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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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一通のsnail mailから
暑い日も多分今日で終わり、だんだんと気温が落ち着いてきて編み物日和になってきました。
新しい毛糸もネットで取り寄せてしばらくストックは安泰、というか消費がおいつくのが心配な感じになってきました。でもそこは直視しない。

その毛糸が届いたときに郵便屋さんが「お手紙の方もあるんでどうぞー」とポストに入れずに手渡してくれた中にちょっと珍しい手紙が。
というか紙の手紙(e-mailに対してsnail mailとこちらでは言いますが)自体が珍しいんでなんだろうと思ったらMedicare(国民健康保険的なやつ)からのconfidentialなお手紙。税金関連のお手紙にしては早くないかと思ったらどうも違うようで。

内容は双極性障害についての研究に参加しませんか、という内容のもの。なんでも双極性障害とその治療の効果に関して遺伝学的な要因を調べているらしいです。ここ数年で炭酸リチウムの処方が記録にあったからお手紙が来たらしく(まあここ数年どころかもう20年近く野飲んでるんですけどね、自分でもびっくり)。なるほどそういう使われ方もあるんだ。
オンラインの質問票+もし条件に合致したら唾液のサンプルを提出してもらう、みたいなことだったので参加することにしました。

臨床研究は色々な段階でお仕事に関わってくるのでその過程とかには親しみもあり(同意書も読む前からどんな感じのことがカバーされてるかだいたい分かってたり)、なので参加者側として違うアングルからアプローチできることに結構わくわくしました。そして仕事でこの分野はあんまり出会わないのでメンタルヘルス、特に双極性障害の分野に貢献できるならできる形で貢献したいと思ってましたし。しかも遺伝学ってさらにまた面白い。それにこういうところが焦点の研究なら大分症状や病状が落ち着いても貢献できますしね。

ということでとりあえずはオンラインで質問票3セットに答えてきました。トータルで1時間くらいかかったかな?もうちょっとかかったかも。でも必須なのは最初のだけだった様子。精神的・身体的な健康や病歴だけでなく双極性障害を患った体験(といえばいいのか)の詳細だったり薬のことだったり遺伝的なことにつながるであろう趣旨のちょっと違う質問だったり色々ありました。

もちろん質問に(記憶にあるかぎりなるべく)正確に答えようと真剣に取り組みましたがそれと同時に質問の言葉遣いだったり、一部の患者さんにとって答えるのがしんどいであろう質問に関する配慮だったり、シンプルにストレートに聞いて客観的な答えを得ることが難しい項目の攻め方みたいなことを分析しながら答えるのも面白かったです。前も全く別の分野で答えた質問票も色々な工夫と配慮があったのですが「質のいい答えを得るための質問の仕方」ってほんと大切。

で、質問は全部答えて(もちろんそのままオンラインで)提出したのであとは唾液サンプルが欲しいとなったらまた連絡がくるらしいです。どういう基準で選んでるのかな。単純に「双極性障害を患った」「それに対して治療を受けた」ということなら適格だと思うんだけど。
あと唾液サンプルどれくらい要るんだろう。双極性障害の治療でよく使われる炭酸リチウムの副作用として口の中が乾く、唾液の分泌が減るみたいなことはよくあるそうなので(私もそうらしいです、歯医者さんにはだから虫歯にはより気をつけなさいって言われました)あんまりたくさんは求められないと思うんだけど。

自分の遺伝子がどうだとかそういう結果はこっちには返ってこないわけですが先ほど言ったとおり貢献するのが嬉しいですし何か今後オーストラリアでここらへんトピックで発見があったら小躍りしたいです。
ただサイトのトップを見る限り目標の5000人中2000弱しかまだ参加者が集まってないみたいなのでまずは研究が進むよう参加者が増えることを願うばかりですね。
もちろん私もこれで貢献終わりじゃないのでできることがあれば一枚でも二枚でも噛んでいきたいです。


今日の一曲: オリヴィエ・メシアン 世の終わりのための四重奏曲 第5楽章「イエスの永遠性への賛歌」



こないだの土曜日、バレエのビギナーの方のレッスンに行った時バーレッスンだけトウシューズを履いてみるという試みをやって全身が筋肉痛になりまして。それはもう水曜のレッスン以上ってわけじゃないんですが変なところが変に痛くてなかなかしんどかったです。(ただそれでも明日も再挑戦する予定)
その一部だったのかなんか知らないのですがまた肘の中の腱?を痛めたようでピアノも数日の間時間+内容両方控え目にしてました。

その控え目メニューの一部としてこのメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」の第5楽章・第8楽章のゆっくりな和音を改めて指で味わってみようと思って(ほぼ)初見で弾いてみたりしてました。もちろんメロディーを弾いてくれるチェロ・バイオリンの人はいませんし自分で歌えるほど器用でもないですがメシアンはメシアンなので和音だけでも十分内容が豊富ですからね。和音だけでご飯が食べられる。

第5楽章と第8楽章は音楽の性質的にものすごく似てますが私自身の好みだったら第8楽章に軍配を上げちゃうかな-。(元チェロ弾きですが・・・)最後の楽章だけあってささやかにドラマ多めだしメロディーも伴奏のリズムも和音もそれぞれちょっとずつこっちの方が好き。
でも今日は第5楽章の紹介なんです。

メシアンの使う色とりどりの和音は大体ピアノソロ曲でも音が7つとか8つとか9つとか重なって出来てることが多いのですがこの「イエスの永遠性への賛歌」のピアノパートはほぼ全部が3音くらいの和音で出来てます。それでもシンプルながら色んな色でできてるし十分すぎるほどメシアンの色彩だってわかる。

この楽章をピアノ弾きとして弾いてちょっと気になったのがテンポ。楽譜通りにいくと44bpmでただただビートを刻んでいくパートなんですが色々なかなか難しい。メシアンのスローな曲って結構みんなそれぞれの理由で数字に忠実じゃないテンポを選ぶのですがこの曲の場合チェリストの腕が落ちない程度のテンポで弾きたいよねー、みたいなことは考慮したほうがいいのかな。最終的にはチェリストに従うことになるんだろうし。

それでも自分にとってはメシアンのスローな曲は元の数字に近いところにうまく乗るテンポが必ず見つかるという経験があるので(最終的にそのテンポにするかは別として)、この楽章に関してもいいフィーリングのビートを自分なりに見つけたいなと思ってます。見つけないと夜眠れないとかそういうことは全然ないんですがやっぱり思い出してちょっとむずがゆいので。

自分なりにテンポをみつけたいといえばリンクした録音にいっしょに収録されてるトゥーランガリラ交響曲のスローな楽章もそういうのがいくつかありますね。自分が指揮者だったらどんなテンポを選びたいか。メシアンの音楽はかなり細かく指示があるのに奏者によって解釈がかなり多様に分かれるのが面白いので自分でも自分の解釈を持ちたくなりますし、聴く方としては色んな録音を聴き比べるのもまた楽しみがあります。

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