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最近、そして少しの間数日はさみながらコンサート続き、そしてレクチャー続きです。
感想エントリーが多くなりますが、他にもいちょっとずつ考えてます。とりあえず今回の次は不安障害について書きたいな、書くぞ、と自分を奮い立たせます。不安障害ももうちょっと早くに扱いたかった・・・
(外に出る系の忙しい、が多いですがピアノや文書きなども進めたいです・・・やりたいことだらけ)
こないだメル響のコンサート行ったばかりですが、昨日もコンサート行ってきました。
私にとってはちょっと忙しいな、程度ですが指揮者・奏者側には大変ですね!(前回と同じくMark Wigglesworth指揮です)特に今回はマーラーの交響曲ということもあり、コンサートはそれ1曲ですが相当なeffortが必要だったに違いません。
(注:今日はメルボルンの夕景の写真を織り交ぜながらという試み)
マーラー7番。1時間15分くらい?の交響曲で5楽章編成です。
マーラーはいつも大きめのオケを用いますが今回はギターとマンドリンが参戦、となかなか異色な楽器編成。
でも今回ホールの下の階に座ってたので楽器があんまり見えなかったのが残念・・・
コンサートで出会った私より音楽オタクな友達と話してたのですが7番はわりと変なところがある交響曲。複雑、というかいろんなものが織り混じっている、悲劇的とも言い難いですが希望に満ちたとも言い難い不思議な曲。(友達と言ってたんですが「あの」どん底のどん底の第6番から立ち直るには相当の色々が必要で、必然的にこういう分からない感じの状態を通ってしまうのかなーと)
でも本当にメル響は良い仕事してました!この交響曲の難しさを踏まえるとベストな演奏ではないでしょうか。
いつもEnergeticな演奏をするメル響、特に今回は中低音のパワフルさが光りました。具体的に言えばクラリネット、バスクラ、ファゴット、コントラファゴット(コントラフォルテ、後述)、ホルン、トロンボーン、テューバ、ビオラ、チェロ、コントラバス。
特に交響曲を通してソロに合唱に大活躍するホルン軍団、ぼっこんぼっこん(?)と力強い音のコントラバスなどなど・・・
下からしっかりオケ全体を支え、音楽の基盤となっていてものすごく格好良かったです♪
第1楽章のどっしりした感じ、対照的な第4楽章の「ドン・ファン風」のlight-heartedなセレナード、そして一番好きだったのは怒濤のフィナーレ、第5楽章!ころころ曲調が変わるのを勢いを失わずしっかりかつ派手、壮大に表現してくれて・・・
なんだか自分でもよくわからない切なささえ感じる演奏でした。
惜しむらくは第3楽章のテンポ。すでに第2楽章がちょっと速めで「お、スケルツォはこれより速いのか」と思ってたのですが案の定で。
速いこと自体はいいんですが、自分が特に強く思ってるポイントが犠牲になってしまったので・・・
一つは空白の時間。まったく音がない静寂の小節はフェルマータでなくちゃんと小節で書いてあるのでテンポを速くすればするほど静寂が短くなるんですよね。それがちょっと勿体ない。この楽章のサスペンスを削いでしまうような。
もう一つはビオラのソロ。ビオラっていう楽器は割とアタックが鋭くない音をしているのでそうとう音のアタックにパワーをいれなくちゃクリアな音は出にくい。だからこの曲みたいに細かい、速いパッセージを速く弾きすぎるとクリアさが失われてしまう、ということ。
ただ弾き手(ビオラのお姉さんでした!)は本当に良い演奏をしてましたよ~
マーラーは打楽器を一杯使いますがそのなかでもカウベルが今回面白かったです(笑)交響曲の最後の最後でティンパニ以外の打楽器奏者4人がそれぞれカウベルを一つずつ両手にもってがらんがらんと鳴らしている光景になんとなく笑ってしまったり・・・
でも楽器でいったら一番すごかったのはコントラフォルテですね、断然で。
コントラフォルテはコントラファゴットを改良した楽器。音量、キーメカニズム、そして音質がわりと違います。
コンサート前にプログラムをみたらいつもファゴットのリーダーをやってる人がコントラファゴットのパートを弾いてることを意外に思ったのですが聴いてみて納得、そして別の意味でびっくり。めっちゃでかいパートでした。
これはでも従来のコントラファゴットだと物足りない、というか全然不足なのではないかと思います。
いやでもオケを突き抜けて聞こえてくる音量といい、ダークでfullな音質といい、この交響曲はコントラフォルテ必須です!
コンサートの後にこの交響曲の立ち位置とか、マーラーがもし協奏曲やオペラを書いてたらどうなったかとか、マーラーの音楽、この交響曲の魅力や意味について友達とじっくり語り合ったのも本当に楽しかったです。久しぶりで。自分も在学中はかなりの音楽オタクでしたが自分よりまだものすごく先を行く人たちと話せる刺激!
他にも久しぶりの人と何人かあえて良かったです。
Wigglesworthさん指揮メル響演奏のマーラーは前聴いた6番、今回の7番も本当に間違いない!
この組み合わせでマーラーの録音してるみたいですが、Wigglesworthさんは他の作曲家を振ってるのも聞きたいですね~こないだamazonでショスタコ見つけたんですがいつか買おうかな・・・
今日の一曲: グスタフ・マーラー 交響曲第7番 第2楽章
マーラー7番は「夜の歌」というニックネームがつけられていますが、そのうち2楽章と4楽章には「Nachtmusik=夜の音楽」という題が作曲家によりつけられています。
夜の音楽と言えばバルトークやクラムなども好んで使ったコンセプトですが、元はマーラーが大きく使ったのがきっかけ、というイメージがあります(少なくともクラムはマーラーの影響を自認しています)。
で、2つある「夜の音楽」は実に対照的とも言える性格を持っています。
第4楽章は前述ドンファンのようなセレナード、つまり月と星が輝き恋人が語らい身を寄せあうロマンチックな夜なのですが、第2楽章はもっと暗く、神秘的で・・・「魔法が動き出す夜」と私は解釈しています。
最初のホルンの呼びかけに実は一番最初に惚れ込んでいて。
夜の闇に向かって呼びかける一人のホルン、そしてステージ裏から、遠くから答える別のホルン。
そして呼び覚まされ踊り出す木管の音楽。
妖精達だったり、もっと邪悪なものだったり、キラキラしたもの、どろどろしたもの、全てが動き出す。
暗いからこそ美しいこの魔法。
印象としてはこの楽章が一番交響曲第1番とか第2番とか近い感じがあるので結構親しみやすいと思います。
確かに夜は暗いけれど、想像力と神秘と音楽でとっても美しいものになり。
不思議な暖かさと、童心に近いなにかを感じます。
暗い夜もその闇を恐れることなく楽しめる、そんな一曲です。
(とりあえず試聴してみてください、第2楽章と第3楽章!特に第2楽章のオープニング!)
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感想エントリーが多くなりますが、他にもいちょっとずつ考えてます。とりあえず今回の次は不安障害について書きたいな、書くぞ、と自分を奮い立たせます。不安障害ももうちょっと早くに扱いたかった・・・
(外に出る系の忙しい、が多いですがピアノや文書きなども進めたいです・・・やりたいことだらけ)
こないだメル響のコンサート行ったばかりですが、昨日もコンサート行ってきました。
私にとってはちょっと忙しいな、程度ですが指揮者・奏者側には大変ですね!(前回と同じくMark Wigglesworth指揮です)特に今回はマーラーの交響曲ということもあり、コンサートはそれ1曲ですが相当なeffortが必要だったに違いません。
マーラー7番。1時間15分くらい?の交響曲で5楽章編成です。
マーラーはいつも大きめのオケを用いますが今回はギターとマンドリンが参戦、となかなか異色な楽器編成。
でも今回ホールの下の階に座ってたので楽器があんまり見えなかったのが残念・・・
コンサートで出会った私より音楽オタクな友達と話してたのですが7番はわりと変なところがある交響曲。複雑、というかいろんなものが織り混じっている、悲劇的とも言い難いですが希望に満ちたとも言い難い不思議な曲。(友達と言ってたんですが「あの」どん底のどん底の第6番から立ち直るには相当の色々が必要で、必然的にこういう分からない感じの状態を通ってしまうのかなーと)
でも本当にメル響は良い仕事してました!この交響曲の難しさを踏まえるとベストな演奏ではないでしょうか。
特に交響曲を通してソロに合唱に大活躍するホルン軍団、ぼっこんぼっこん(?)と力強い音のコントラバスなどなど・・・
下からしっかりオケ全体を支え、音楽の基盤となっていてものすごく格好良かったです♪
なんだか自分でもよくわからない切なささえ感じる演奏でした。
惜しむらくは第3楽章のテンポ。すでに第2楽章がちょっと速めで「お、スケルツォはこれより速いのか」と思ってたのですが案の定で。
速いこと自体はいいんですが、自分が特に強く思ってるポイントが犠牲になってしまったので・・・
一つは空白の時間。まったく音がない静寂の小節はフェルマータでなくちゃんと小節で書いてあるのでテンポを速くすればするほど静寂が短くなるんですよね。それがちょっと勿体ない。この楽章のサスペンスを削いでしまうような。
もう一つはビオラのソロ。ビオラっていう楽器は割とアタックが鋭くない音をしているのでそうとう音のアタックにパワーをいれなくちゃクリアな音は出にくい。だからこの曲みたいに細かい、速いパッセージを速く弾きすぎるとクリアさが失われてしまう、ということ。
ただ弾き手(ビオラのお姉さんでした!)は本当に良い演奏をしてましたよ~
マーラーは打楽器を一杯使いますがそのなかでもカウベルが今回面白かったです(笑)交響曲の最後の最後でティンパニ以外の打楽器奏者4人がそれぞれカウベルを一つずつ両手にもってがらんがらんと鳴らしている光景になんとなく笑ってしまったり・・・
でも楽器でいったら一番すごかったのはコントラフォルテですね、断然で。
コントラフォルテはコントラファゴットを改良した楽器。音量、キーメカニズム、そして音質がわりと違います。
コンサート前にプログラムをみたらいつもファゴットのリーダーをやってる人がコントラファゴットのパートを弾いてることを意外に思ったのですが聴いてみて納得、そして別の意味でびっくり。めっちゃでかいパートでした。
これはでも従来のコントラファゴットだと物足りない、というか全然不足なのではないかと思います。
いやでもオケを突き抜けて聞こえてくる音量といい、ダークでfullな音質といい、この交響曲はコントラフォルテ必須です!
コンサートの後にこの交響曲の立ち位置とか、マーラーがもし協奏曲やオペラを書いてたらどうなったかとか、マーラーの音楽、この交響曲の魅力や意味について友達とじっくり語り合ったのも本当に楽しかったです。久しぶりで。自分も在学中はかなりの音楽オタクでしたが自分よりまだものすごく先を行く人たちと話せる刺激!
他にも久しぶりの人と何人かあえて良かったです。
Wigglesworthさん指揮メル響演奏のマーラーは前聴いた6番、今回の7番も本当に間違いない!
この組み合わせでマーラーの録音してるみたいですが、Wigglesworthさんは他の作曲家を振ってるのも聞きたいですね~こないだamazonでショスタコ見つけたんですがいつか買おうかな・・・
今日の一曲: グスタフ・マーラー 交響曲第7番 第2楽章
マーラー7番は「夜の歌」というニックネームがつけられていますが、そのうち2楽章と4楽章には「Nachtmusik=夜の音楽」という題が作曲家によりつけられています。
夜の音楽と言えばバルトークやクラムなども好んで使ったコンセプトですが、元はマーラーが大きく使ったのがきっかけ、というイメージがあります(少なくともクラムはマーラーの影響を自認しています)。
で、2つある「夜の音楽」は実に対照的とも言える性格を持っています。
第4楽章は前述ドンファンのようなセレナード、つまり月と星が輝き恋人が語らい身を寄せあうロマンチックな夜なのですが、第2楽章はもっと暗く、神秘的で・・・「魔法が動き出す夜」と私は解釈しています。
最初のホルンの呼びかけに実は一番最初に惚れ込んでいて。
夜の闇に向かって呼びかける一人のホルン、そしてステージ裏から、遠くから答える別のホルン。
そして呼び覚まされ踊り出す木管の音楽。
妖精達だったり、もっと邪悪なものだったり、キラキラしたもの、どろどろしたもの、全てが動き出す。
暗いからこそ美しいこの魔法。
印象としてはこの楽章が一番交響曲第1番とか第2番とか近い感じがあるので結構親しみやすいと思います。
確かに夜は暗いけれど、想像力と神秘と音楽でとっても美しいものになり。
不思議な暖かさと、童心に近いなにかを感じます。
暗い夜もその闇を恐れることなく楽しめる、そんな一曲です。
(とりあえず試聴してみてください、第2楽章と第3楽章!特に第2楽章のオープニング!)