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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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コンサート「Bushes & Briars」感想
いやあーーー・・・色々ありました。

それは置いておいて土曜日にちょっと珍しい(自分にしては)コンサートに行って来ました。
学校時代の友人が所属している、というか運営にもちょっと噛んでるPolyphonic Voicesという合唱団とその合唱団のそこそこな数のメンバー(友人含む)が前所属していたメルボルン大学の寮Trinity Collegeの合唱団の合同のコンサート。合唱のコンサートに行くのも珍しいですがオールアカペラのコンサートでした。そしてプログラムはオール英国作品。すっかり私ホイホイな内容でした。

場所はうちの学校もよくコンサートや大きめの礼拝イベント(?)にも使ったブライトンのSt. Andrew's Church。大聖堂ではないですがそこそこに大きい教会。古いスタイルですがしっかりした作りで、なんとpews(教会のベンチみたいな椅子)はヒーター付き。この季節にお尻があったかくコンサートが聴けるのはありがたいです。

フォーマットとしては別々に歌う曲もあり合同で歌う曲もあり。いいですね、リハーサル時間や人
数に限りがあったり環境でこういうフォーマットだと色々充実したコンサート内容に出来て。元々交流があるならなおさら。

プログラムはこんな感じでした。
Bushes & Briars
Polyphonic Voices & Trinity College Choir
場所:St. Andew's Church, Brighton
ジェラルド・フィンジ 「7つの合唱曲(Seven Poems of Robert Bridges)」(PV)
レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ 「3つのシェイクスピアの歌」(PV)
レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ 「旅の歌」より「放浪者」(PV)
ハーバート・ハウエルズ 「Salve Regina」(TC)
チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード 「3つのラテン語モテット」より「Justorum Animae」(TC)
(休憩)
グスタフ・ホルスト 「アヴェ・マリア」(合同)
レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ 「Bushes and Briars」(合同)
グスタフ・ホルスト 「Nunc Dimittis」(合同)
レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ ミサ曲 ト短調

見てくださいこのてんこ盛り。英国圏外ではイギリス音楽は20世紀前半あたりの盛り上がった時期のものでもマイナーな分類ですがこんなに色々合唱曲あるんですよ。というかハウエルズとスタンフォードは私もお初。
いいですねやっぱりイギリス音楽は。自分にとって馴染みがあるという以上にこの懐かしさを掻き立てるフレーバー。そして印象派を取り入れたような新しい響きとバロック以前の宗教音楽を持ってくるような古き良き雰囲気が共存してて。
合唱曲もこうやって曲リストみるだけでも古典文学やら宗教音楽やらその他secularな題材やらが見えて面白い。

そしてイギリス音楽、そして特に宗教音楽に求められる歌い方という範囲でものすごく上手いソロが聴けてほんと美しかったです。すごく透明でまっすぐで伸びる声。生で&教会で味わえるって贅沢な体験です。今回聴いた曲はほぼ全部録音持ってない曲ですがどうしてもまた生演奏を聴きたいと思ってしまいます。
ちなみにPolyphonic Voicesはようつべに演奏上げてたりCD出してたりしてます。こちらSoundcloudにも色々あるみたいです。

すっかり寒くなりましたけど色々外に楽しみなものがあるので楽しく出かける秋冬になるといいなあ。おいしいものも食べたいし面白い音楽も聴きたいしその他色々。バレエも観に行くし兵馬俑も来るらしい。体調にちょっと不安は残ってますが仕事もまた来ながらアクティブに過ごせますように。


今日の一曲: グスタフ・ホルスト 「Nunc Dimittis」



今回知らない曲ばっかりたくさんということでコンサートで座ってる間から今日の一曲にどの曲を使うか考えてました。ヴォーン=ウィリアムズの3つのシェイクスピアの歌の各楽章の入りがトリッキーながら合唱としてのエフェクトも好きでしたしミサ曲で古きと新しきの共存を広げていくのも面白そうだと思いましたが一番好き&美しいと思ったのはこれ。

まずスタートラインとしては「惑星だけがホルストじゃない」というところから話したいですね。(ついでに「木星だけがホルストの惑星じゃない」ってのは普段から話してますがそっちはまた別の日に)。惑星でも海王星の女声合唱パートでその片鱗が伺えますが面白い合唱音楽を書く人です(ただし海王星はかなり例外的にトリッキーではあるかもしれない)。

歌というと横のメロディーの線が大事と思われますが合唱だと和音=縦のラインの重要さがぐんとアップ。その縦のラインの気持ち良さが冒頭からこの曲はあって思わずにやにやしてしまう。人の声の響きだけで成り立つ世界って面白いですねえ。

リンクの録音は今回のコンサートで歌われた曲が結構入ってるやつにしてみました。シェイクスピアの歌の「Full fathom five」は試聴部分だけでも難しさが分かる(汗)アカペラってほんと大変だー。


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