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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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Daniel Levitin著「This is you brain on music」感想
昨日のリハーサル、一音も弾きませんでした!(笑)
要するに第3楽章リハーサルし始めたのはいいけど前半だけで終わってしまったということで。
そりゃリハーサルプランニングに難があったわけでちょっとは怒りますが自分のパートの性質からして十分ありえることですしまあしょうがないっちゃあしょうがない。
そしてやってる曲がヴォーン=ウィリアムズで、弾いてなくとも実地で聞いてて楽しいし興味深いのでそれでちょっと許しちゃうようなところもあり。
来週はリハーサルなしですが再来週はちょっとくらい弾けるといいな。

さて、なかなか読書の余裕がなかったりなんだりで読むのに2年くらいかかってしまったこの本の感想をやっとこさ書きたいと思います。



どうして人間は(その人生・生存に必ずしも必要なものではない)音楽にこんなにも惹かれるのか、を音楽の性質、人間の脳の性質、そして進化の観点から探索する本。

音楽と心理学・脳(認知科学・神経学)をテーマとした本は増えてきてはいるのかな。そんなに多くはないみたいですが。以前紹介したOliver Sacksの「Musicophilia」は音楽方面も認知科学方面もある程度知識があった方が望ましいようなところがある(と振り返って思う)のですが、この本はどっちの分野も噛み砕いて説明しています。

特に最初の何章かは音楽の各要素(音程、リズムなど)について説明したりが多く、ある程度背景知識があるとちっとも話が進まない(汗)という部分があるのですが、逆に(どっちの分野も)「当該エリアの知識がある人がない人にどう説明するか」という勉強になったりします。

この本で注目すべきは文中で例として特定の曲を言及するときにクラシックの曲以外も引き合いに出すところ。これは著者の音楽的なバックグラウンドもあるのですが、音楽の基本的な要素やコンセプトを説明するのにポピュラー音楽の方が向いてること(知名度とは別に)って結構あるので。
それから音楽についての書籍で一つ問題なのが普段口頭で音楽の説明をするときと違って本の中では鼻歌(説明するのにかなり有用)が歌えないという点なのですがこの本の著者は半ば無理矢理鼻歌歌ってる箇所もあります。伝わってるのかなー。

音楽と人間(とその脳)の関係について様々なトピックを扱っているこの本ですが、各章の内容の中心となるのは研究で分かったことだけでなく実際の患者・音楽家を観察したり対話した体験、他の研究者との対話なんかも重要になっています。本題とは離れますがそういう研究者同士の協力もちょっと面白い。

内容に関して私が一番面白いと思ったのが音楽の才能や資質について探る第7章、そして音楽の好みとその形成について考察する第8章。特に第8章は色々断片的に知ってたり思ったりしたことが形になった感があって、人間と音楽の関係についてもう一回ちょっと考えてみたいと思いました。(音楽の印象を左右する要素の話だったり、あと著者がワーグナーの音楽が嫌いなメカニズムの話も面白かったです)。

最近日本で連休があったのでちょっと仕事が途切れてまして、その隙にとまた本を読み始めました。メンタルヘルス、中でも自殺に関しての本です。これも終わったら感想書く予定なのでとりあえず読み進めます。


今日の一曲はお休み。AoW3のサントラからも紹介してませんでしたね。準備しないと。


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