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前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
三国志11の決戦制覇モード、全部クリアしました!逆賊討伐戦は昨日曹操戦で止まってたのですが今日リトライしたら意外とすんなり勝ててびっくり。(セーブはとっておいて後で復習しよう)
何はともあれハッピーエンドにたどり着けてよかったー。
さて今日は年末にニューヨークのクラシック音楽専門ラジオチャンネルWQXRとその現代音楽専門部門Q2 Musicがそれぞれ一般投票を行って人気の曲トップ100をカウントダウンとして放送していました。
WXQRのカウントダウンはクラシック音楽全般が対象で、結果はこんな感じになりました。ざっと見たところ定番・コアなレパートリーがずらっと揃っていて納得のラインアップかな。
ただ今回のメインはQ2 Musicの「過去100年に作曲された曲」縛りでのカウントダウン。
つまり2015年1月1日以降に作曲された曲のみが対象です。ストラヴィンスキーの「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、そして「春の祭典」までもが範囲外となる今年、でも20世紀初頭の作品が抜けることで面白いラインアップになりました。
実際のリストはこちら。
先ほどのWQXRのカウントダウンよりもアメリカの作曲家の作品が顕著に多いです。
第1位を飾ったスティーヴ・ライヒを始めグラス、コープランド、ガーシュイン、アイヴス、バーンスタイン、アダムズなど至るところにアメリカの作曲家がランクイン。
ライヒで面白いのは「WTC 9/11」がランクインしてないところ。あまりにも身近すぎる、インパクトが強すぎるのか、それともなかなか定着していないのか。
(手元に録音持ってませんが58位のDifferent Trainsはものすごくパワフルで好きな音楽です)
反面イギリス勢はそんなに多くない。やっぱ文化の違いですね。
でもブリテンはやっぱり多くランクインしている様子。ただヴォーン=ウィリアムズで唯一入ってるのが知らない曲(84位、Concerto Grosso)だったりウォルトンはビオラ協奏曲が入ってるだけだったり(意外にも高く31位)、ツボが大変分かりにくい!
アデスも今回はAsylaが入ってるだけだった(52位)。やっぱり定着してるのはここら辺かな。
武満とか日本の作品が全く入ってなかったのは残念ですがオーストラリアからはグレインジャーがランクイン(83位、リンカンシャーの花束)。以前の今日の一曲でも書いた通り少なからずアメリカに縁のある作品だそうで。
それから53位のCaroline Shawの作品、37位のJohn Luther Adamsの作品などここ1~2年で大きな賞を獲った作品が早くもランクインしているのも注目したいところ。過去のカウントダウンでも新しく作曲・演奏・受賞された曲が数曲入るような傾向はあるみたいで、流行りというか新しい話題に向こうはかなり敏感なのかも。
ちなみに私が投票した5曲の中だとDeanの「ソクラテスの最後の日々」(CDが出たら期待!)、クラムの「夏の夜の音楽」とアデス「Polaris」がランク外(クラムは結局ブラック・エンジェルズだけでしたねー)でしたがメシアン「トゥーランガリラ交響曲」は16位でブリテン「戦争レクイエム」は6位という結果。なるべく高い順位に押し上げたい!というのは通じたようです。
ところでアメリカで現代音楽といえば2月上旬(だったかな)にグラミー賞の発表があるんですよ。
候補の全リストはこちらなのですが注目しているのはざーっとスクロールして72番以降。
ジョン・アダムズの「City Noir」が2部門で、そしてクラムのアメリカ歌曲集第7番「Voices from the Heartland」が候補になっています。これは忘れずにチェックしておかないと。そしてクラムのCD欲しい。
さて今日の一曲は自分が投票したうちで一番順位が上だった曲から。
今日の一曲: ベンジャミン・ブリテン 「戦争レクイエム」より「Requiem Aeternam~What passing-bells for those who die as cattles?」
なんだかんだで久しぶりだー。というか「非日常」でしかもインパクトが強い、気軽に聴くような曲じゃないのであんまり紹介しないのも仕方がないかな。
ブログ内検索かけたらちょくちょく言及はしているんですけど。
ということで改めて最初の楽章。レクイエム=鎮魂歌で人が死んでること前提なんで冒頭はどのレクイエムも大体暗いものですが、これほど不吉なフレーバーのレクイエムも珍しい。
クラシック音楽の基本が出来た頃から「不協和音的」とされてきた増4度(減5度)の音程=トライトーンをふんだんに使っているだけでなく、それを合唱や鐘に担当させることでさらなる不安定さと濁り、暗さを出しています。
さらに弦楽器や打楽器などの低音の闇もまたすごい。
20世紀のイギリスの作曲家が書いているにもかかわらずラテン語の歌詞がしっくりきて力強く打ち出されるのが不思議ですね。
もともとこの「戦争レクイエム」はラテン語(レクイエムとして使われる歌詞)の部分と英語(Wilfred Owenの詩)の部分に分かれるのですが、それぞれの言語に音楽がぴったり合ってる。だからといって伝統的なカトリックのレクイエム・ミサともまた違い。
この楽章も後半(変わり目はとっても分かりやすいです)が英語のセクションになっています。戦争の中で「家畜のように死んでいく者」に対して弔いこともままならなず、という意味のOwenの詩。弔いの鐘を鳴らすこともかなわず、という歌詞の「鐘」が冒頭で繰り返されるトライトーンの鐘の音にリンクしています。
ブリテンが「戦争レクイエム」で描くOwenの詩の戦場はとにかくめまぐるしく速く、または別世界のように時が止まっている、そんな異様な空間です。英語部分を担当する第2のオケは小編成ながら、木管楽器は駆け回るような音型で戦場を表現していて、楽器が少ないからといって決してスケールやディテールで劣ることがない。(むしろすごく大変なんじゃないかな)
そしてそんなブリテンが表現する戦争には空しさがつきまといます。歌詞もまた空しさを強く表現するものなんですが、ブリテンの音楽の暗さと透明さの組み合わせもまたそういうメッセージを伝えるものなのかな。
リンクする録音は恒例ピーター・ピアーズがテノールパートを歌うCDです。「戦争レクイエム」は元々ソプラノ・テノール・バリトンがそれぞれロシア・イギリス・ドイツの歌手で担当されるように書かれている(実際各パートそれっぽい)のですがこの録音もそう。(フィッシャー=ディスカウも素晴らしいですよ!)
あと記憶が正しければ来年のメル響の演奏もたしかその組み合わせになるはず。聴きにいけるかな。
三国志11の決戦制覇モード、全部クリアしました!逆賊討伐戦は昨日曹操戦で止まってたのですが今日リトライしたら意外とすんなり勝ててびっくり。(セーブはとっておいて後で復習しよう)
何はともあれハッピーエンドにたどり着けてよかったー。
さて今日は年末にニューヨークのクラシック音楽専門ラジオチャンネルWQXRとその現代音楽専門部門Q2 Musicがそれぞれ一般投票を行って人気の曲トップ100をカウントダウンとして放送していました。
WXQRのカウントダウンはクラシック音楽全般が対象で、結果はこんな感じになりました。ざっと見たところ定番・コアなレパートリーがずらっと揃っていて納得のラインアップかな。
ただ今回のメインはQ2 Musicの「過去100年に作曲された曲」縛りでのカウントダウン。
つまり2015年1月1日以降に作曲された曲のみが対象です。ストラヴィンスキーの「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、そして「春の祭典」までもが範囲外となる今年、でも20世紀初頭の作品が抜けることで面白いラインアップになりました。
実際のリストはこちら。
先ほどのWQXRのカウントダウンよりもアメリカの作曲家の作品が顕著に多いです。
第1位を飾ったスティーヴ・ライヒを始めグラス、コープランド、ガーシュイン、アイヴス、バーンスタイン、アダムズなど至るところにアメリカの作曲家がランクイン。
ライヒで面白いのは「WTC 9/11」がランクインしてないところ。あまりにも身近すぎる、インパクトが強すぎるのか、それともなかなか定着していないのか。
(手元に録音持ってませんが58位のDifferent Trainsはものすごくパワフルで好きな音楽です)
反面イギリス勢はそんなに多くない。やっぱ文化の違いですね。
でもブリテンはやっぱり多くランクインしている様子。ただヴォーン=ウィリアムズで唯一入ってるのが知らない曲(84位、Concerto Grosso)だったりウォルトンはビオラ協奏曲が入ってるだけだったり(意外にも高く31位)、ツボが大変分かりにくい!
アデスも今回はAsylaが入ってるだけだった(52位)。やっぱり定着してるのはここら辺かな。
武満とか日本の作品が全く入ってなかったのは残念ですがオーストラリアからはグレインジャーがランクイン(83位、リンカンシャーの花束)。以前の今日の一曲でも書いた通り少なからずアメリカに縁のある作品だそうで。
それから53位のCaroline Shawの作品、37位のJohn Luther Adamsの作品などここ1~2年で大きな賞を獲った作品が早くもランクインしているのも注目したいところ。過去のカウントダウンでも新しく作曲・演奏・受賞された曲が数曲入るような傾向はあるみたいで、流行りというか新しい話題に向こうはかなり敏感なのかも。
ちなみに私が投票した5曲の中だとDeanの「ソクラテスの最後の日々」(CDが出たら期待!)、クラムの「夏の夜の音楽」とアデス「Polaris」がランク外(クラムは結局ブラック・エンジェルズだけでしたねー)でしたがメシアン「トゥーランガリラ交響曲」は16位でブリテン「戦争レクイエム」は6位という結果。なるべく高い順位に押し上げたい!というのは通じたようです。
ところでアメリカで現代音楽といえば2月上旬(だったかな)にグラミー賞の発表があるんですよ。
候補の全リストはこちらなのですが注目しているのはざーっとスクロールして72番以降。
ジョン・アダムズの「City Noir」が2部門で、そしてクラムのアメリカ歌曲集第7番「Voices from the Heartland」が候補になっています。これは忘れずにチェックしておかないと。そしてクラムのCD欲しい。
さて今日の一曲は自分が投票したうちで一番順位が上だった曲から。
今日の一曲: ベンジャミン・ブリテン 「戦争レクイエム」より「Requiem Aeternam~What passing-bells for those who die as cattles?」
なんだかんだで久しぶりだー。というか「非日常」でしかもインパクトが強い、気軽に聴くような曲じゃないのであんまり紹介しないのも仕方がないかな。
ブログ内検索かけたらちょくちょく言及はしているんですけど。
ということで改めて最初の楽章。レクイエム=鎮魂歌で人が死んでること前提なんで冒頭はどのレクイエムも大体暗いものですが、これほど不吉なフレーバーのレクイエムも珍しい。
クラシック音楽の基本が出来た頃から「不協和音的」とされてきた増4度(減5度)の音程=トライトーンをふんだんに使っているだけでなく、それを合唱や鐘に担当させることでさらなる不安定さと濁り、暗さを出しています。
さらに弦楽器や打楽器などの低音の闇もまたすごい。
20世紀のイギリスの作曲家が書いているにもかかわらずラテン語の歌詞がしっくりきて力強く打ち出されるのが不思議ですね。
もともとこの「戦争レクイエム」はラテン語(レクイエムとして使われる歌詞)の部分と英語(Wilfred Owenの詩)の部分に分かれるのですが、それぞれの言語に音楽がぴったり合ってる。だからといって伝統的なカトリックのレクイエム・ミサともまた違い。
この楽章も後半(変わり目はとっても分かりやすいです)が英語のセクションになっています。戦争の中で「家畜のように死んでいく者」に対して弔いこともままならなず、という意味のOwenの詩。弔いの鐘を鳴らすこともかなわず、という歌詞の「鐘」が冒頭で繰り返されるトライトーンの鐘の音にリンクしています。
ブリテンが「戦争レクイエム」で描くOwenの詩の戦場はとにかくめまぐるしく速く、または別世界のように時が止まっている、そんな異様な空間です。英語部分を担当する第2のオケは小編成ながら、木管楽器は駆け回るような音型で戦場を表現していて、楽器が少ないからといって決してスケールやディテールで劣ることがない。(むしろすごく大変なんじゃないかな)
そしてそんなブリテンが表現する戦争には空しさがつきまといます。歌詞もまた空しさを強く表現するものなんですが、ブリテンの音楽の暗さと透明さの組み合わせもまたそういうメッセージを伝えるものなのかな。
リンクする録音は恒例ピーター・ピアーズがテノールパートを歌うCDです。「戦争レクイエム」は元々ソプラノ・テノール・バリトンがそれぞれロシア・イギリス・ドイツの歌手で担当されるように書かれている(実際各パートそれっぽい)のですがこの録音もそう。(フィッシャー=ディスカウも素晴らしいですよ!)
あと記憶が正しければ来年のメル響の演奏もたしかその組み合わせになるはず。聴きにいけるかな。
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