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お気づきかもしれませんが私は声楽よりは器楽のほうが断然好きで。
言葉がないのがいいのか、それとも器楽曲のかかれかたが自分に合うのか、はたまた楽器の音が声よりすきなのか、多分全部ある程度理由としてあるんですけど・・・
器楽曲でも、言葉なしにいろんなことを伝えてくれます。
そのなかの一つのやり方が「楽器をどこでどう使うか」。
もちろんそのメロディーにあった楽器を、とか他の楽器との相性、とかそれに作曲家の好みもありますが(例えばプロコフィエフはクラリネットを多用します)、例えば俳句で季語によって季節を示唆するように楽器を象徴的に使うことも多々あります。
例えば一番分かりやすいのはフルート=鳥の声、でしょうか。
これはどっちかというと古典的なんで多少作曲家に飽きられ気味(?)なような気もしますけどフルートでそれらしいものを吹けばだいたい鳥の声に聞こえます。
ベートーベンの第6交響曲「田園」でのナイチンゲールの鳴き声なんか二つの音だけで不思議と鳥の声になりますね。
ピーターと狼でも小鳥役はフルート、そしてさらにオーボエはあひる役です。
白鳥の湖でもオーボエは終始巨大なソロがあり、それもまた白鳥(あひる)を表しているんでしょう。
こないだのカルミナ・ブラーナの焼かれた白鳥はオーボエのでかいバージョン(音の出し方からいうとです。形は全然違いますが)のファゴットの最高音域で白鳥の苦しさを表したり、なんてのもあります。
オーボエは他にも牧童の笛を表すこともあります。がらんと開けたなかでのソロでのびのびと弾いてるのはきっとそうです。実際に牧童がどんな笛を吹いてたか分かりませんがオーボエは結構古い楽器なので似たのを使ってたのかもしれませんね。
ベルリオーズの幻想交響曲第3楽章で牧童の笛が山々の間を呼び合うのが聞けます。
宗教絵画では天使ってたいていハープかトランペットを吹いていますが、これは音楽でも同じです。
とくにトランペットはバロック時代の宗教音楽でも聴きますし、それにまず悪役として使われることはほとんどないですね。
英雄的なセッティングとか、ファンファーレとかが目立ちます。
私の知ってる限りでトランペットが悪役なのはただ一曲。リヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」で「英雄の戦い」の部分でトランペットが敵のテーマを奏でます。これがかっこいい!(ちなみにこの場合シュトラウスの好きで多用するホルンがいいもんです)
逆に悪魔や死神はバイオリンを持って描かれることが多いですね。
悪魔や死神をバイオリンのソロで表すことは多い・・・といいたいけれどバイオリンは常時弾いてますしソロも多いですし。
でも弦のチューニングを変えることにより音質を変えて奇怪な感じの音で悪魔や死神をあらわすという芸もあり。
例えばそのテクニックを使うサン=サーンスの「死の舞踏」、マーラーの交響曲第4番のスケルツォでバイオリンのソロが入ってくる瞬間のインパクトはすごいものです。少しの違和感がします。
ちなみに。
先ほどの「英雄の生涯」で「英雄の伴侶」は長いバイオリンソロで表されます。ロマンチックだったり、きまぐれだったり、おしゃべりだったり、口うるさかったり器用だったり・・・そんな多面的な「女性像」を表すに器用で感情豊かなバイオリンはぴったりなんでしょうね。
最後に打楽器の話を。
音楽のお国柄や背景の雰囲気を出すのに一役かってるのは実は打楽器群です。
たとえばカスタネットはスペイン、シンバルとドラムを組み合わせてハンガリー風、鈴はそりの鈴、スネアドラムは軍隊など。それに木琴はよく「骨の音」を出すために使われてるみたいです。
出番は他の楽器ほどないにしても例えば舞台の小道具や大道具のようにメインを引き立たせるのにものすごく重要な役割を果たしています。
今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー 「展覧会の絵」(ラヴェルによるオーケストラ版)より「殻をつけたひなの踊り」
ムソルグスキーは多少残念な作曲家です。アイディアもいいし、書く曲もなかなかなんですけど楽器使いがちょっぴり下手。
彼の曲で有名な2曲はどちらもオーケストレーションは別の作曲家(オーケストレーションピカイチの作曲家2人)の手によって有名になったようなもので。
ただこの「展覧会の絵」はもとのピアノバージョンもすごいです。でもラヴェルのオーケストレーションがすごいのでオーケストラ版のほうが魅力的なのは否めませんが。
そんななかの「殻のついたひよこの踊り」。これほど情景が浮かんでくる曲はきっとないでしょう。にわとりが歩き回る中をひよこが走りまわる、一昔はどこでも見れたであろう光景。
オーケストラの音から殻のついたままであたふたするひよことその周りのひよこやにわとりの騒ぎがぴよぴよと聞こえてくるようで・・・本当に愛らしい曲です。
ものすごく具体的なイメージがわく曲ですが、ある程度曲を知ってさらに(!)具体的なイメージを知ってみたいと思うなら富田勲のシンセサイザーバージョンもぜひお勧めです♪
言葉がないのがいいのか、それとも器楽曲のかかれかたが自分に合うのか、はたまた楽器の音が声よりすきなのか、多分全部ある程度理由としてあるんですけど・・・
器楽曲でも、言葉なしにいろんなことを伝えてくれます。
そのなかの一つのやり方が「楽器をどこでどう使うか」。
もちろんそのメロディーにあった楽器を、とか他の楽器との相性、とかそれに作曲家の好みもありますが(例えばプロコフィエフはクラリネットを多用します)、例えば俳句で季語によって季節を示唆するように楽器を象徴的に使うことも多々あります。
例えば一番分かりやすいのはフルート=鳥の声、でしょうか。
これはどっちかというと古典的なんで多少作曲家に飽きられ気味(?)なような気もしますけどフルートでそれらしいものを吹けばだいたい鳥の声に聞こえます。
ベートーベンの第6交響曲「田園」でのナイチンゲールの鳴き声なんか二つの音だけで不思議と鳥の声になりますね。
ピーターと狼でも小鳥役はフルート、そしてさらにオーボエはあひる役です。
白鳥の湖でもオーボエは終始巨大なソロがあり、それもまた白鳥(あひる)を表しているんでしょう。
こないだのカルミナ・ブラーナの焼かれた白鳥はオーボエのでかいバージョン(音の出し方からいうとです。形は全然違いますが)のファゴットの最高音域で白鳥の苦しさを表したり、なんてのもあります。
オーボエは他にも牧童の笛を表すこともあります。がらんと開けたなかでのソロでのびのびと弾いてるのはきっとそうです。実際に牧童がどんな笛を吹いてたか分かりませんがオーボエは結構古い楽器なので似たのを使ってたのかもしれませんね。
ベルリオーズの幻想交響曲第3楽章で牧童の笛が山々の間を呼び合うのが聞けます。
宗教絵画では天使ってたいていハープかトランペットを吹いていますが、これは音楽でも同じです。
とくにトランペットはバロック時代の宗教音楽でも聴きますし、それにまず悪役として使われることはほとんどないですね。
英雄的なセッティングとか、ファンファーレとかが目立ちます。
私の知ってる限りでトランペットが悪役なのはただ一曲。リヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」で「英雄の戦い」の部分でトランペットが敵のテーマを奏でます。これがかっこいい!(ちなみにこの場合シュトラウスの好きで多用するホルンがいいもんです)
逆に悪魔や死神はバイオリンを持って描かれることが多いですね。
悪魔や死神をバイオリンのソロで表すことは多い・・・といいたいけれどバイオリンは常時弾いてますしソロも多いですし。
でも弦のチューニングを変えることにより音質を変えて奇怪な感じの音で悪魔や死神をあらわすという芸もあり。
例えばそのテクニックを使うサン=サーンスの「死の舞踏」、マーラーの交響曲第4番のスケルツォでバイオリンのソロが入ってくる瞬間のインパクトはすごいものです。少しの違和感がします。
ちなみに。
先ほどの「英雄の生涯」で「英雄の伴侶」は長いバイオリンソロで表されます。ロマンチックだったり、きまぐれだったり、おしゃべりだったり、口うるさかったり器用だったり・・・そんな多面的な「女性像」を表すに器用で感情豊かなバイオリンはぴったりなんでしょうね。
最後に打楽器の話を。
音楽のお国柄や背景の雰囲気を出すのに一役かってるのは実は打楽器群です。
たとえばカスタネットはスペイン、シンバルとドラムを組み合わせてハンガリー風、鈴はそりの鈴、スネアドラムは軍隊など。それに木琴はよく「骨の音」を出すために使われてるみたいです。
出番は他の楽器ほどないにしても例えば舞台の小道具や大道具のようにメインを引き立たせるのにものすごく重要な役割を果たしています。
今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー 「展覧会の絵」(ラヴェルによるオーケストラ版)より「殻をつけたひなの踊り」
ムソルグスキーは多少残念な作曲家です。アイディアもいいし、書く曲もなかなかなんですけど楽器使いがちょっぴり下手。
彼の曲で有名な2曲はどちらもオーケストレーションは別の作曲家(オーケストレーションピカイチの作曲家2人)の手によって有名になったようなもので。
ただこの「展覧会の絵」はもとのピアノバージョンもすごいです。でもラヴェルのオーケストレーションがすごいのでオーケストラ版のほうが魅力的なのは否めませんが。
そんななかの「殻のついたひよこの踊り」。これほど情景が浮かんでくる曲はきっとないでしょう。にわとりが歩き回る中をひよこが走りまわる、一昔はどこでも見れたであろう光景。
オーケストラの音から殻のついたままであたふたするひよことその周りのひよこやにわとりの騒ぎがぴよぴよと聞こえてくるようで・・・本当に愛らしい曲です。
ものすごく具体的なイメージがわく曲ですが、ある程度曲を知ってさらに(!)具体的なイメージを知ってみたいと思うなら富田勲のシンセサイザーバージョンもぜひお勧めです♪
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