエレメントが強い曲も結構あったりするのです。
(3)「血が通う」:ヨハネス・ブラームス ピアノ四重奏曲第3楽章 第2楽章
血が通った人間らしいブラームスの音楽のなかで自分が一番ストレートに血を感じるのがピアノ四重奏曲第3番、その中でも心臓が送り出してる血液を感じるのが第2楽章。以前も書いてると思いますが刺したら鮮血が飛ぶだけでなく肉や臓器、骨の感触が伝わってくる音楽です。
(4)「血祭りに上げる」:ベドジフ・スメタナ 「我が祖国」より「シャールカ」
あらすじが正に「血祭りに上げる」話。というかこの曲だけで「血」に関する慣用句ほとんどに当てはまってしまう、「血」のイメージが濃い曲です。題材もそうですが音楽も半端ない。特にエンディングの惨殺シーンのたたみかけるような性質は血に酔いそうです。
(5)「血に飢える」:バルトーク・ベーラ 組曲「野外にて」より「狩り」
ちょっと見身近な風景を描写しているようにも思える組曲「野外にて」ですが、どうも恐怖の要素がつきまとう。「舟歌」の恐ろしい淵をのぞいたような雰囲気もそうですし、この「狩り」のガチで追いかける感じもそう。ストラヴィンスキーの「春の祭典」の儀式にも通じる、魂の底からわき上がる「追いかけ狩る」本能。
(6)「血気にはやる」:リヒャルト・シュトラウス 「ドン・キホーテ」
こちらも題材がそもそも血気にはやってる曲。それがシュトラウスの音楽でさらに血気にはやります。同じシュトラウスの後述「血の気が多い」よりもさらにダイレクトに行動に通じてるのが特徴的。そしてこんなにせわしない&地に足がついていないチェロも珍しい!
(7)「血を吐く思い」:トーマス・アデス 「Arcadiana」より「Et...」
この慣用句を表すには聞きにくいくらい強烈な弦の響きがぴったり。特に「吐く」部分に重きを置いての選曲です。その吐き具合は聴いたら分かると思います。声も涙も出ない地獄のような苦しみ。ある意味タンゴの枠を大きく超えた規格外のタンゴ。
(8)「血の気が引く」:バルトーク・ベーラ 「中国の不思議な役人」より最後の方の部分
殺せども殺せども生き返る中国の役人がシャンデリアに吊されシャンデリアごと落ちて、暗闇のなかでぼうっと光る場面。ホラーはホラーでもバルトークの闇はすごい。生き返るのはこれが初めてではないのに改めて感じる不気味さと恐怖がたまらない音楽です。
(9)「屍山血河」:ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第11番 第2楽章「1月9日」
このブログでも何回か紹介している、「血の日曜日事件」を描写した音楽。虐殺そのものだけでなくその後の余韻もしっかり描いているのが特にこの言葉にふさわしいと思い(どストレートだなと思いながらも)チョイスしました。ただ景色としては「山」「河」というよりものすごく凍り付いているイメージ。
(10)「血の気が多い」:リヒャルト・シュトラウス 「英雄の生涯」より「英雄」
シュトラウスの音楽はそういう傾向にありますが、多分この曲が一番わかりやすく血の気が多い。ドン・キホーテと違って意気重視だとこっち。これから行動を起こす、その自分の姿を考えて盛り上がっている様子(多分)。
(11)「血も涙もない」:リゲティ・ジェルジュ 練習曲第14番「無限柱」
曲調がどうとかいうよりこの曲の難しさが「血も涙もない」。とにかく容赦ない。そもそも弾くように書かれてなくて普通にピアノで弾ける別版があるくらい。あと曲が機械的に書かれてるのも余計に血も涙もない感じがあったり。ぱっと聴きの印象ではなくピアノ弾きとして難しさを感じながら聴くと痛感する曲です。
(12)「血湧き肉躍る」:オットリーノ・レスピーギ 「ローマの松」より第4楽章「アッピア街道の松」
これまでの選曲とは違って音楽に「血」のエレメントが入っているわけでないながらも自分の血が湧いて肉が躍る。イメージとしては夜明けにローマに向かって凱旋行進で、黄金の太陽が昇りながら故郷に近づく昂ぶりというのもあるのだけど、実際の演奏で金管楽器が響き渡るのが一番興奮するのです!レスピーギ好きな人が周りに少ないけど私にとってはこの曲のラストがたまらなく熱いです。
キーワードto音楽はお題探し&曲まとめにちょっと時間がかかるのですが選んだり書いたりするのは楽しいのでもうちょっと頻繁にやるべきだなーと思ってます。善処します。
今日の一曲はお休み。
どうも最近メンタルの調子色々なのかそっちに(どっちとは言わないですが)傾きやすく、それでどうもメシアンが音楽的にうまくいってなかったり(汗)
ただ多少物騒なメンタルも音楽では他に活かせることもあるのがいいところ。ということで今回は久しぶりに一つまとめてみました。
お題はタイトルの通り「血」という字を使った慣用句。思いついただけでは足りなかったのでネットで適当に調べました。そして作曲家かぶりは今回OKにしました。ある程度の偏りが予想されたので。
(1)「血が騒ぐ」:ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第10番第2楽章
個人的に自分が聴いて血が騒ぐ曲といったらこれ。ショスタコーヴィチ全体「血」題材に縁が深いですがこの楽章のひたすら前に前に突っ走る感じ(ショスタコにしてはちょっと珍しい突撃スピード&勢い)が何より血を騒がせるのです。とにかくアグレッシブな演奏がいいですね。特に打楽器が元気がいいと盛り上がる、DNAに刻まれてるレベルの戦いの音楽。
(2)「血の涙」:オリヴィエ・メシアン 「アーメンの幻影」より「イエスの苦しみのアーメン」
血の涙を流すような苦しみを表す曲は色々ありますが、一番「血」のイメージだったのがこの曲。赤い血、というよりはメシアンらしいサイケデリックな苦痛の色の涙ではあります。絞り出すような涙の雫に幾千もの強烈な色が詰まっている、ものすごく濃い痛み。
苦痛に限らずメシアンも実はなにかと「血」のエレメントが強い曲も結構あったりするのです。
(3)「血が通う」:ヨハネス・ブラームス ピアノ四重奏曲第3楽章 第2楽章
血が通った人間らしいブラームスの音楽のなかで自分が一番ストレートに血を感じるのがピアノ四重奏曲第3番、その中でも心臓が送り出してる血液を感じるのが第2楽章。以前も書いてると思いますが刺したら鮮血が飛ぶだけでなく肉や臓器、骨の感触が伝わってくる音楽です。
(4)「血祭りに上げる」:ベドジフ・スメタナ 「我が祖国」より「シャールカ」
あらすじが正に「血祭りに上げる」話。というかこの曲だけで「血」に関する慣用句ほとんどに当てはまってしまう、「血」のイメージが濃い曲です。題材もそうですが音楽も半端ない。特にエンディングの惨殺シーンのたたみかけるような性質は血に酔いそうです。
(5)「血に飢える」:バルトーク・ベーラ 組曲「野外にて」より「狩り」
ちょっと見身近な風景を描写しているようにも思える組曲「野外にて」ですが、どうも恐怖の要素がつきまとう。「舟歌」の恐ろしい淵をのぞいたような雰囲気もそうですし、この「狩り」のガチで追いかける感じもそう。ストラヴィンスキーの「春の祭典」の儀式にも通じる、魂の底からわき上がる「追いかけ狩る」本能。
(6)「血気にはやる」:リヒャルト・シュトラウス 「ドン・キホーテ」
こちらも題材がそもそも血気にはやってる曲。それがシュトラウスの音楽でさらに血気にはやります。同じシュトラウスの後述「血の気が多い」よりもさらにダイレクトに行動に通じてるのが特徴的。そしてこんなにせわしない&地に足がついていないチェロも珍しい!
(7)「血を吐く思い」:トーマス・アデス 「Arcadiana」より「Et...」
この慣用句を表すには聞きにくいくらい強烈な弦の響きがぴったり。特に「吐く」部分に重きを置いての選曲です。その吐き具合は聴いたら分かると思います。声も涙も出ない地獄のような苦しみ。ある意味タンゴの枠を大きく超えた規格外のタンゴ。
(8)「血の気が引く」:バルトーク・ベーラ 「中国の不思議な役人」より最後の方の部分
殺せども殺せども生き返る中国の役人がシャンデリアに吊されシャンデリアごと落ちて、暗闇のなかでぼうっと光る場面。ホラーはホラーでもバルトークの闇はすごい。生き返るのはこれが初めてではないのに改めて感じる不気味さと恐怖がたまらない音楽です。
(9)「屍山血河」:ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第11番 第2楽章「1月9日」
このブログでも何回か紹介している、「血の日曜日事件」を描写した音楽。虐殺そのものだけでなくその後の余韻もしっかり描いているのが特にこの言葉にふさわしいと思い(どストレートだなと思いながらも)チョイスしました。ただ景色としては「山」「河」というよりものすごく凍り付いているイメージ。
(10)「血の気が多い」:リヒャルト・シュトラウス 「英雄の生涯」より「英雄」
シュトラウスの音楽はそういう傾向にありますが、多分この曲が一番わかりやすく血の気が多い。ドン・キホーテと違って意気重視だとこっち。これから行動を起こす、その自分の姿を考えて盛り上がっている様子(多分)。
(11)「血も涙もない」:リゲティ・ジェルジュ 練習曲第14番「無限柱」
曲調がどうとかいうよりこの曲の難しさが「血も涙もない」。とにかく容赦ない。そもそも弾くように書かれてなくて普通にピアノで弾ける別版があるくらい。あと曲が機械的に書かれてるのも余計に血も涙もない感じがあったり。ぱっと聴きの印象ではなくピアノ弾きとして難しさを感じながら聴くと痛感する曲です。
(12)「血湧き肉躍る」:オットリーノ・レスピーギ 「ローマの松」より第4楽章「アッピア街道の松」
これまでの選曲とは違って音楽に「血」のエレメントが入っているわけでないながらも自分の血が湧いて肉が躍る。イメージとしては夜明けにローマに向かって凱旋行進で、黄金の太陽が昇りながら故郷に近づく昂ぶりというのもあるのだけど、実際の演奏で金管楽器が響き渡るのが一番興奮するのです!レスピーギ好きな人が周りに少ないけど私にとってはこの曲のラストがたまらなく熱いです。
キーワードto音楽はお題探し&曲まとめにちょっと時間がかかるのですが選んだり書いたりするのは楽しいのでもうちょっと頻繁にやるべきだなーと思ってます。善処します。
今日の一曲はお休み。
PR
Age of Wonders 3でエラーが起きて(多分steamの不具合とかPCの不具合と重なった?)profileフォルダーのファイル2つを消した結果カスタムキャラがことごとく消えてしまいへこんでいます流 星姫です。
(前回もそうでしたね、カスタムキャラ・オートセーブ・クイックセーブ・キャンペーンのクリア状況が消えるみたいです)
カスタムキャラ、スクショでレシピは残してあるのですが数が数なんで再現は時間がかかる・・・明日ブログ書かないときにちまちま作り直そう。
さて今日はこっちでしたか、それともこの手のネタを主に記録してる鍵付きの方でしたか、どうも記憶が曖昧な、個人的な趣味の話。
なんか長年の癖というか趣味というか(もう少なくとも15年やってるみたい)、人物がオケでどんな楽器を弾くか割り当てるということを日常的にやっています。
基本登場人物の多い作品を好きになる事が多いのでジャンル毎にオーケストラほぼそろっちゃうことも少なくなく。
それでどんな楽器を弾くか、にとどまらずちょっと考えを巡らせるとどんな曲が得意か、誰とアンサンブルを組んでどんな曲を弾くか、楽器のケースはどんなのか、演奏服(全部黒)はどんなか、弾くときの動きの癖はどんなか、スタンバイ時とかリハーサル時はどういう行動をとっているか、とか色々広がっていってしまうのです。
以前このブログでやっていた楽器と性格シリーズは人物に似合う楽器を決める上でもちろん重要なベースになっています。ただ必ずしもテンプレート一番優先ではなく、最初にひらめいた印象の方が強いことが多いです。特定の楽器を弾いている姿がぱっと浮かぶ、そのイメージが核になるようです。
そこからイメージを固めるか方向性を変えるか吟味する作業。楽器と性格にあるような性格・性質のことだったり、体型だったり。体型は背の高さ(特にコントラバス)だったり姿勢だったり、管楽器の場合は口の形とマウスピースの相性だったり、手の形もあるかな。
あとは持病とかもあれば考慮対象にしていたりもします。(常に咳き込んでいる人は管楽器にしにくいとか)
どんな曲が得意か、と弾くときの動きの癖はかなり関係が深い。つまり頭の中に音付きの映像ができる感じ。映像として想像すると今まで実際に聞いたことがない解釈と音の演奏が聞こえるというのは本当に不思議。同じ曲を違う人物に弾かせてみるとその差は明らか。
アンサンブルに関してはあらかじめアンサンブルが組めるように関係性がある人物を楽器に割り当てたりすることもありますが、大体の場合はそうしなくてもぴったり楽器の関係性と合う場合が多く。あと全然関連しないキャラクターをアンサンブルにするのもそれはそれで面白いです(笑)
それからアンサンブルとは違いますがオケの中で同じファミリーの楽器(金管楽器、木管楽器など)の中でどんな感じでやってるのか、というのも楽しい。
他はもうここまでで確立されたイメージがベースにあれば自然と思い浮かびます。
楽器ケースに関しては中身にこだわりがあれば中身まで。ただやっぱり一番テンションが上がるのはチェロのケース。チェロのケースのバラエティ&使い込み&シール貼ったりなんだりで一人ずつ違うし、ケースの担ぎ方・持ち方も違う。
いつかジャンル超えてチェロ弾きになると思った人物全員分のチェロケースを並べてみたいです。脳内で。
ということで一人で楽しんでりゃいいこと長々と書いてしまいました。
ちょっと一回やってみたかったのですが、やっぱりなんだか恥ずかしいところがあって中途半端になってしまったような。(せっかく久しぶりの音楽関連エントリーだったのに)
そうそう、メルボルンは昨日から暑くなったのでもちょっと外出して夏をエンジョイしたいです。
今日の一曲: アストル・ピアソラ 「Le Grand Tango」
今ブログ内検索してこの曲が特集的な記事では紹介されてるのに今日の一曲として紹介したことがなかったのにちょっと自分でショックを受けました。こんなにも愛しているのに!
ピアソラのタンゴとしてかなりクラシック寄りだけどそれがまた素晴らしい名曲なのですが、なによりチェロの名曲としてこの曲を何度でも紹介したい。(前回紹介したときもチェロのおすすめ曲として挙げてる)
今回人物に楽器割り当てする話をしましたが、人物が楽器を弾くのを想像する際に基準みたいに使う曲がそれぞれの楽器に数曲あって(不勉強でまだない楽器もある)。
例えばバイオリンだったらブラームスのソナタとかイザイのソナタとかいくつか想像してみたり、Ross EdwardsのManinyasだったり。
それがチェロだったら真っ先にこの曲なんです。色んな(想像)チェロ弾きがいますがみんなこの曲が似合う。もちろんみんな弾き方は違います。
なんかもう、チェロの魂そのもののような曲ですね。情熱的でメロディーが美しくて、存分にダークな部分も表現できて、チェロの広い音域のあらゆる美しさをあますことなく発揮する。再現部からの狂おしい叫びのチェロもたまらない。暗く激しく燃える情熱の炎です。
ピアソラのタンゴにしてはちょっと長い曲ですがとにかく濃く、いいとこばっかり詰まった音楽。それでも長いと感じるなら最後の4分くらいだけが一番良いとこどりかも(私もたまに最後だけ聞いたりしています(笑))
リンクしたのはヨーヨー・マ演奏のピアソラ作品集のCD。ハズレがないラインアップなので他のトラックも試聴是非是非。
ようつべにはロストロポーヴィチがこの曲を弾いている録音もあるのですがどっかで手に入らないかなー・・・
(前回もそうでしたね、カスタムキャラ・オートセーブ・クイックセーブ・キャンペーンのクリア状況が消えるみたいです)
カスタムキャラ、スクショでレシピは残してあるのですが数が数なんで再現は時間がかかる・・・明日ブログ書かないときにちまちま作り直そう。
さて今日はこっちでしたか、それともこの手のネタを主に記録してる鍵付きの方でしたか、どうも記憶が曖昧な、個人的な趣味の話。
なんか長年の癖というか趣味というか(もう少なくとも15年やってるみたい)、人物がオケでどんな楽器を弾くか割り当てるということを日常的にやっています。
基本登場人物の多い作品を好きになる事が多いのでジャンル毎にオーケストラほぼそろっちゃうことも少なくなく。
それでどんな楽器を弾くか、にとどまらずちょっと考えを巡らせるとどんな曲が得意か、誰とアンサンブルを組んでどんな曲を弾くか、楽器のケースはどんなのか、演奏服(全部黒)はどんなか、弾くときの動きの癖はどんなか、スタンバイ時とかリハーサル時はどういう行動をとっているか、とか色々広がっていってしまうのです。
以前このブログでやっていた楽器と性格シリーズは人物に似合う楽器を決める上でもちろん重要なベースになっています。ただ必ずしもテンプレート一番優先ではなく、最初にひらめいた印象の方が強いことが多いです。特定の楽器を弾いている姿がぱっと浮かぶ、そのイメージが核になるようです。
そこからイメージを固めるか方向性を変えるか吟味する作業。楽器と性格にあるような性格・性質のことだったり、体型だったり。体型は背の高さ(特にコントラバス)だったり姿勢だったり、管楽器の場合は口の形とマウスピースの相性だったり、手の形もあるかな。
あとは持病とかもあれば考慮対象にしていたりもします。(常に咳き込んでいる人は管楽器にしにくいとか)
どんな曲が得意か、と弾くときの動きの癖はかなり関係が深い。つまり頭の中に音付きの映像ができる感じ。映像として想像すると今まで実際に聞いたことがない解釈と音の演奏が聞こえるというのは本当に不思議。同じ曲を違う人物に弾かせてみるとその差は明らか。
アンサンブルに関してはあらかじめアンサンブルが組めるように関係性がある人物を楽器に割り当てたりすることもありますが、大体の場合はそうしなくてもぴったり楽器の関係性と合う場合が多く。あと全然関連しないキャラクターをアンサンブルにするのもそれはそれで面白いです(笑)
それからアンサンブルとは違いますがオケの中で同じファミリーの楽器(金管楽器、木管楽器など)の中でどんな感じでやってるのか、というのも楽しい。
他はもうここまでで確立されたイメージがベースにあれば自然と思い浮かびます。
楽器ケースに関しては中身にこだわりがあれば中身まで。ただやっぱり一番テンションが上がるのはチェロのケース。チェロのケースのバラエティ&使い込み&シール貼ったりなんだりで一人ずつ違うし、ケースの担ぎ方・持ち方も違う。
いつかジャンル超えてチェロ弾きになると思った人物全員分のチェロケースを並べてみたいです。脳内で。
ということで一人で楽しんでりゃいいこと長々と書いてしまいました。
ちょっと一回やってみたかったのですが、やっぱりなんだか恥ずかしいところがあって中途半端になってしまったような。(せっかく久しぶりの音楽関連エントリーだったのに)
そうそう、メルボルンは昨日から暑くなったのでもちょっと外出して夏をエンジョイしたいです。
今日の一曲: アストル・ピアソラ 「Le Grand Tango」
今ブログ内検索してこの曲が特集的な記事では紹介されてるのに今日の一曲として紹介したことがなかったのにちょっと自分でショックを受けました。こんなにも愛しているのに!
ピアソラのタンゴとしてかなりクラシック寄りだけどそれがまた素晴らしい名曲なのですが、なによりチェロの名曲としてこの曲を何度でも紹介したい。(前回紹介したときもチェロのおすすめ曲として挙げてる)
今回人物に楽器割り当てする話をしましたが、人物が楽器を弾くのを想像する際に基準みたいに使う曲がそれぞれの楽器に数曲あって(不勉強でまだない楽器もある)。
例えばバイオリンだったらブラームスのソナタとかイザイのソナタとかいくつか想像してみたり、Ross EdwardsのManinyasだったり。
それがチェロだったら真っ先にこの曲なんです。色んな(想像)チェロ弾きがいますがみんなこの曲が似合う。もちろんみんな弾き方は違います。
なんかもう、チェロの魂そのもののような曲ですね。情熱的でメロディーが美しくて、存分にダークな部分も表現できて、チェロの広い音域のあらゆる美しさをあますことなく発揮する。再現部からの狂おしい叫びのチェロもたまらない。暗く激しく燃える情熱の炎です。
ピアソラのタンゴにしてはちょっと長い曲ですがとにかく濃く、いいとこばっかり詰まった音楽。それでも長いと感じるなら最後の4分くらいだけが一番良いとこどりかも(私もたまに最後だけ聞いたりしています(笑))
リンクしたのはヨーヨー・マ演奏のピアソラ作品集のCD。ハズレがないラインアップなので他のトラックも試聴是非是非。
ようつべにはロストロポーヴィチがこの曲を弾いている録音もあるのですがどっかで手に入らないかなー・・・
明日、友達に日本食を振る舞うの会に向けて準備してます。肉じゃが(肉を油揚げで代用)は2日目の方が美味しいかと思って今日のうちに作っておきました。たまに作ると1日目は味しみてないなーということもあるので。
そして今日から妹が旅行でTV画面独占なのでHDMIケーブル買ってPCのゲームがテレビ画面で出来るようになりましたー。主に真・三國無双7用。でも三国志もAge of Wonders 3も綺麗にみえて大画面万歳。ADOMに関しては近くで見るほうがいいかな(フルスクリーンで遊んだことない)。
SacrificeやElegy for a Dead Worldも試してみよう。
そんな訳で手持ちのゲームから好きな音楽を選んでちょろっと紹介するエントリー。
全部のゲームは網羅出来ませんが一言紹介文が書けるのをセレクト。
1)Sacrifice 「James」
前にも後にもやっぱりこの曲がお気に入り。自分のiTunesライブラリで一番再生数が多いゲーム音楽です(ちょっと前まではトップ25にも入ってた)。Sacrificeで大地と岩石の神Jamesの領土にいると流れる曲です。何が好きってガムランが好き。これがきっかけでガムランがぐっと好きになりました。
2)Age of Wonders 3 「Trials of Fortitude」
以前紹介したのとは違う曲。こないだこの曲を聴いていて「そういえばAoW3の戦闘音楽っていえばこの曲だよなー」と思い立って、よーく聞いてみたら好きな曲でした。戦闘音楽にしてはちょっとおしゃれというかいかしたリズム。重すぎなくて躍動感があっていいです。
3)三国志11「勇気」
せっかく三国志だけど一番好きな曲はちょっと西洋風味が強い曲。リズム(いわゆる「Amsterdamリズム」)が西洋的なのかな。もっといえばイギリス風。あと途中の木管の使い方、特に合いの手担当Es管クラリネットも自分のホームグラウンドに近い感じで。やっぱり自分の好みが西洋音楽寄りなんだなー。
4)Ancient Domains of Mystery 「q」コマンドでゲームをやめたときの音楽
タイトル不明。WikiにもBGMトラックの情報がなかったです。どっかで公開されるかなー。「You have left Drakalor Chain」のメッセージ(それから個人的に大変好きな風景)と共に流れる切ない音楽。シンプルでMIDI音楽の良さがよーく現れてる曲だと思います。ちなみに他のアプリケーションを前に出してADOMに戻ると曲がまた最初からになるので注意。
5)Succubus Quest短編 「深淵にて」
(18禁ゲームですが紹介。)もってる版は+拡張ですがこのトラック自体は短編本体の一部です(以前紹介した、これまた好きな曲の「い・た・ず・ら」は拡張で)。オルガンの音や時計の音だったり、様々なスタイルの音楽が混じり合うちょっぴりカオス的な曲調がすごくツボ。それからこの曲を聴くにはちょっと特殊な条件があって、最初出会うときは音楽聴く余裕もなかったりするので後ほどゆっくりシトリー様の部屋でがオススメ。
とりあえず今回は5つ。ポケモンが抜けてますがちょっと迷ったのでまた他が溜まったら一緒に紹介したいです。
今日の一曲はおやすみー。
そして今日から妹が旅行でTV画面独占なのでHDMIケーブル買ってPCのゲームがテレビ画面で出来るようになりましたー。主に真・三國無双7用。でも三国志もAge of Wonders 3も綺麗にみえて大画面万歳。ADOMに関しては近くで見るほうがいいかな(フルスクリーンで遊んだことない)。
SacrificeやElegy for a Dead Worldも試してみよう。
そんな訳で手持ちのゲームから好きな音楽を選んでちょろっと紹介するエントリー。
全部のゲームは網羅出来ませんが一言紹介文が書けるのをセレクト。
1)Sacrifice 「James」
前にも後にもやっぱりこの曲がお気に入り。自分のiTunesライブラリで一番再生数が多いゲーム音楽です(ちょっと前まではトップ25にも入ってた)。Sacrificeで大地と岩石の神Jamesの領土にいると流れる曲です。何が好きってガムランが好き。これがきっかけでガムランがぐっと好きになりました。
2)Age of Wonders 3 「Trials of Fortitude」
以前紹介したのとは違う曲。こないだこの曲を聴いていて「そういえばAoW3の戦闘音楽っていえばこの曲だよなー」と思い立って、よーく聞いてみたら好きな曲でした。戦闘音楽にしてはちょっとおしゃれというかいかしたリズム。重すぎなくて躍動感があっていいです。
3)三国志11「勇気」
せっかく三国志だけど一番好きな曲はちょっと西洋風味が強い曲。リズム(いわゆる「Amsterdamリズム」)が西洋的なのかな。もっといえばイギリス風。あと途中の木管の使い方、特に合いの手担当Es管クラリネットも自分のホームグラウンドに近い感じで。やっぱり自分の好みが西洋音楽寄りなんだなー。
4)Ancient Domains of Mystery 「q」コマンドでゲームをやめたときの音楽
タイトル不明。WikiにもBGMトラックの情報がなかったです。どっかで公開されるかなー。「You have left Drakalor Chain」のメッセージ(それから個人的に大変好きな風景)と共に流れる切ない音楽。シンプルでMIDI音楽の良さがよーく現れてる曲だと思います。ちなみに他のアプリケーションを前に出してADOMに戻ると曲がまた最初からになるので注意。
5)Succubus Quest短編 「深淵にて」
(18禁ゲームですが紹介。)もってる版は+拡張ですがこのトラック自体は短編本体の一部です(以前紹介した、これまた好きな曲の「い・た・ず・ら」は拡張で)。オルガンの音や時計の音だったり、様々なスタイルの音楽が混じり合うちょっぴりカオス的な曲調がすごくツボ。それからこの曲を聴くにはちょっと特殊な条件があって、最初出会うときは音楽聴く余裕もなかったりするので後ほどゆっくりシトリー様の部屋でがオススメ。
とりあえず今回は5つ。ポケモンが抜けてますがちょっと迷ったのでまた他が溜まったら一緒に紹介したいです。
今日の一曲はおやすみー。
前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
三国志11の決戦制覇モード、全部クリアしました!逆賊討伐戦は昨日曹操戦で止まってたのですが今日リトライしたら意外とすんなり勝ててびっくり。(セーブはとっておいて後で復習しよう)
何はともあれハッピーエンドにたどり着けてよかったー。
さて今日は年末にニューヨークのクラシック音楽専門ラジオチャンネルWQXRとその現代音楽専門部門Q2 Musicがそれぞれ一般投票を行って人気の曲トップ100をカウントダウンとして放送していました。
WXQRのカウントダウンはクラシック音楽全般が対象で、結果はこんな感じになりました。ざっと見たところ定番・コアなレパートリーがずらっと揃っていて納得のラインアップかな。
ただ今回のメインはQ2 Musicの「過去100年に作曲された曲」縛りでのカウントダウン。
つまり2015年1月1日以降に作曲された曲のみが対象です。ストラヴィンスキーの「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、そして「春の祭典」までもが範囲外となる今年、でも20世紀初頭の作品が抜けることで面白いラインアップになりました。
実際のリストはこちら。
先ほどのWQXRのカウントダウンよりもアメリカの作曲家の作品が顕著に多いです。
第1位を飾ったスティーヴ・ライヒを始めグラス、コープランド、ガーシュイン、アイヴス、バーンスタイン、アダムズなど至るところにアメリカの作曲家がランクイン。
ライヒで面白いのは「WTC 9/11」がランクインしてないところ。あまりにも身近すぎる、インパクトが強すぎるのか、それともなかなか定着していないのか。
(手元に録音持ってませんが58位のDifferent Trainsはものすごくパワフルで好きな音楽です)
反面イギリス勢はそんなに多くない。やっぱ文化の違いですね。
でもブリテンはやっぱり多くランクインしている様子。ただヴォーン=ウィリアムズで唯一入ってるのが知らない曲(84位、Concerto Grosso)だったりウォルトンはビオラ協奏曲が入ってるだけだったり(意外にも高く31位)、ツボが大変分かりにくい!
アデスも今回はAsylaが入ってるだけだった(52位)。やっぱり定着してるのはここら辺かな。
武満とか日本の作品が全く入ってなかったのは残念ですがオーストラリアからはグレインジャーがランクイン(83位、リンカンシャーの花束)。以前の今日の一曲でも書いた通り少なからずアメリカに縁のある作品だそうで。
それから53位のCaroline Shawの作品、37位のJohn Luther Adamsの作品などここ1~2年で大きな賞を獲った作品が早くもランクインしているのも注目したいところ。過去のカウントダウンでも新しく作曲・演奏・受賞された曲が数曲入るような傾向はあるみたいで、流行りというか新しい話題に向こうはかなり敏感なのかも。
ちなみに私が投票した5曲の中だとDeanの「ソクラテスの最後の日々」(CDが出たら期待!)、クラムの「夏の夜の音楽」とアデス「Polaris」がランク外(クラムは結局ブラック・エンジェルズだけでしたねー)でしたがメシアン「トゥーランガリラ交響曲」は16位でブリテン「戦争レクイエム」は6位という結果。なるべく高い順位に押し上げたい!というのは通じたようです。
ところでアメリカで現代音楽といえば2月上旬(だったかな)にグラミー賞の発表があるんですよ。
候補の全リストはこちらなのですが注目しているのはざーっとスクロールして72番以降。
ジョン・アダムズの「City Noir」が2部門で、そしてクラムのアメリカ歌曲集第7番「Voices from the Heartland」が候補になっています。これは忘れずにチェックしておかないと。そしてクラムのCD欲しい。
さて今日の一曲は自分が投票したうちで一番順位が上だった曲から。
今日の一曲: ベンジャミン・ブリテン 「戦争レクイエム」より「Requiem Aeternam~What passing-bells for those who die as cattles?」
なんだかんだで久しぶりだー。というか「非日常」でしかもインパクトが強い、気軽に聴くような曲じゃないのであんまり紹介しないのも仕方がないかな。
ブログ内検索かけたらちょくちょく言及はしているんですけど。
ということで改めて最初の楽章。レクイエム=鎮魂歌で人が死んでること前提なんで冒頭はどのレクイエムも大体暗いものですが、これほど不吉なフレーバーのレクイエムも珍しい。
クラシック音楽の基本が出来た頃から「不協和音的」とされてきた増4度(減5度)の音程=トライトーンをふんだんに使っているだけでなく、それを合唱や鐘に担当させることでさらなる不安定さと濁り、暗さを出しています。
さらに弦楽器や打楽器などの低音の闇もまたすごい。
20世紀のイギリスの作曲家が書いているにもかかわらずラテン語の歌詞がしっくりきて力強く打ち出されるのが不思議ですね。
もともとこの「戦争レクイエム」はラテン語(レクイエムとして使われる歌詞)の部分と英語(Wilfred Owenの詩)の部分に分かれるのですが、それぞれの言語に音楽がぴったり合ってる。だからといって伝統的なカトリックのレクイエム・ミサともまた違い。
この楽章も後半(変わり目はとっても分かりやすいです)が英語のセクションになっています。戦争の中で「家畜のように死んでいく者」に対して弔いこともままならなず、という意味のOwenの詩。弔いの鐘を鳴らすこともかなわず、という歌詞の「鐘」が冒頭で繰り返されるトライトーンの鐘の音にリンクしています。
ブリテンが「戦争レクイエム」で描くOwenの詩の戦場はとにかくめまぐるしく速く、または別世界のように時が止まっている、そんな異様な空間です。英語部分を担当する第2のオケは小編成ながら、木管楽器は駆け回るような音型で戦場を表現していて、楽器が少ないからといって決してスケールやディテールで劣ることがない。(むしろすごく大変なんじゃないかな)
そしてそんなブリテンが表現する戦争には空しさがつきまといます。歌詞もまた空しさを強く表現するものなんですが、ブリテンの音楽の暗さと透明さの組み合わせもまたそういうメッセージを伝えるものなのかな。
リンクする録音は恒例ピーター・ピアーズがテノールパートを歌うCDです。「戦争レクイエム」は元々ソプラノ・テノール・バリトンがそれぞれロシア・イギリス・ドイツの歌手で担当されるように書かれている(実際各パートそれっぽい)のですがこの録音もそう。(フィッシャー=ディスカウも素晴らしいですよ!)
あと記憶が正しければ来年のメル響の演奏もたしかその組み合わせになるはず。聴きにいけるかな。
三国志11の決戦制覇モード、全部クリアしました!逆賊討伐戦は昨日曹操戦で止まってたのですが今日リトライしたら意外とすんなり勝ててびっくり。(セーブはとっておいて後で復習しよう)
何はともあれハッピーエンドにたどり着けてよかったー。
さて今日は年末にニューヨークのクラシック音楽専門ラジオチャンネルWQXRとその現代音楽専門部門Q2 Musicがそれぞれ一般投票を行って人気の曲トップ100をカウントダウンとして放送していました。
WXQRのカウントダウンはクラシック音楽全般が対象で、結果はこんな感じになりました。ざっと見たところ定番・コアなレパートリーがずらっと揃っていて納得のラインアップかな。
ただ今回のメインはQ2 Musicの「過去100年に作曲された曲」縛りでのカウントダウン。
つまり2015年1月1日以降に作曲された曲のみが対象です。ストラヴィンスキーの「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、そして「春の祭典」までもが範囲外となる今年、でも20世紀初頭の作品が抜けることで面白いラインアップになりました。
実際のリストはこちら。
先ほどのWQXRのカウントダウンよりもアメリカの作曲家の作品が顕著に多いです。
第1位を飾ったスティーヴ・ライヒを始めグラス、コープランド、ガーシュイン、アイヴス、バーンスタイン、アダムズなど至るところにアメリカの作曲家がランクイン。
ライヒで面白いのは「WTC 9/11」がランクインしてないところ。あまりにも身近すぎる、インパクトが強すぎるのか、それともなかなか定着していないのか。
(手元に録音持ってませんが58位のDifferent Trainsはものすごくパワフルで好きな音楽です)
反面イギリス勢はそんなに多くない。やっぱ文化の違いですね。
でもブリテンはやっぱり多くランクインしている様子。ただヴォーン=ウィリアムズで唯一入ってるのが知らない曲(84位、Concerto Grosso)だったりウォルトンはビオラ協奏曲が入ってるだけだったり(意外にも高く31位)、ツボが大変分かりにくい!
アデスも今回はAsylaが入ってるだけだった(52位)。やっぱり定着してるのはここら辺かな。
武満とか日本の作品が全く入ってなかったのは残念ですがオーストラリアからはグレインジャーがランクイン(83位、リンカンシャーの花束)。以前の今日の一曲でも書いた通り少なからずアメリカに縁のある作品だそうで。
それから53位のCaroline Shawの作品、37位のJohn Luther Adamsの作品などここ1~2年で大きな賞を獲った作品が早くもランクインしているのも注目したいところ。過去のカウントダウンでも新しく作曲・演奏・受賞された曲が数曲入るような傾向はあるみたいで、流行りというか新しい話題に向こうはかなり敏感なのかも。
ちなみに私が投票した5曲の中だとDeanの「ソクラテスの最後の日々」(CDが出たら期待!)、クラムの「夏の夜の音楽」とアデス「Polaris」がランク外(クラムは結局ブラック・エンジェルズだけでしたねー)でしたがメシアン「トゥーランガリラ交響曲」は16位でブリテン「戦争レクイエム」は6位という結果。なるべく高い順位に押し上げたい!というのは通じたようです。
ところでアメリカで現代音楽といえば2月上旬(だったかな)にグラミー賞の発表があるんですよ。
候補の全リストはこちらなのですが注目しているのはざーっとスクロールして72番以降。
ジョン・アダムズの「City Noir」が2部門で、そしてクラムのアメリカ歌曲集第7番「Voices from the Heartland」が候補になっています。これは忘れずにチェックしておかないと。そしてクラムのCD欲しい。
さて今日の一曲は自分が投票したうちで一番順位が上だった曲から。
今日の一曲: ベンジャミン・ブリテン 「戦争レクイエム」より「Requiem Aeternam~What passing-bells for those who die as cattles?」
なんだかんだで久しぶりだー。というか「非日常」でしかもインパクトが強い、気軽に聴くような曲じゃないのであんまり紹介しないのも仕方がないかな。
ブログ内検索かけたらちょくちょく言及はしているんですけど。
ということで改めて最初の楽章。レクイエム=鎮魂歌で人が死んでること前提なんで冒頭はどのレクイエムも大体暗いものですが、これほど不吉なフレーバーのレクイエムも珍しい。
クラシック音楽の基本が出来た頃から「不協和音的」とされてきた増4度(減5度)の音程=トライトーンをふんだんに使っているだけでなく、それを合唱や鐘に担当させることでさらなる不安定さと濁り、暗さを出しています。
さらに弦楽器や打楽器などの低音の闇もまたすごい。
20世紀のイギリスの作曲家が書いているにもかかわらずラテン語の歌詞がしっくりきて力強く打ち出されるのが不思議ですね。
もともとこの「戦争レクイエム」はラテン語(レクイエムとして使われる歌詞)の部分と英語(Wilfred Owenの詩)の部分に分かれるのですが、それぞれの言語に音楽がぴったり合ってる。だからといって伝統的なカトリックのレクイエム・ミサともまた違い。
この楽章も後半(変わり目はとっても分かりやすいです)が英語のセクションになっています。戦争の中で「家畜のように死んでいく者」に対して弔いこともままならなず、という意味のOwenの詩。弔いの鐘を鳴らすこともかなわず、という歌詞の「鐘」が冒頭で繰り返されるトライトーンの鐘の音にリンクしています。
ブリテンが「戦争レクイエム」で描くOwenの詩の戦場はとにかくめまぐるしく速く、または別世界のように時が止まっている、そんな異様な空間です。英語部分を担当する第2のオケは小編成ながら、木管楽器は駆け回るような音型で戦場を表現していて、楽器が少ないからといって決してスケールやディテールで劣ることがない。(むしろすごく大変なんじゃないかな)
そしてそんなブリテンが表現する戦争には空しさがつきまといます。歌詞もまた空しさを強く表現するものなんですが、ブリテンの音楽の暗さと透明さの組み合わせもまたそういうメッセージを伝えるものなのかな。
リンクする録音は恒例ピーター・ピアーズがテノールパートを歌うCDです。「戦争レクイエム」は元々ソプラノ・テノール・バリトンがそれぞれロシア・イギリス・ドイツの歌手で担当されるように書かれている(実際各パートそれっぽい)のですがこの録音もそう。(フィッシャー=ディスカウも素晴らしいですよ!)
あと記憶が正しければ来年のメル響の演奏もたしかその組み合わせになるはず。聴きにいけるかな。
前回のエントリーに拍手どうもです~
無事今年分の仕事も終わり、一日をどう使うかちょっと悩み中。
できるだけピアノをやりたい、となるとシティまで出かけるのは決まった日にしたいし、今日はIngress散歩に出るにはちと暑かったり(時間とか体力とか過信してついつい長く出てしまうんですよね)。あと外に出ると食事が目的になってしまうので。おいしいものが食べたいんだよう。
さて以前クロノス・カルテットの24時間マラソンをやってたアメリカの現代音楽専門ネットラジオチャンネルQ2 Musicが毎年恒例カウントダウンをやっております。
ただのカウントダウンではなく、「過去100年に作曲された(1915年1月1日~)曲」という縛りで一般投票を受け付け、集計した結果としてのカウントダウンになっています。
(ちなみにQ2 Musicの母体であるWQXRというクラシック音楽専門ネットラジオは時代の縛りなしでクラシック音楽の投票・カウントダウンをやっています。そっちの現在の状況はこんな感じ。)
今日から始まったそのカウントダウンは明日飛ばして月・火・水と放送されるのですが、ニューヨークとの時差にちょっと苦労しています。向こうの午前11時はこちらでは次の日の午前3時。ピアノ練習の時間ともかぶる部分もあって半分以上聴き逃しています。
で、カウントダウンのページがいっこうに更新されないのもちょっと残念なのですが放送プレイリストのページでとりあえず見れるみたいです。今日最後の方は知らない曲が続いて聴けなかったのが悔やまれる。
それにしてもこのプレイリスト、ラジオで聴いてきになった曲のBuy TrackをクリックしてWQXRのオンラインショップで購入できるのが粋な計らいですね。現代音楽では特にこういう誘導は大事だと思います。
過去100年という縛りも影響してるとは思いますが、やっぱりアメリカのラジオチャンネルでの投票結果はイギリスやオーストラリアとラインアップがかなり変わってくるみたいですね。
以前のカウントダウン結果をざっとみたのですが(去年のはこちら)イギリス作曲家勢はなかなか票を伸ばしにくい印象。そして今回すでにライヒやアイヴスなどアメリカ国内の作曲家が名を連ねているのが見て取れます。
ただ今年もうオーストラリアの作曲家がランクインしてますよ。パーシー・グレインジャーの「Lincolnshire Posy」が90位台に。アメリカでも吹奏楽で吹くのかな?オーストラリア音楽でも比較的古い&イギリス風味が強い作品がこの位置。知名度でいったらこれから先オーストラリアの作品が入るのは難しいかな?
ちなみに私も(たまに聴くくらいのリスナーですが)投票しました。投票した曲は:
1)オリヴィエ・メシアン トゥーランガリラ交響曲
2)ベンジャミン・ブリテン 戦争レクイエム
3)トーマス・アデス 「ポラリス」
4)ブレット・ディーン 「ソクラテスの最後の日々」
5)ジョージ・クラム 「夏の夜の音楽」
です。ソクラテスは録音も出てないですがダメ元で。トゥーランガリラや戦争レクイエム、ポラリスにはなるべく上位に食い込んで欲しいですし、クラムもブラック・エンジェルズはランクインほぼ確定として複数ランクインして欲しい。
母国アメリカでクラムの作品がどれだけ(順位・曲数)ランクインするか見所だと思います。
5曲に絞らなかった関係上泣く泣く諦めた曲にはシュトラウスの「メタモルフォーゼン」(今日の朝やってました)だったりアダムズの「City Noir」だったり、メシアンやクラムの他諸々だったり。City Noirはどれくらいの順位に入るだろうな。入りそうなんだけど。
ということで引き続き聴けるときに聞き続けたいと思います。知ってる曲・好きな曲の順位だけでなくまだ知らない曲にもっと出会うために。そして去年のカウントダウンにある曲も要フォローアップです。
さて日中はノープランですが夜はゲームやるので決定なのでちょっくら遊んで来ようと思います。
その前に今日の一曲。
今日の一曲: オリヴィエ・メシアン 鳥のカタログ 第4曲「カオグロサバクヒタキ」
ピアノ曲続きですがこの曲は今日で多分置くので今紹介しなければ。
メシアンの鳥カタ、全13曲で7巻に分かれてますがこの第4曲はそれだけで第2巻を構成しています。曲の長さも15分近い、鳥カタのなかでも長い方に位置します。
さらに出てくる鳥の種類も(数えてませんが)これまでの鳥カタより多い。ダイシャクシギと同じかもっと多いはず。
ただ一部の鳥と、あと景色は「イソヒヨドリ」と共通しているところもあったりします。
曲の舞台は「イソヒヨドリ」と同じフランスの南部の切り立った崖が連なる海岸沿い。季節も近い(イソヒヨは6月、こっちは6月末)。
ただイソヒヨでの主舞台が海そのものだったのに対し、カオグロサバクヒタキは海を向こうに望むワイン畑の景色。ワイン畑の周りには様々なwildflowerが生い茂る荒れ地があり、多様な植物相の中に様々な鳥が身を隠し、歌う。
曲の構成比として鳥の鳴き声が多く、色んな鳥の歌声が聴けるのがこの曲の魅力であり聞き所だと思いますが、もう一つこの曲がすごいと思うのは空の色の変化の描写。
特に最後の方で太陽が山の向こうに沈んでいき、空の色が青から黄を帯び赤、紫に変わりだんだん闇に変わっていく様子をメシアンの和音で表現されるともうたまらないですよ。
その暗くなっていく様子、それとともに鳥たちが鳴りをひそめていく様子ももっと表現できたらなあ。
最近メシアンは20のまなざしをメインにして練習のなかでまなざしに費やす時間も増やしていますが、それでも鳥カタを弾くと新鮮さを感じるというか。同じメシアンでも作風や性質など結構違うので、別腹として十分効くみたいです。
来年またまなざし中心にレパートリーを調整する予定ですがまた別の鳥カタ弾いちゃうかなあ・・・急いで習得する必要ないんですけどね。どっちにしても別腹として効くことは覚えておこう。
リンクしたのはRoger Muraroの演奏。20のまなざしよりもまださらに録音が少ないですねえ・・・
いつか自分も全部弾ける・・・かな?
無事今年分の仕事も終わり、一日をどう使うかちょっと悩み中。
できるだけピアノをやりたい、となるとシティまで出かけるのは決まった日にしたいし、今日はIngress散歩に出るにはちと暑かったり(時間とか体力とか過信してついつい長く出てしまうんですよね)。あと外に出ると食事が目的になってしまうので。おいしいものが食べたいんだよう。
さて以前クロノス・カルテットの24時間マラソンをやってたアメリカの現代音楽専門ネットラジオチャンネルQ2 Musicが毎年恒例カウントダウンをやっております。
ただのカウントダウンではなく、「過去100年に作曲された(1915年1月1日~)曲」という縛りで一般投票を受け付け、集計した結果としてのカウントダウンになっています。
(ちなみにQ2 Musicの母体であるWQXRというクラシック音楽専門ネットラジオは時代の縛りなしでクラシック音楽の投票・カウントダウンをやっています。そっちの現在の状況はこんな感じ。)
今日から始まったそのカウントダウンは明日飛ばして月・火・水と放送されるのですが、ニューヨークとの時差にちょっと苦労しています。向こうの午前11時はこちらでは次の日の午前3時。ピアノ練習の時間ともかぶる部分もあって半分以上聴き逃しています。
で、カウントダウンのページがいっこうに更新されないのもちょっと残念なのですが放送プレイリストのページでとりあえず見れるみたいです。今日最後の方は知らない曲が続いて聴けなかったのが悔やまれる。
それにしてもこのプレイリスト、ラジオで聴いてきになった曲のBuy TrackをクリックしてWQXRのオンラインショップで購入できるのが粋な計らいですね。現代音楽では特にこういう誘導は大事だと思います。
過去100年という縛りも影響してるとは思いますが、やっぱりアメリカのラジオチャンネルでの投票結果はイギリスやオーストラリアとラインアップがかなり変わってくるみたいですね。
以前のカウントダウン結果をざっとみたのですが(去年のはこちら)イギリス作曲家勢はなかなか票を伸ばしにくい印象。そして今回すでにライヒやアイヴスなどアメリカ国内の作曲家が名を連ねているのが見て取れます。
ただ今年もうオーストラリアの作曲家がランクインしてますよ。パーシー・グレインジャーの「Lincolnshire Posy」が90位台に。アメリカでも吹奏楽で吹くのかな?オーストラリア音楽でも比較的古い&イギリス風味が強い作品がこの位置。知名度でいったらこれから先オーストラリアの作品が入るのは難しいかな?
ちなみに私も(たまに聴くくらいのリスナーですが)投票しました。投票した曲は:
1)オリヴィエ・メシアン トゥーランガリラ交響曲
2)ベンジャミン・ブリテン 戦争レクイエム
3)トーマス・アデス 「ポラリス」
4)ブレット・ディーン 「ソクラテスの最後の日々」
5)ジョージ・クラム 「夏の夜の音楽」
です。ソクラテスは録音も出てないですがダメ元で。トゥーランガリラや戦争レクイエム、ポラリスにはなるべく上位に食い込んで欲しいですし、クラムもブラック・エンジェルズはランクインほぼ確定として複数ランクインして欲しい。
母国アメリカでクラムの作品がどれだけ(順位・曲数)ランクインするか見所だと思います。
5曲に絞らなかった関係上泣く泣く諦めた曲にはシュトラウスの「メタモルフォーゼン」(今日の朝やってました)だったりアダムズの「City Noir」だったり、メシアンやクラムの他諸々だったり。City Noirはどれくらいの順位に入るだろうな。入りそうなんだけど。
ということで引き続き聴けるときに聞き続けたいと思います。知ってる曲・好きな曲の順位だけでなくまだ知らない曲にもっと出会うために。そして去年のカウントダウンにある曲も要フォローアップです。
さて日中はノープランですが夜はゲームやるので決定なのでちょっくら遊んで来ようと思います。
その前に今日の一曲。
今日の一曲: オリヴィエ・メシアン 鳥のカタログ 第4曲「カオグロサバクヒタキ」
ピアノ曲続きですがこの曲は今日で多分置くので今紹介しなければ。
メシアンの鳥カタ、全13曲で7巻に分かれてますがこの第4曲はそれだけで第2巻を構成しています。曲の長さも15分近い、鳥カタのなかでも長い方に位置します。
さらに出てくる鳥の種類も(数えてませんが)これまでの鳥カタより多い。ダイシャクシギと同じかもっと多いはず。
ただ一部の鳥と、あと景色は「イソヒヨドリ」と共通しているところもあったりします。
曲の舞台は「イソヒヨドリ」と同じフランスの南部の切り立った崖が連なる海岸沿い。季節も近い(イソヒヨは6月、こっちは6月末)。
ただイソヒヨでの主舞台が海そのものだったのに対し、カオグロサバクヒタキは海を向こうに望むワイン畑の景色。ワイン畑の周りには様々なwildflowerが生い茂る荒れ地があり、多様な植物相の中に様々な鳥が身を隠し、歌う。
曲の構成比として鳥の鳴き声が多く、色んな鳥の歌声が聴けるのがこの曲の魅力であり聞き所だと思いますが、もう一つこの曲がすごいと思うのは空の色の変化の描写。
特に最後の方で太陽が山の向こうに沈んでいき、空の色が青から黄を帯び赤、紫に変わりだんだん闇に変わっていく様子をメシアンの和音で表現されるともうたまらないですよ。
その暗くなっていく様子、それとともに鳥たちが鳴りをひそめていく様子ももっと表現できたらなあ。
最近メシアンは20のまなざしをメインにして練習のなかでまなざしに費やす時間も増やしていますが、それでも鳥カタを弾くと新鮮さを感じるというか。同じメシアンでも作風や性質など結構違うので、別腹として十分効くみたいです。
来年またまなざし中心にレパートリーを調整する予定ですがまた別の鳥カタ弾いちゃうかなあ・・・急いで習得する必要ないんですけどね。どっちにしても別腹として効くことは覚えておこう。
リンクしたのはRoger Muraroの演奏。20のまなざしよりもまださらに録音が少ないですねえ・・・
いつか自分も全部弾ける・・・かな?