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11月にポケモン新作発売ということでテンション上がるよりなにより教え技の復活を祈るのに忙しい今日この頃です。ブラッキーのイカサマとウルガモスのギガドレイン解禁してくれー(汗)
メルボルンはすっかり秋も深まりだんだん冬眠気味担ってきましたがちょこちょこ外に出る用事があってなんとか活動レベルをある程度保っています。(ただ出かけるのは夜が多いので日光はそんなに摂れてないかも)
そんな外に出る用事の一つとして昨日コンサートに行ってきました。
ここ数年Melbourne Recital Centre(MRC)では国立音楽アカデミー(ANAM)と共催?でAustralian Voicesというシリーズをちょこちょこ開催しています。Australian Voicesはオーストラリアの作曲家一人一人にスポットライトを当てて同じオーストラリアの音楽家がcuratorとして企画した1時間ほどのコンサートをMRCのサロンで開催、国立アカデミーの生徒たちが作曲家と一緒にワークして演奏を作る、というプロジェクト。
もちろん存命の作曲家がフィーチャーされることが多く、実際に作曲家自身が州外からコンサートに同席することもよくあります。
今回のAustralian Voicesコンサートはメルボルンの作曲家、Stuart Grenbaum(公式サイトはこちら、Australian Music Centreでのページはこちら)のコンサートでした。
メルボルン大学では作曲科の一番偉い先生で、昨年にはGrigoryan Brothersのコンサートで作品を聴いた作曲家。
以前も書いた話ですが私が大学に在学していたときはStuartは作曲科の生徒のオケ作品にチェレスタを使うよう促してくれて(結果なかなか素敵なチェレスタパートができました)、そういう縁というか恩もあったり。
そんなことで聴きに行った昨日のコンサートのプログラムはこんな感じでした。
Australian Voices: Stuart Greenbaum
(演奏:ANAM在学生)
Nine Candles for Dark Nights(2005年)(ハープ独奏)
Four Finalities(2012年)(女声、コールアングレとハープのための歌曲)
Mondrian Interiors(2007年)(ハープ、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットとピアノのための室内楽曲)
上記の通り全部の曲にハープが入っています。そして3つの曲が切れ目なく演奏されるためステージにはハープが3台(!)、2人の奏者によって奏でられました。
Greenbaumの曲はミニマルミュージックにちょっと通じるような回る・巡る繰り返しがあって、独特の空間、時間の世界が魅力的なのですがハープという楽器の音質や余韻はその表現にぴったりだと思いました。そんなハープが3曲違う形で使われてるのもまた面白い。
Nine Candles for Dark Nightsではマッチを擦る音を弦をこする音で表したり、音と音の間の空間や静寂を感じたり、決して色彩豊かとは言いませんが白黒の絵や色数が限られている写真のようで、ハープ一台でこんな世界が創れるのにびっくり。
今回のコンサートで一番すごいと思ったのが歌曲「Four Finalities」。Ross Baglin(Greenbaumは以前にも彼の文を題材として音楽を書いています)の詩を歌詞とした歌曲です。
歌ももちろんですし、伴奏や描写を担うハープも凄かったのですが何よりコールアングレですよ。その美しい音色でメロディーを歌い上げるために作られたようなオーボエの大きめな弟分、コールアングレが特に得意とするメランコリックな旋律を表情豊かに歌い上げるのの格好良さ。このパートがなかなか一筋縄ではいかなくてまた良い感じなんですよ。惚れます。(同時にこの楽器を操ることがそもそもものすごく難しいんだな、ということを改めて感じました。オーボエは弾いたことあるのですがコールには触ったことないので忘れるんです)
そして室内楽曲「Mondrian Interiors」。インスピレーションになったのがロンドンのTate Galleryで見たオランダの芸術家Piet Mondrianの作品だそうです。(Tate Galleryはアルヴォ・ペルトのLamentateのインスピレーションになった場所でもありますね)
ちなみにこの曲木管五重奏からフルートが抜けてピアノ・ハープが加わったちょっと変わった編成。ハープとピアノは一見似たような役割の楽器ですがしっかり棲み分けできてて、それも2人でタッグを組む面白さもあり。そして木管(+ホルン)ホルン方面はちょうどオーボエとクラリネット、ホルンとファゴットに分かれるところがあって木管五重奏とはまた動き方が違う。
8つの楽章それぞれで異なった楽器の組み合わせとキャラクターが味わえるこの曲。少ない楽器で前述の空間・時間を感じる楽章もありましたが一番印象に残ったのはハープ以外の全員が演奏する激しい曲調の第5楽章。質感がものすごく視覚的で(テクスチュア!という感じ)動きのエネルギーがすごい。特にオーボエが(あの歌い上げるのが好きな楽器が)全ての音を超えて「叫ぶ」のがすごかった。そういうオーボエも最高にかっこいいです。惚れ直しました。
Stuart Greenbaumの音楽について空間・時間の魅力を先ほど書きましたが、もう一つ。
彼の音楽は例えばちょっとジャズとかイギリス音楽とかミニマルミュージックが半分ネイティブに混ざっているような、比較的聴きやすいハーモニーも相まってどこか懐かしくて親しみがあるような雰囲気があるのですが、それでも独特の音楽のスタイルであること。
その新鮮で心地よいところがある音楽が作る空間、そして刻む時間は壮大ではないけどとても大事に感じます。
そんなことを言っておきながら今回のコンサートで演奏された曲(CDにそもそも収録されているのだろうか)は持ってないし、iTunesのライブラリには2曲しかGreenbaumの曲を持ってないことが判明。これはいけない。
ただ大学の図書館ではGreenbaumの曲が入ってるCDは学生でないカードじゃ借りられないものばっかりで頭を抱えざるを得ない状態。そのうちゆっくり探して入手したいです。
ちなみに手元にある曲はピアノ2台のためのEquator Loops(なんかオーストラリアのピアノ曲集らしきCDの一部だけ手元にある)、そして以前購入したHush FoundationのCD「Magic Island」(引き続き販売してますよ!)に入ってたオケのためのCity Lights, A Mile Up。
どちらも好きな曲です。なのでもっとGreenbaumの曲を知りたいしその作曲のアイディアに関する話も知りたいです。
今日の一曲はお休み。ただ前述「Magic Island」の「City lights, a mile up」とその他オーストラリアの作曲家の素晴らしい音楽を是非試聴してみて欲しいです。(今後改めて上記2曲どっちか紹介します!)
メルボルンはすっかり秋も深まりだんだん冬眠気味担ってきましたがちょこちょこ外に出る用事があってなんとか活動レベルをある程度保っています。(ただ出かけるのは夜が多いので日光はそんなに摂れてないかも)
そんな外に出る用事の一つとして昨日コンサートに行ってきました。
ここ数年Melbourne Recital Centre(MRC)では国立音楽アカデミー(ANAM)と共催?でAustralian Voicesというシリーズをちょこちょこ開催しています。Australian Voicesはオーストラリアの作曲家一人一人にスポットライトを当てて同じオーストラリアの音楽家がcuratorとして企画した1時間ほどのコンサートをMRCのサロンで開催、国立アカデミーの生徒たちが作曲家と一緒にワークして演奏を作る、というプロジェクト。
もちろん存命の作曲家がフィーチャーされることが多く、実際に作曲家自身が州外からコンサートに同席することもよくあります。
今回のAustralian Voicesコンサートはメルボルンの作曲家、Stuart Grenbaum(公式サイトはこちら、Australian Music Centreでのページはこちら)のコンサートでした。
メルボルン大学では作曲科の一番偉い先生で、昨年にはGrigoryan Brothersのコンサートで作品を聴いた作曲家。
以前も書いた話ですが私が大学に在学していたときはStuartは作曲科の生徒のオケ作品にチェレスタを使うよう促してくれて(結果なかなか素敵なチェレスタパートができました)、そういう縁というか恩もあったり。
そんなことで聴きに行った昨日のコンサートのプログラムはこんな感じでした。
Australian Voices: Stuart Greenbaum
(演奏:ANAM在学生)
Nine Candles for Dark Nights(2005年)(ハープ独奏)
Four Finalities(2012年)(女声、コールアングレとハープのための歌曲)
Mondrian Interiors(2007年)(ハープ、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットとピアノのための室内楽曲)
上記の通り全部の曲にハープが入っています。そして3つの曲が切れ目なく演奏されるためステージにはハープが3台(!)、2人の奏者によって奏でられました。
Greenbaumの曲はミニマルミュージックにちょっと通じるような回る・巡る繰り返しがあって、独特の空間、時間の世界が魅力的なのですがハープという楽器の音質や余韻はその表現にぴったりだと思いました。そんなハープが3曲違う形で使われてるのもまた面白い。
Nine Candles for Dark Nightsではマッチを擦る音を弦をこする音で表したり、音と音の間の空間や静寂を感じたり、決して色彩豊かとは言いませんが白黒の絵や色数が限られている写真のようで、ハープ一台でこんな世界が創れるのにびっくり。
今回のコンサートで一番すごいと思ったのが歌曲「Four Finalities」。Ross Baglin(Greenbaumは以前にも彼の文を題材として音楽を書いています)の詩を歌詞とした歌曲です。
歌ももちろんですし、伴奏や描写を担うハープも凄かったのですが何よりコールアングレですよ。その美しい音色でメロディーを歌い上げるために作られたようなオーボエの大きめな弟分、コールアングレが特に得意とするメランコリックな旋律を表情豊かに歌い上げるのの格好良さ。このパートがなかなか一筋縄ではいかなくてまた良い感じなんですよ。惚れます。(同時にこの楽器を操ることがそもそもものすごく難しいんだな、ということを改めて感じました。オーボエは弾いたことあるのですがコールには触ったことないので忘れるんです)
そして室内楽曲「Mondrian Interiors」。インスピレーションになったのがロンドンのTate Galleryで見たオランダの芸術家Piet Mondrianの作品だそうです。(Tate Galleryはアルヴォ・ペルトのLamentateのインスピレーションになった場所でもありますね)
ちなみにこの曲木管五重奏からフルートが抜けてピアノ・ハープが加わったちょっと変わった編成。ハープとピアノは一見似たような役割の楽器ですがしっかり棲み分けできてて、それも2人でタッグを組む面白さもあり。そして木管(+ホルン)ホルン方面はちょうどオーボエとクラリネット、ホルンとファゴットに分かれるところがあって木管五重奏とはまた動き方が違う。
8つの楽章それぞれで異なった楽器の組み合わせとキャラクターが味わえるこの曲。少ない楽器で前述の空間・時間を感じる楽章もありましたが一番印象に残ったのはハープ以外の全員が演奏する激しい曲調の第5楽章。質感がものすごく視覚的で(テクスチュア!という感じ)動きのエネルギーがすごい。特にオーボエが(あの歌い上げるのが好きな楽器が)全ての音を超えて「叫ぶ」のがすごかった。そういうオーボエも最高にかっこいいです。惚れ直しました。
Stuart Greenbaumの音楽について空間・時間の魅力を先ほど書きましたが、もう一つ。
彼の音楽は例えばちょっとジャズとかイギリス音楽とかミニマルミュージックが半分ネイティブに混ざっているような、比較的聴きやすいハーモニーも相まってどこか懐かしくて親しみがあるような雰囲気があるのですが、それでも独特の音楽のスタイルであること。
その新鮮で心地よいところがある音楽が作る空間、そして刻む時間は壮大ではないけどとても大事に感じます。
そんなことを言っておきながら今回のコンサートで演奏された曲(CDにそもそも収録されているのだろうか)は持ってないし、iTunesのライブラリには2曲しかGreenbaumの曲を持ってないことが判明。これはいけない。
ただ大学の図書館ではGreenbaumの曲が入ってるCDは学生でないカードじゃ借りられないものばっかりで頭を抱えざるを得ない状態。そのうちゆっくり探して入手したいです。
ちなみに手元にある曲はピアノ2台のためのEquator Loops(なんかオーストラリアのピアノ曲集らしきCDの一部だけ手元にある)、そして以前購入したHush FoundationのCD「Magic Island」(引き続き販売してますよ!)に入ってたオケのためのCity Lights, A Mile Up。
どちらも好きな曲です。なのでもっとGreenbaumの曲を知りたいしその作曲のアイディアに関する話も知りたいです。
今日の一曲はお休み。ただ前述「Magic Island」の「City lights, a mile up」とその他オーストラリアの作曲家の素晴らしい音楽を是非試聴してみて欲しいです。(今後改めて上記2曲どっちか紹介します!)
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